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「ロレックスレコーズpresents vol.3 ~Chaos Meets Chaos~」簡易レポート

 2017年6月24日(土)、東高円寺二万電圧にて、イベント「ロレックスレコーズpresents vol.3 ~Chaos Meets Chaos~」が行われ、ロック、ノイズ、ヒップホップなど合計8組の多種多様なユニットが出演した。簡易的ではあるが、レポートと動画を添付しておくので、興味がある方はご覧いただきたい(以下、敬称略)。


1. 山下哲史

 『I-L + 山下哲史』『Tetra』『クリトリス・ガールズ』『山下 + 達郎』など様々な形態で活動するエクスペリメンタルミュージシャン、山下哲史。今回のソロにおいては2台のターンテーブルと種々のエレクトロニクスを駆使した即興演奏を見せた。ターンテーブルをガタン!と叩いて出す物理的な音と、エレクトロニクスの電子音が混ざり合う音像が非常に刺激的であった。



2. Minna Taiyo

 ギター+ボーカル(私)の2人組ドローンドゥームユニット、Minna Taiyo。今回は更にギターを1人加えた3人体勢でのライブとなった。そもそもなぜ今回のライブの会場が東高円寺二万電圧であったかというと、このギター二人の轟音ギターをフルパワーで発揮して貰いたかったからである。そんな私の期待通り、全身を震わす爆音ギタードローンを聴かせてくれた。



3. ムームーケン

 川崎を拠点に活動する、エレクトロニクス+ベース+ドラムの3人組インストバンド。3人の息のとれたグルーヴィーな演奏はいつ見ても素晴らしい。今回も、色彩鮮やかなエレクトロニクス、骨太なベース、テクニカルかつパワフルなドラムで我々を魅了してくれた。



4. Caving

 3人組バンド、Caving。枠に押し込めようとすればポストハードコアと呼ばれるジャンルに入るのかもしれないが、演奏を見てみるとそう簡単には形容できない何かをビンビンに発している。また、下の映像を見て貰えば分かるが、そんなジャンル分けがどうだということがバカらしくなってくるようなアツさがある。見に来ていた知人は「忘れかけていた何かを思い出した」と熱く語っていた。正にバンドとしての「原初の何か」を持っている、素晴らしいバンドである。



5. ブーのお客様

 1MC、2ノイズ「ノイズヒップホップ」というスタイルで我が道を進む3人組ユニット。鳴りやまないノイズの中から簡素でけだるいビートが立ち上がり、そこにMCがラップを重ねる。そこに救いはなく、閉塞感に満ちた、頽廃的な空気を醸し出していた。



6. Hiruzen [9Vi]

 若手ヒップホップクルー"Jag Hungry"の一員であるHiruzen[9Vi]。このMVを見て私はやられてしまい、オファーを致した次第であるが、実際ライブを見てみると、そのパフォーマンスは想像をはるかに超えて堂々としたものだった。今回は普段慣れていないであろうライブハウスでのライブになったワケだが、それに合わせてステージングもきっちりと考え抜いてきており、非常に感心、かつアツくさせられた。今後に期待が持てる逸材である。



7. Cold Rose

 独特の666スタイルから国内外で注目を集め始めているラッパー、Cold Rose(私はこのライブを見てガツンと喰らった)。凍り付くようなトラップサウンドに、所謂デスボイスで吐き出されるラップという名の呪詛が乗り、会場は漆黒の闇に染まる。そのさまは正に唯一無二であり、至極単純に言って、メチャかっこいいのである。



8. Mizarry Psycho Freaxxx(ゲスト・ハハノシキュウ)

 トリを務めたのは、国内を代表するホラーコア・ラップユニット、ミザリーサイコフリークス。福岡からの参戦である。怪しげなビート、それを悠々と追い越す彼らの超高速・邪悪スプラッターラップに脳内回路は完全に焼き切れた。途中、ゲストのハハノシキュウが参加してからは盛り上がりは最高潮に。世界に対する恨みの言葉で会場は埋め尽くされ、最高のひとときとなった。



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