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【開催報告】5/22  第4回 えほん哲学カフェ

こんにちは。
えほんやさんの本田です。
5月22日に開催した「えほん哲学カフェ」の開催報告です。
最後に集合写真を撮るのを忘れる失態…。
ご参加くださった皆さま。ありがとうございます

今回のテーマは…
『ジュリアンはマーメイド』
作 ジェシカ・ラブ 訳 横山和江 サウザンブックス社

アメリカ、ニューヨーク。コニーアイランドを舞台にした絵本。
男の子がマーメイドに憧れています。
「ぼくもマーメイドなんだよ」と髪飾りをつけ、レースのカーテンを腰に巻きポーズをつけておばあちゃんの前に立ちます。
さておばあちゃんの反応は…。

ナビゲーターは松川えりさん

4回目となるえほんやさんでの「えほん哲学カフェ」。
zoomで開催しています。
今回は半分の方が初の参加でした。
冒頭で松川さんに「哲学する」とは?と
会をおもしろくするコツをいくつか教えていただき、
ではマイクテストも兼ねて、本の感想など
ヒトコトづつどうぞ〜とスタート。

2時間では足りなかった!

今回初めて、本田も「参加」をしました。
今までもその場にはいたのですが、発言したのは初めて!
緊張しすぎて胃がぐるぐるした…。

ご参加くださった皆様はきっと
「はー。脳も心もフル回転した〜」と感じた
2時間だったのではないでしょうか。盛り上がりましたね!
えがしらみちこさんが「2時間では足りない」といっていましたが、
ほんとうに。発見がありすぎてあっちもこっちも思考がとんで
いる間に終わってしまった…(個人の感想です)

冒頭に、本の感想ヒトコトづつ… とはいえ、
もうすでにそこからわりとツッコんだ感想もでてきて
これは濃くなりそうな予感…。

序盤は登場人物のジュリアンとおばあちゃんの心情を
「絵」「セリフ」などから想像してみます。
みなさんそれぞれにみているところが違うのでおもしろい!

「問い」は用意されているものではない…

そしてある場面について掘りさげつつ、
その先には「LGBTQ」という軸になるテーマが見え隠れ。
この絵本のテーマであるトランスジェンダーに触れていくのですが、
しかしその「問い」が予想(予想なんてしていないけど)
と違う方向へいったので内心びっくり。

みなさんが感じているこの絵本の印象で、
「共通している部分」があり、なぜそう思うのか?と考えてみると、
そもそもこの絵本はひとつの枠の中にあるものではないのかも?
という疑問が。

このあたりの話はものすごく難しかった…。
正直、一度きいただけではまとまらず、まして文章にするのは
力不足なの書ききれませんが、とてもおもしろかった。
そもそもの絵本の存在の仕方についてと、
社会とをリンクさせた話になったのです。

その絵には、そんな見方が…!

参加者の方が冒頭から「気になる」といっている場面があり、
そう。たしかに私も気になっていたところ。
事前に一人で読んでいる時、そのページは何の意味があるのだろうと
ヒントが絵本の中にあるかと探したけれどわからなかったので
放置してしまった場面。

話しているうちに何人かから「もしかしてそれって…」と
その場面についてアイディアが…
もうここは鳥肌がたつ感覚でした。
なにかの正解、不正解ではなく、そんな見方があるのか!と。
一生かかっても自分だけではその見方はできなかったかもしれない。
それは絵本の中にあることではなく、外にあるものの話しをしているところで出た話題だったので、そうやって本を読むのか…と感動したところでもありました。

「えほん哲学カフェ」を満喫。

こんな感じで絵本の中の
絵や文章のように「目に見えるもの」から考えていくのと
目に見えない「印象」や「感じたコト」を
絵本の外の世界へと繋げてさらに広げていくのと
同時進行で行きつ戻りつするのです。

さきほどあげた「絵の見方」以外にも思わぬ発見や、
自分の思考がぐぐっと変化していくのをその場で感じて
高揚する場面が何度もありました。

参加者のみなさまの発想の豊かさや、
考えのまとめ方のうまさや、
うわぁ今の素敵な言葉だなぁとか…
自分だけで読んでいた時の50倍、100倍にも視野が広がった読書体験。
『ジュリアンはマーメイド』の奥の深さを皆さまと覗いた2時間でした。
その魅力を再認識し、これからもたくさんの方に
この絵本と出会ってほしいと熱く想いました。
そして子どもにどう手渡していくのかと考えるヒントをいただきました。

もっとみなさんのお話し聞きたかった…!

最後にみなさんから一言づつ感想をいただいて終了。
絵本を一緒に読むことでその方の思考に触れ、ほんの一瞬かもしれませんが
皆さまとひとつのことを考える、贅沢な時間でした。

本当はまだみなさんに聞きたいことがたくさんあったのですが、
それは今後の宿題にいたします。
これは本田の勝手な解釈ですが、皆さんそれぞれに
「よい時間」を過ごした顔をされていたような…。
皆さまのご協力あってこその充実した時間でした。
ありがとうございました。

そして次回「えほん哲学カフェ」でも
お会いできるのを楽しみにしております!
そして、未体験の皆様は次回はきっとご参加お待ちしております♪

松川さんとちょっぴり雑談
みなさんとさようなら〜とお別れしたあと
すこし松川さんとお話しさせていただきました。
絵本で読んで感じたことと、社会(絵本の外のこと)と
リンクさせて考えてるのが難しくて〜…と
哲学カフェの根本を揺るがすようなことを本田がいっていたら
「それは、慣れです」とのこと。
何度もこういうものに参加して考える習慣をつけると、自然と繋げて考えるようになるとのこと。
「一人で考える」のには限界があり、「対話」の方がいいですか?
と聞いたら哲学のトレーニングを受けている人でも「一人で考える」は難しいのだそうです。

そんなわけで、みなさまも一緒に「考える習慣」つけましょう♪(お誘い)。

ちなみに
『ジュリアンはマーメイド』
えほんやさんにてお取り扱いございます。
▼こちらからお求めいただけます。
https://ehonyasan.shop-pro.jp/?pid=157909546


それでは〜。
ほんだでした。


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