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22世紀

おはようございます。

映画強盗です。

先日というか、公開日の8月7日に
「ドラえもん のび太の新恐竜」を観てきました

ドラえもんは子供の頃から大好きで、人として大事な事は全てドラえもんを見て学んだと言っても過言ではありません。

昨日、暇潰しでネットニュースをスラスラ見ていると、新恐竜に関してのレビュー記事がチラホラとあったので目を通していると、その中のひとつに作品への批判的なものがあり、その内容が個人的にどうも好かなかったのですが、色々と考えさせられるもので、新恐竜の感想を遥かに通り越しドラえもんその物の存在価値を揺るがし、さらにそれらを超越して人類の未来について考えていたところ、たまたまテレビで子供の教育の話をしていて、なんと!親でも子供をちょっと叩いただけで犯罪になるという法律が出来るというのを目にして鬱になりそうです。

今回はそんな話を少しばかり

私が見た記事というのが、スパルタ教育と根性論をテーマにしたもので、ちょっと作品のネタバレになってしまうのですが、どういう話か説明しますと、のび太が現代で見つけた恐竜の卵の化石をタイムふろしきで孵化させ生まれた恐竜を育てるのだが、大きくなったらこの時代では飼えないとドラえもんに諭され白亜紀に連れていくのですが、のび太が育てた恐竜は本来空を飛ぶ事が出来る種なのに飛べず、弱肉強食の白亜紀では生きていけないと察したのび太が恐竜に対して何度も空を飛ぶ練習をさせて厳しくあたるという話の流れがあるのです。バチバチネタバレですが、結果それが項を奏して飛べるようになり、めでたしめでたしとなる展開なのです。

私が見た記事の著者は、どうもその描写が酷く気に入らないらしく、古い時代の価値観の押し付けはよくないとおっしゃっておりました。多様な価値観がある現代においては、嫌なら逃げればいいし、飛べなくてもいい。今は弱肉強食の時代ではない。

この作品を子供と一緒に観た親が、そのようなスパルタ教育や根性論を子供に強いるのではないかという懸念があっての話で、世の中がそういう風潮にならないようにと問題定義をされた訳である。著者は締め括りに、それはドラえもんという作品の精神に最も反する事だろうと述べている。

ひとつの映画を観た感想というか、作品から汲み取ったメッセージの捉え方が人によってここまで違うのかというそれこそが、多様な価値観です。

締め括りの、ドラえもんという作品の精神に最も反するというのも理解に苦しみます。この著者は記事を書くにあたって、様々な参考資料を見たことでしょう。F先生が生前にそういった事を語っていたかもしれません。しかし、そんな事は知ったこっちゃ無い。観た作品に対して、いちいち作者の意図を追求なぞ滅多にしません。増してやドラえもんのようなメインターゲットが子供の作品に対しては余計に。作品を観て率直に思った事が全てだと思います。それが人それぞれ違う訳です。価値観の押し付けは良くないというのであれば、著者個人の意見だけで構成した記事もまた価値観の押し付けですし、私が今書いてるこの話も価値観の押し付けです。

様々な意見がぶつかりあう、それが人間社会
昔も今もそれは変わりません。

ただ、記事にあるように昔と今で違ってきているのはスパルタ教育や根性論といった、大袈裟に例えると武士道精神みたいなものが良くないという風潮にあります。差別、体罰、ハラスメントやらなんやら個人個人の権利の尊さを強調する風潮

それ自体はいいと思います。

しかし!世の中はそれらを履き違えてドンドン進んでいってる気がしてならないのです。

スパルタ教育と根性論ですが、今回の話では飛べないと生きていけないから飛ぶまで頑張らせた。それの何がいけないのでしょうか?

飛べないなら飛べなくていい

現代は弱肉強食の世界じゃないからそんなのは通じないとは言いますが、例えば学校で自分だけ泳げなくて皆に馬鹿にされていたとしましょう。

泳げないものは泳げないと練習もせず開き直る。
馬鹿にされるのが嫌だから学校に行かない。

それでいいんですか?

確かに泳げなくても生きていけます
学校に行かなくても生きていけます

ただ、この理論をなんでもかんでも行使してはダメ

RPGで例えましょう。
モンスターに勝てないなら勝たなくていい
モンスターと戦うのは嫌だから戦わない
ゲームとして何の成立もしませんわな。
そこでずっと止まったままになります。

けれど、人生は中断などなく進んでいくのです!
そうした結果どうなるでしょうか?
何が出来るようになるのでしょうか?

