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社会人大学院生になれた経緯

はじめに

こんにちは。
今回は大学院進学するために、会社内で実践してきたことを忘れないうちに記録をしておこうと思い、筆をとることにしました。社会人の方で大学院への進学に興味がある方の参考になりますと幸いです。

私のプロフィール

まずはじめに私のプロフィールを簡単にですが、ご紹介させて頂ければと思います。

  • 年齢は30代後半

  • 現職では入社2~3年経過

  • 部署は研究開発

社会人大学院生としては遅めのスタートだと思います。私の場合、社会人になってから10年ほど経過していたのですが、大学院進学の機会をなかなか掴むことができませんでした。しかし社会人生活を今振り返るともう少し早く機会を得ることができたんじゃないかなとも思います。

そこでこれから進学したいと考えているが、どう行動したらチャンスをもぎ取ることができるか一緒に考えることができればと思います。

1. 環境を整える

私が今の職場に転職したのは30代半ばでした。周りを観察すると、自分と同年代くらいで社会人学生は数名程度でした。また過去に論文博士を含めて博士課程に進学して博士号を取得したことがある人は結構多いことがわかりました。前職ではほとんど実績がなかったため、そもそも論になってしまいますが、社会人学生をする文化があるというのは重要な要因と思います。

とはいえ、30代半ばといえば会社ではヒラ社員といえど中堅です。口を開けて待っていればチャンスをもらえる時代はもうとっくに終わっていて、むしろこれまで身に着けてきたスキルを使ってどんどんアウトプットが求められる年代です。配属されて少し落ち着いた頃、あるプロジェクトの参画を命じられたため、まずはしっかりと普段から接する同僚や上司との関係性を築くことを最優先しました。

転機が訪れたのは入社して半年くらいでしょうか。ある日突然上司に呼び出され、新しい研究テーマを何か提案してほしいと打診されました。私は参画していたプロジェクトでなかなか存在感を出すことができず、また裁量権を全く持てる気もしなかったため焦っていました。そのため、上司からの提案は願ってもいないチャンスだと思いました。しかし、何をしたらよいか皆目見当がつかないという時期が続きました。

気づけば入社して1年が経過していました。一度、あるテーマを仮設定して、どういうことができそうか数名を巻き込んで議論を重ねてみたのですが、話がうまくまとまらず自然消滅をさせてしまっていました。。。うーん。何をしたらよいか。。。しかしこの頃になると、ようやく自分が所属するチーム、課、部署のことがぼんやりと見えてきました。自分が所属するチームや課のメンバーに受け入れてもらいやすく、自分のこれまでの経験を活かした何かを題材にテーマ化できないか。。。随分と時間がかかりましたが、それらしい題材を上司に相談してみたところ、進めてもよいとの了承が得られました。この辺りはまた別の機会に詳細を記載できればと思います。

2. 準備する

プロジェクトの仕事にも徐々に慣れてきたころ、新たに提案したテーマについてもプレゼンだけではなく、いよいよ実験をしてデータを取ってみることにしました。最初は構想を検証するのに必要な評価系を作ったり、材料を揃えたりということで時間はかかりましたが、この過程を経ることでチームメンバーや上司に少しずつ信頼してもらえるようになりました。この頃から、新しいテーマを推進していく上で有利になるような大学などの研究機関はないかいくつか候補リストを作成し、専門家への意見聴取をはじめ、場合によっては共同研究・大学院進学ができるようにもっていくことができないか意識し始めました。

3. 上司に相談する

データが少しずつ蓄積されてきた頃、思い切って上司にテーマを推進する上で意見を聞いてみたい専門家がいるから研究室訪問をさせてほしい、場合によっては大学院への進学をしたい旨を訴えてみました。

しかし、なかなか了承を得ることはできません。最初は意図がわからないなどのプレゼンの不備が理由でしたので、目的を明確にし、共同研究あるいは進学をすることで得られるメリット、個人のメリットだけではなく会社にもメリットがあり、将来的な構想(ほぼ妄想ですが)についても語ってみたのですが、そのうち上司からは、様々な状況があって…云々…今は難しい。。とお茶を濁されるようになりました。計3回程度時間を作ってもらいアプローチしてみたのですが、良い返事をもらうことはかなわず、一端諦めることにしました。

4. 結局は運なのか???

少しずつ良好な結果が得られ、第一の関門を超えられたところまできました。この頃には正式にテーマとしても認めてもらえるようになりました。しかし、風が吹けばすぐにでも消えてしまいそうな不安定な状況であることに変わりはありません。また、社内での協力者を得るにも時間がかかりそうです。このままテーマを進めても事業化できるのか疑問に思う人もどうやら多そうです。ここは何らかの形で外部と提携して求心力をつけたいのですが、正攻法で訴えてもお茶を濁されます。どうしたら良いかわからず、黙々と実験だけする日々が続きました。

そんなある日、注目してしていた専門家の方が公募で研究員を募集していることがわかりました。募集要項を覗くと、兼業も可能ということです。専門家の先生と仕事を通じてスキルが身に付きそうだし、そのスキルを自分のテーマにも活かすことができそうだという根拠のない自信が湧いてきました。念のため、会社の就業規則を確認すると副業を禁止はしていないのですが、以前同僚と副業についての話題で実質できないのではないかという会話を思い出しました。会社に内緒という形でできないかと頭によぎりましたが、バレれば信頼を失うリスクもあり、精神衛生上も良くないと思い、上司に打ち明けることにしました。今まで散々お茶を濁されてきたため、ダメ元で相談したのですが、なんと否定はされませんでした。そこで課長に半ば強引に同行してもらい、部長にも相談をしました。

結論としては、止めておいた方が良いとのことでした。。。私としても反対はしないのだが、人事評価に影響が及ぶリスクがあるとの回答。。。やはりダメかと諦めかけたとき、部長から、副業の代わりに社会人大学院生として進学するのはどうかと代替案を頂きました。意外な展開ではありましたが、この時は長年の目標というより既に遠い夢になっていたことが急に現実味を帯びたため素直に嬉しかったです。

その後はトントン拍子?(実はここでもひと悶着あったのですが。。。)に話が進み、無事大学院生としてのスタートが切れました。折角10数年ぶりに学生に戻れるため、得られるものは全部得たいと思っています。私は武井壮さんを尊敬しているのですが、武井さんのあるTV番組で母校の後輩に自身の大学時代のことを語っていたのですが、その言葉を胸にこれからの学生生活を迎えられたらと思います。

最後に

振り返るとこの数年間は自分でも信じられないほど行動し続けたと思います。なぜできたかというと一番の理由は、もう時間がないと感じたからです。現職では30代半ばから後半になると、他部署への異動があったり、昇進して現場から離れることもあります。このような背景もあり、このまま黙っていても何もできず終わってしまうという崖っぷち感が自分を変えたのかと思います。このようなことから、20代のうちから失敗を恐れずに行動できていたら、遅くとも30歳までにはチャンスが掴める可能性はあったんじゃないかと今では考えるようになりました。社会人大学院生に限らず、チャンスを掴むにはどうすれば良いと皆さんは思いますか?


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