海外盤

おはようございます
映画強盗です


6月26日に「ソニック ザ・ムービー」が公開されます。本来4月に公開予定でしたが、コロナの影響で延期になっていました。そんな本作ですが、一足早く公開されていたアメリカでは、このほどDVD/ブルーレイが発売されました。併せて4Kブルーレイも発売された訳なんですが、こちらのソフトに日本語字幕と日本語吹替が収録されているのです。

といっても別に驚くことではありません。

今回は、そんな"海外盤"についての話をしたいと思います。まず、DVD/ブルーレイを買うとなると、概ねネット通販か家電量販店などかと思います。もちろん中古を買う場合もあって、その場合はブックオフとかの中古屋やメルカリなどのネット売買かと思うのですが、いずれにせよ基本的に日本で発売・流通されている物を買うと思います。

ところが、ここ最近はAmazonなどのネット通販で、海外で発売されているDVD/ブルーレイを簡単に買うことができるようになりました。

こういう海外で売られているソフトは、言葉そのまま海外盤と呼ばれています。洋楽好きな人なんかにはお馴染みだと思います。音楽CDでは海外盤というのは結構当たり前で、そのへんのレコード屋で普通に販売されていると思うんですが、DVDやブルーレイに関しては、その辺のお店では滅多に売ってません。
何故かというと、音楽CDは全世界共通規格なので、どこの国が作ってる商品でも日本のプレーヤーで普通に再生できるんですが、DVDの場合、日本で販売されているプレーヤーでは再生できない商品があります。というのは、DVDやブルーレイには"リージョンコード"というものが設定されていまして、ディスクとプレーヤーが同じコードに対応している物同士じゃないと再生できないようになっています。ちょっとこの辺は説明するとややこしくて長いので、詳しく知りたい方は、すいませんがご自身でお調べください。

リージョンコードなんですが、DVDとブルーレイで国の指定範囲が違うんです。どういう取り決めがあっての事なのかはよくわからんのですが、ハリウッド作品の本場であるアメリカで販売されているソフトはDVDだとリージョン1、ブルーレイだとリージョンAに指定されています。これが日本で販売されるソフトの場合、DVDはリージョン2、ブルーレイはリージョンAになっています。

何故かブルーレイはリージョンが同じなんです。ということはですね、アメリカで販売されているソフトも日本のプレーヤーで問題無く再生できちゃう訳なんですが、勿論アメリカの商品というのは、あくまでもアメリカ向けに作られているので、日本語字幕もなんにもない状態ですので、そんなん観ても意味ないよねーと思うんですが、逆輸入の日本作品だったらどうでしょうか?
アメリカでは日本のアニメが人気で、ソフトもいっぱい発売されています。中には本家の日本でブルーレイ化されていない作品がブルーレイで発売されている場合もあります。もちろん海賊版ではなく正規品でです。これの何が素晴らしいかって、日本正規品のブルーレイともなると、まあ高額なのです。たかだか1クール全12話分を全巻揃えるだけで3万円は固いです。これがアメリカ盤だと、全話収録でだいたい4~5千円とかなんですよ。まあパッケージとかメニュー画面は全部英語表記なんで違和感がありますけど、いざ本編を再生すれば同じですから、コレクションとかじゃなくて、本編が観れればそれでいいという方は、ジェネリック的な感覚で買う人も中には居る訳です。アニメ以外にもヤクザ映画とか一部の邦画も人気がありまして、それらもまたアニメ同様に日本よりも安価で販売されています。

というのは前置きで

問題なのは、日本の作品ではなく冒頭でお話した「ソニック ザ・ムービー」といったハリウッド作品に関して、メーカーや作品によるんですが、日本で発売されるソフトと全く同じデータが収録されている仕様の商品があるのです。アメリカで正規に製造・販売されている商品なんですが、日本語字幕はもちろん日本語吹替えまで収録されているというか、プレーヤーに入れた瞬間の注意書きやメニュー画面など全てにおいて日本語表記なのです。

