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自分にやたらと厳しい人に読んでほしい絵本|『あなたの すてきな ところはね』玉置永吉 作 えがしらみちこ 絵 KADOKAWA を紹介します。

絵本紹介士のkokoroです。 その字の通り、絵本を紹介することをライフワークとしています。
幼い頃から読書が好きで、大学は児童文学科で学びました。またここに至るまで、挫折を経て心のことに関心を寄せ続けてきました。
ある時から絵本の楽しさを知り、多くの絵本を読んできました。
絵本は子どもが読むもの、と思われがちですが、大人の心にこそ響きます。
楽しくなり、癒され、深く心が動き、考えさせられる。
そんな風に心惹きつけられた絵本を1冊ずつ紹介しています。
実際にその絵本を手に取って頂き、思いを共有してもらえたら、こんな嬉しいことはありません。

皆さんは、日頃、ご自分に対してどんな対応を取っているでしょうか。
自己受容(ありのままの自分を受け入れられること)にも繋がるのですが、普段でも厳しく、何かミスしたりすると、それこそ、自分を総攻撃!!「あなたが悪いのよ!」「あなたはやっぱりだめだよね」などなど。SNSで誰かをバッシングすることの非が問題になっていますが、そのように自分をひたすら責める。叱る・・

そうすると、自分自身も「そうだよね、私が悪いんだよね。あの時もそうだった・・あの時も・・やっぱり私はだめなんだよね」とネガティブマインドまっしぐら。

実は私もこの傾向にありました。今まで心理学を学んだり、カウンセリングを受けたり、読書、特に絵本からポジティブなメッセージを受け取ったりなど、色んな工夫をしてそのクセを直してきました。でも、今でもまだそうなるときもあります。
そんなとき、これから紹介する絵本と出会いました。読むと、気持ちが少しラクになりました。ぜひ、ここでも紹介したいと思います。

その絵本とは
『あなたの すてきな ところはね』
玉置永吉 作 えがしらみちこ 絵 KADOKAWA出版  です。


1・この絵本をおすすめする理由は癒される絵と心に響く文章!



この絵本をおすすめする理由1は、絵の癒し効果。表紙から男の子のクリクリした目がこちらを見ています。(文末にAmazonページがあるので、ここでチェックしてみてください)
このようなタッチの赤ちゃんや子どもたちが出てきます。またその子どもたちの背景・風景もとてもほのぼのとして惹きつけられます。
この絵を見ているだけでも癒されます。

その2は文章。赤ちゃんや子供に語りかけているようで、だんだん、読んでいる人へのメッセージにも思えてきます。優しい言葉、温かい言葉は心がポカポカとなってきます。時には涙が出てしまうことも。
絵と文章がお互いを引き立てあい、素晴らしい一つの作品になっています。
ここをぜひ味わっていただきたい。

2・絵本のストーリー


この絵本は赤ちゃんや子どもが出てきて、その存在をひたすら肯定してくれるというとても嬉しいストーリー。

「笑顔」「声」「手」「足」「心」そのすべてが素晴らしい。

そして「存在」そのものがすごいことなのだと。

1・この絵本をおすすめする理由・・でも言ったとおり、はじめは赤ちゃんや子どもに言っているのだなと思いきや、だんだんと自分にも言ってくれている気持ちになり、胸がいっぱいになります。


3・心に響く文章3か所

この絵本の響く箇所、たくさんあって、全部といいたいところですが、その中でも自分の心に響いた箇所を順位方式にしてお伝えしてみたいと思います(あくまで私kokoro目線です。)

早速、第3位!

あなたの すてきな ところはね
うれしいことが かくせずに、
スキップしちゃう かわいい あし。
(中略)
よりみちしても いいんだよ。
まっすぐじゃなくて いいんだよ!

『あなたの すてきな ところはね』
玉置永吉 作 えがしらみちこ 絵 KADOKAWA出版より引用


「よりみちしても いいんだよ」というところが、色々迷ったり、悩んだり、失敗してもいいんだよ、と言ってくれているようで、とても温かいメッセージです。


第2位!

なにが あっても わすれないで。
うれしいときも かなしいときも
しっぱいしちゃって たちどまっても、

あなたは とっても すてきな ひと。

『あなたの すてきな ところはね』
玉置永吉 作 えがしらみちこ 絵 KADOKAWA出版より引用

どんな状態にあっても「すてきな ひと」と言ってくれています。これは存在を全肯定してくれていることなのです。きちんとできている時だけでない、わーわー、泣いちゃうことだってある、子どもだったらなおさら。そんなどんな感情を感じて、あらわしている時も「すてきな ひと」なのです。素晴らしい言葉です。

そして、そして
第一位!

「これなぁに?」「ちょっときらい」
「どうしたの?」「やってみたい!」
どんな きもちが うかんでも、
ぜんぶ あなたの たからもの。


『あなたの すてきな ところはね』玉置永吉 作 えがしらみちこ 絵
KADOKAWA 出版


私は自分の気持ちにジャッジするクセもありました。
そんな風に思ってはいけない、そんなこと思うのは私がおかしいのかな・・

これを読んでいる人も、そんなことを思ってしまう人もいるのではないでしょうか?

だけど、自分の気持ちは全部自分のもの。

何を考えても、どう感じても、「きらい」と思ってさえ、それは自分がとっさに感じたことなのだから「すべて自分にとっては正しいこと」

それをすぐに口に出したり、行動するということはまた別の話で、

その一瞬、自分の心に浮かんだことはどんなことでも、すべてそうなんだね、そう思うんだねと受け入れることの大切さ、それをこの絵本は教えてくれます。

それができたとき「自己受容感」を持てて、そして気持ちがラクになっていきます。

私的にはこの部分が一番刺さりました。
これは人によって違うかもしれません。
でも、ここまで読んできて、共感ポイントが一つでもあった人はきっとこの絵本の魅力がわかるはず。読むときっと心がラクになり、癒されます。
ぜひ読んでみてください。

4・まとめ


この絵本は(何回も言っていますが)一見、赤ちゃんや小さい子どもに向けて書いているようで、大人にも響きます。
まさに、私が絵本紹介士としてお伝えしたいこと、「大人にも響く」ことを証明してくれているような絵本です。

自分を責めがちな人、否定しがちな人にぜひこの絵本を読んでもらいたい。
そして、この絵本をヒントに自分を少しでも肯定し、受け入れる気持ちをもってもらえたら嬉しいです。








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