レベルを上げないままボスに挑んでも絶対勝てませんよね?人生でもそれと同じ事が待ってると思います。例えば、進学出来ないとか就職できないとか。まあ、その流れの中で自分が出来る事を見つけてそれに特化させていければいいとは思いますが・・・

スポーツ界で話題になっているスーパーキッズとか若い人達のドキュメンタリーを見ていると十中八九スパルタ指導を受けているんですよ。嫌ならやめればいいが、やめずに努力した結果として成功してる以外、そこに何があるのか。才能もあるでしょうが、本人がやる気を出してやってるということが大きいのではないだろうか?それは根性論ですよ。

要はスパルタ教育かどうかは本人の感じ方次第であって、他人が判断することではい。それもまた多様な価値観。人生の選択肢を増やすひとつの手段として、間違った事では決して無いのではないでしょうか。

私が問題としているのは子供を甘やかし過ぎると、ろくな大人にならないという事。虐待は絶対ダメですが、愛があってのスパルタ及び体罰はいいと思っています。否定、反対する人達にはそれら無しで正しく育てる代行案を示してもらいたい。しかし、それが正解かどうかなんて誰が決めれるのでしょうか?スパルタや体罰をもって育てた場合もそう。その子供が大人になったら少しはわかるかもしれませんが、誰も結果的な統計をとっていなし、そもそも何をもって正解なのかの定義もわからない。今はただ犬や猫が虐待されるのを可哀想と思うように、子供が可哀想じゃないかという客観的な大人のエゴでしかないと感じてしまいます。

話は突飛しますが

一昔前ちょっと話題になりましたが、少年革命家と銘打ったYouTuberが現れました。なんで学校に行かなくてはならないのか、なんで大人の言うことを聞かなければいけないのか。まあ子供の時は誰でもそう思いますよ。一般常識的な成長をして、一般的な就職をしなくても、YouTuberとして成功して収入を得られるのであればそれ自体は間違いでは無いでしょう。

しかし!広い目で考えたら

今の子供の過半数がそんなふうな人間になってしまったらと想像したことはありますか?皆が皆やりたくないことから逃げて、自分が出来る事だけを追求して楽な道を目指す。YouTuberになるとは言いますが、そのYouTubeのシステムを管理できる人達が居なくなったらどうするのでしょうか?世の中には必要不可欠な仕事や技術があります。現状は、都合よくバランスよく、それらを目指す人達が居るようですが、厳しいイメージの仕事はどんどん避けられつつあるのも確かでしょう。今で言うと医療関係の仕事はみんなやりたがらないのではないでしょうか?医者が居なくなったら困ります。ただ、近年のテクノロジーの進化は凄まじく、人間の医者が居なくても人工知能やら機械がある程度の手術をやってのける。人間がやりたくない事はどんどん機械化されていく。ただ、その機械は誰が作って誰が管理するんでしょうか?まさか、機械が機械を作って管理するようにでもなるのでしょうか?本当にドラえもんみたいなお世話ロボットに頼る世の中が来ようというのだろうか。

私は「ドラえもんのび太とブリキの迷宮」を観て学んだんです。なんでもかんでも機械に頼ってはいけないと。これは、機械に頼った結果、人類は自分で歩くのもままならない貧弱な体になってしまうという話です。

今、正にその危機に瀕しているのではなかろうか?
「○○電気つけて」
電気くらい自分でボタン押してつけろバカヤロー!といつも思ってしまいます。

そんなだらけた大人達が子供を育てる訳です。機械に頼る極端な甘やかし教育。

確かに人類のテクノロジーは日々進歩しています。しかし、それは機械が進化してるだけなんです。そのテクノロジーを開発した人間は次の世代の人間にその知識を伝えて、どんどん進化させていくのが人類としての理想ですが、とてもそうなるとは思えないのです。

ここ数年、非常識な新入社員が問題視されている。
採用されたにも関わらず来ないとか、出勤して数日で音信不通で来なくなるとか、あるいはすぐ辞めるとか。これすなわち、嫌な場所からは逃げればいい、やりたくなかったら辞めればいい。この理論で育った典型的な大人です。まあ、嫌なら辞めればいいというのは私もそう思っていますが、ここには"責任"というものが欠如しているのです。私の話で何度も言う「大人になるということ」では責任感を持つことが大人への第一歩だと思っています。今の若者が全員そうだとは思ってませんし、こんな私よりも立派な若者が沢山いるのも確かでしょうが、私の身近にいる若者には責任感が無い人の割合のほうが多いです。

昭和から平成初期を生きてきた人間からすると、平成後期から令和は何かと言い訳がましい若者が増えたなという印象

自分が出来ない事は他の誰かがやってくれるからやらない。通常回のどうしようもないバカでダメなガチのび太が現実世界に量産されている。

教えてもらってないからやらない。知らないから出来ない。知ってることは偉そうにひけらかす、謎の理論で自分が正しいと強調してくるガチスネ夫の要素も持っている。

さらには、謎の理論武装と理不尽を武器に、出来ないのはお前らのせいだと自分の能力の低さや非を全て他人のせいにするガチジャイアンの要素もある。

考えてみて頂きたい。
子供の頃ドラえもんを見てた皆様
子供の頃にのび太、スネ夫、ジャイアンいずれかに憧れて、こういう人間になりたいと思った事ありましたか?