ソフト化するにあたって、それぞれの国でわざわざ製造するのが面倒なのか、各国共通仕様的な商品がありまして、DVDの時代においても稀にそういった海外盤ソフトが存在しましたが、大容量のブルーレイだからこそ可能になった部分もあり、特に最近はより大容量になった4Kブルーレイによくみられます。

日本で売っているソフトと同じ内容なら、わざわざ海外盤を買う必要があるのかという話なんですが、一部商品に限ってにはなりますけど、日本で公開される洋画というのは超人気作品を除いて基本的に本国で公開されてから早くても2~3ヵ月経ってからとか、遅いのだと半年以上、酷いのは1年以上経ってる作品なんかもざらにあります。そうなると、日本でようやく劇場公開される頃には本国で既にソフトが発売されている場合があります。だいたいの作品は基本的に本国仕様で、もちろん日本語字幕や日本語吹替なんて収録されていません。しかし、先述の場合、日本で劇場公開中、なんならまだ公開前の段階で既に発売されている海外盤ソフトに日本語字幕や日本語吹替が収録されている場合があるのです。

そういう品物というのは、一昔前は輸入専門店や輸入専門のオンラインショップで買うくらいしか入手手段が無かったのですが、今はAmazonで普通に買えますし、ヤフオクやメルカリなんかでもガンガン出品されているので、手軽に入手可能になりました!

しかも、日本と比較して値段が安いんです!
最新作でリリースされた段階で、普通のブルーレイなら2000~3000円くらい、4Kブルーレイならだいたい3000~4000円くらいで販売されています。(日本での最新作ブルーレイはだいたい4000円くらい、4Kブルーレイだと6000円以上は確実!)
日本で現在上映中だとして、鑑賞料金1人あたり1800円ほどかかりますよね?彼女や友達と観るとすれば人数分かかる訳です。であれば、家のテレビで観る事にはなりますが、好きな時間にゆっくりと何回でも観れるということで、海外盤を買うという選択肢もありじゃないですか?
(日本の配給会社には申し訳ありませんがね)

まあでも、海外盤はパッケージが全部英語ですし全体的になんかちゃちい作りだったりするので、棚に並べてコレクションしておく場合にはちょっと微妙なんですよね。

最近でいうと、こんな作品が日本劇場公開前に出回っていました。

「オーヴァーロード」
「ブライトバーン」
「ペット・セメタリー」リメイク版

日本で劇場公開すら決まっていない段階で売られている作品もありました。

さらに

これは何もハリウッド作品に限ったことでは無いのです。近年、日本映画界も世界に向けてのマーケティングを進めており、日本より先に海外で公開するような邦画もあります。そうした場合、何が起きるかというと日本より先にソフト化される可能性があるということです。

「初恋」
日本で2020年2月28日に劇場公開になった三池崇史監督、窪田正孝主演の東映配給の邦画なんですが、こちらの作品はアメリカで2019年9月27日に公開されまして、2020年2月にブルーレイが発売されました。


前代未聞です!
これは映画館に観に行こうと思っていた作品だったのですが、公開日的にコロナの問題もあってタイミングを逃していた矢先、海外盤のブルーレイが3000円で販売されていたので買ってしまいました。色々考えて3000円なら安くないですか?しかも、このほど日本でソフト化の案内がされましたが、なんとDVDだけしか発売されないという悲惨な現実です。東映はどうしてしまったのでしょうか?膨大な作品を保有する東映ですから、ディズニー+のような独自オンデマンドでも始めるのであればいいのですがね・・・

というようなこともあり、海外盤に手を出す人が他にも大勢居ると思うんですよ。そうすると単純に興行収入が減ると思うんです。「初恋」に限らず「オーヴァーロード」、「ブライトバーン」、「ペット・セメタリー」はタイトル的にそれなりの映画好きじゃないとなかなか手を出さない作品だと思うんです。となると、私みたいな人が日本に何人居るかは知りませんが、DVD/ ブルーレイをよく買うレベルの映画好きは、恐らく手を出すと思います。そうなると劇場公開の興業収入もそうですけど、いざ国内でソフト化された時の売上も削られるんじゃないかなと。「オーヴァーロード」と「ブライトバーン」に関して言えば、海外盤の4Kブルーレイが完全に日本仕様だったにも関わらず、日本では4Kブルーレイが発売されておりません。まあそういうことだと思います・・・


