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犬と生活 #いい部屋ペット

はじめまして、劇作家の葭本未織です。

現在、実家でオスのダックスフンド1匹と暮らしています。もうすぐ1歳半になるダックスフンドにはきちんとした名前があるのですが、「犬」と記すのが自分にとって一番しっくりくる。そんな関係性です。

犬の性格は、甘えん坊の神経質。ドッグランの隅で震えて泣いたり、散歩中、かけよってきてくれる社交的なワンちゃんにおびえて腰が抜けてしまうなど、およそ犬らしくないところがあります。ドッグトレーナーさんにもほかの飼い主さんにも苦笑されるようなビビりっぷりですが、そんなところが可愛いんだよねえと家族総出で親バカをやっています。

最近は車に乗ることも慣れてきたので、お正月は両親の実家がある徳島と名古屋に行きました。それぞれの家で親戚たちに可愛いねえと可愛がられる犬を見て、ますます、親バカは深まるのでした。

さて今回は、犬とわたしの生活を少しだけご紹介できればと思います。

朝、8時ごろ。犬に起こされるところから一日がはじまります。ドアをあけてとせがむ声で目が覚めることもあれば、どこから入ったのか、弾丸のようにベッドに飛び込んでくる犬におどろいて起きることもあります。だいたいは両親が出勤した後で、すでに朝ごはんをもらった犬は元気いっぱい。遊んでよとボールを口にくわえて持ってきます。食事もとらずにその相手をしつつ、掃除・洗濯・流しの片付けなどをしているとあっというまに昼前です。

昼、11時半ごろ。犬にとっての日中一番のイベント・散歩がはじまります。時間はだいたい45分間ほど。家の近くの浜辺へ行きます。浜にはだいたい打ち上げられたボラやハゼ、ときにはイワシがおり、犬はそれを探すのが大好きなのです。とはいっても、ほとんどがカモメなどの海鳥につつかれた後の残骸なのですが、犬にとってはお宝のようです。フンフンと鼻を鳴らし真剣に探します。そして見事、魚を見つけ出すと、満足そうに口にくわえるのでした。(その直後にわたしに取り上げられるので、ふびんなやつめ……と思いながら、犬の捜索作業をながめるのがわたしの日課です。)

散歩から帰ってくると、犬はお気に入りのクッションを窓辺に出し、ひなたぼっこをはじめます。天気がいい日はベランダにぬいぐるみを出し、一緒に日光浴をすることも。そのうちにうとうとしてきて、いつのまにか眠ってしまうのですが、その様子は何度見ても見飽きない幸福な景色です。

さて、そうこうしているうちにわたしの出かける時間になり、犬にはお留守番をお願いすることになるのですが、一日のうちで一番激しい攻防を繰り広げるのがこの時間だったりします。というのも、犬の中では「わたし=家から出ていかない人」とインプットされているのです。

犬と暮らし始めた当初、わたしが自宅で作業をすることが多かったからでしょうか。出かける支度をし始めると、烈火のごとく吠え始めます。特に洗面台の前に立ち、化粧を始めるともうダメです。

「お姉ちゃんは家にいる人でしょ?!どうして外に行こうとするの?!」
という抗議の声が聞こえてくるような吠えっぷり。

あまりにひどいので吠えるたびに「ワンじゃないよ、クーンって言ってね」と言い聞かせるようにしました。一週間ほど言い続けると、なんと犬はきちんと「クーン」と言うようになったのです!しかし今度はその声があまりに可愛すぎて、ひとり家に残すことに罪悪感を感じるように。わたし自身の家を出る気が無くなってしまうようになりました。

家を出たいわたしと、家を出てほしくない犬。折衷案として出したのは、「夜にあげていた晩ごはんの半分の量を出かけるまぎわにあげる」という案でした。これが大成功!一日二食だった犬にとって、総量は今までと同じと言えど、お昼ごはんが出てくることはとても嬉しかったようです。次第に犬はわたしが支度をし始めるとごはんの時間だと気がつき、ルンルンするようになりました。今ではこころよくわたしを送り出してくれます。

と、いうことで、犬にお留守番を頼み、わたしは外出。夜に両親が帰ってきて、寝るまで遊ぶ……というのが犬の一日の流れです。

犬と暮らし始めて、わたしは子供のように笑ったり、素直に感情を表現したりすることが多くなりました。なぜならわたしの犬は、嫌なことは嫌、好きなことは好き、譲れないことは譲れないし、譲れることは譲る、そういったシンプルな感性で生きているからです。毎日を共に過ごしていると、彼に対して、驚くこと、気がつくこと、尊敬することばかりです。かけがえのない存在に出会えて、本当に幸せです。

犬という生き物は、ただ可愛い・癒されるというだけではなく、忘れてしまっていた大切な気持ちを思い出させてくれます。たくさんの人に、犬と暮らす素晴らしさが届けば幸いです。

わたしはこれからも、犬と楽しく毎日を生活してゆこうと思います。


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