親世代は自分の子供がのび太、スネ夫、ジャイアンみたいに育って欲しいと思った事はありますか?

この3人って、たまに描かれる素晴らしい人間性を発揮した瞬間は置いといて、通常回で描かれている姿はどこまでもクズなキャラクターではないですか?

私が子供の頃にドラえもんを見ていて、率直に思った感想。「ドラえもんという作品の精神」として私が捉えた内容としてお話します。端的に言うと「こういう人間になってはいけないよ」という教訓しかありません。

冒頭で私は子供の頃からドラえもんが大好きと申しましたが、どう好きかというと小学1年生の時から今に至るまで飽きるとか卒業するとか無く、声優が替わってどうこうなども思うことなく、ずっと見てるんですよ。自身の成長と共に時代の流れも感じつつドラえもんで道徳を学んだと思っています。

アメトーーークでもやってましてが、誰しもが1度は議論する、ドラえもんのひみつ道具何が欲しい論争。これを実生活レベルで考えてみるのです。まあ、それこそがドラえもんの劇中で描かれている内容なんです

こんなこといいな、できたらいいな

言い替えれば

やりたくない、めんどくさい

そんな、やろうと思ったら大変苦労する事や、どれだけ頑張っても出来ないことが速攻叶う訳です。大人になって汚い欲望なんかを持ってから見るとより心に響く。ひみつ道具なんてのは、使い手の使い方ひとつで宇宙を滅ぼすくらいの恐ろしい道具です。ドラえもんの通常回というのは基本的にはひとつの道具にフィーチャーした内容で、それというのは、のび太のバカでどうしようもない考えから始まる、主題歌の歌詞通り人間誰しもが思うこんなことが出来たらいいなという幻想を魅せてくれてる訳です。しかし、話のオチはなんらかの失態が描かれ結局うまくいかない事が多い。

子供の頃にこれらを見た感想は、率直に、そんなうまい話は無いんだよ!ちゃんと自分で頑張れ!努力しろ!我慢しろ!という事でした。要するに、のび太というのは見てる人の心のダメな部分が具現化された存在なのです。そんなのび太をなんとかまともな人間にしようというのがドラえもんという作品なのですが、裏を返せば見てる人をまともな人間にしようとしている作品なのではないのでしょうか?

そして、のび太を徹底的にバカにしてイジメ通すスネ夫とジャイアン。学校生活、果ては社会人になっても消費税のように必ず付いてくる厄介な連中です。奴らこそ反面教師としての存在で、通常回では信じられない悪行の数々を働きます。

スネ夫はインテリ問題児で、大人を脅したり無駄な知識を使って犯罪を正当化してくるサイコパスキャラ。ジャイアンは昔ながらのクソヤンキータイプの半グレかヤクザといったところの反社会勢力的キャラ。こんな酷い人間になってはダメだなと、まともな子供なら誰しも思うと思うのですが、現実世界で酷いイジメを働く奴らはドラえもんを見てないと思います。

全てを客観視して冷静な判断を下すのが、源しずかである。彼女に憧れる女子はそれなりに居るのではなかろうか。しかし!ダメ男を好きになるという点は女子としてはどうなんでしょうか・・・

そして、皆さん忘れがちですが、出木杉くん。
完全個人的感想ですが、常に冷静沈着で頭も良くモテるパーフェクトヒューマンキャラですが、のび太はそんな出木杉を相反する存在として嫌っています。それ故、ハミ子にされています。東大生ウザイとか、あの弁護士偉そうだなとか思った事あると思うのですが、まさにそれと同じですよね。本当は人間的には出木杉のようになるのがいいのでしょうが、私の場合は色々と鼻につく感じが嫌で、こんな奴にもなりたくないと思い勤勉はしませんでした・・・

あくまでも漫画アニメの話ですので、ドラえもんなんてもちろん存在しませんから、現実世界に居るのび太、スネ夫、ジャイアンのような問題児はどうすればいいのでしょうか?親や先生など、大人がちゃんと指標を示してあげないといけないのですが、今や子供の教育はNGが多すぎて難しい。そうなると面倒くさくもなりますよね。今や子供を育てる有識者達までも面倒くさがって他人まかせにしているガチセワシな状況。責任の押し付け合いのようなことも面倒なので、そのうち他人というか機械まかせになるでしょう。

そう!ドラえもんで描かれている22世紀のような未来は意外とすぐそこまで来ている感覚はありますが、最終的に機械に全頼りするのは人類としてよくない。

ドラえもん以外にもそのようなSF作品が数多くありますが、どれもこれも人類にとって幸せな未来が描かれている訳ではありません・・・

審判の日もそう遠く無いかもしれませんね

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