「ペット・セメタリー」に関しては日本語字幕・日本語吹替が収録された海外盤の発売日が2019年7月に対して、日本の劇場公開が2020年1月17日でした。ということは2019年7月よりも以前に日本で吹替版のアフレコをしたりなんだりしていた訳です。契約上の問題なのか、プロモーションの問題なのかは知りませんが、劇場に足を運ぶお客さん側からしたら、半年以上前から冷凍されていた肉を取れたて新鮮です!と言って出されている訳です。
知らぬが仏とはこのことか・・・

このような作品は今後も定期的に出てくると思われるので、海外盤にちょっと興味が出た人はチェックしてみてはいかがでしょうか?

ということで、海外盤はどこで買うのかというのをちょっくらご紹介します。

まずはヤフオクかメルカリです。
とにかく早く観たいという人が映画館感覚で一回だけ観て出品している場合が多く、他で新品を買うより安く買える事が多いのと、そういった場合の出品者は日本在住の人がほとんどなので、海外から取り寄せてみたいな手間も無く、注文してから届くまでのスピード感が良いです。そして、こっちも同じ事をすればいいのです!こうして安く買って、一回観て、旬を過ぎる前にすぐ出品すれば、買った値段と丸々同じ金額で売れます!そしたら手数料の数百円だけで最新作が観れちゃいます・・・
ただ、欠点としては超大作などの拡売されている作品しか出品されないことが多いので、買える商品は限られます。

次にオススメはAmazonです。
海外Amazonではなく日本のAmazon内でも検索すれば海外盤が普通に出て来ます。値段も日本円で表記されてますし、割引率が非常に高く、新品でも格安で買えます。
こちらの欠点は、プライム対象商品であっても、結局海外からの発送だったりして、届くまで半月ほどかかったりとか、最悪こっちが注文をキャンセルするまで、いつまで経っても届かない時があるので、それがネックですね。

次にオススメは輸入専門オンラインショップのDVDfantasiumです。ここは基本的にアメリカで発売している商品がほぼほぼ買えます!サイト自体が日本向けの通販サイトなんで、日本語が収録されている商品の一覧があって非常に有難いです。お値段的には、向こうの定価から少々割引された金額を日本円に換算して販売されてる感じなんですが、旧作に関してはセールで安くなったりするので定期的にチェックしていたらそのうち欲しい物が安く買えるかもしれません。
ここの欠点は、Amazonと違って注文した商品は確実に手に入るんですが、海外からの直送になるので送料がかなりかかります。一番安いポストインの配送でも1本1000円くらいはかかりますし、届くまで半月くらいかかるし、破損してる危険性もあったりと不安がいっぱいです。その不安を無くす為に国際宅配便を使うと一件3000円とか元々のソフトより送料のほうが高いということになります・・・

最後に、通販は抵抗があるという場合は、輸入商品取扱店で買うのもアリなんですが、お店がほとんどありません。昔は所々にあったのですが、今はもうほとんど無いですね。私が知る限りではディスクユニオン新宿シネマ館くらいです。

とまあ、ここまで言っておいてなんですが、日本国内正規品を買うに越した事は無いんですよ。海外盤はですね、なんというか国民性なのかなんなのか、物体的な造りが雑で、とてもコレクションしておくような製品ではないんです。新品で買った商品の外装ビニールがケースにベッタリ貼り付いて取れないとか、ケースの紙ジャケットに最初から折れ目が付いてるとかとか

日本は、こういった点では優秀なんですが、販売方法や商品仕様といった面でなかなか舐めた事をしてくるので、許せない部分も多々あります。だから仕方なく海外盤に手を出してる現状です。

なんとかなりませんかね?

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