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AudiostockにBGM音源を提供するまで①

はじめに

AudiostockでBGM音源の配信を開始しました。

まだほんの第一歩に過ぎませんが、そこに至るまでの紆余曲折について書こうと思います。

Audiostock挑戦の経緯

Audiostockなどの配信サービスでのBGM音源販売は音楽から収入を得る道として前から考えてはいました。それが、とある切っ掛けから急遽取り組むことになったのが、この6月初旬でした。

本当に良くないクセですが、私は新しい事に取り組むのが遅い傾向があります。今回も自分のスキルでは時期尚早とか、グズグズした言い訳は多々ありました。とは言え、やらない事には現状は変化しません。必死になって私のお尻を叩いてくれたパートナーさんには申し訳なかったですし、なんとか1曲でも販売開始にこぎつけた今では、いくら感謝してもし切れません。

元ネタは7年前に作ったデモ曲

今回の曲の元ネタは7年前に作った簡単なピアノ・デモです。この時点で1コーラスが3つのパートで完結する、いわゆるABC形式になっていました。このうちBメロ(プレ・コーラスとも言います)だけは、今回新たに作り直しています。

今だから言えますが、当時はコード進行の何たるかも理解していなかったと思います。全くの当てずっぽうで作曲していたので、当然ながら纏まった曲にするスキルがありませんでした。この曲も定番のカノン進行に乗せた基本メロディはあったものの、ABCの各パートを連携させて一つの曲に聴かせることが全く出来ていませんでした。それを今回、アップデートして聴ける様な形にした次第です。

作者の個性は必要ない

ちょっときつい見出しですが、これはBGMとしての使いやすさが最優先という意味です。Audiostockの著作権フリー音源を使う人のニーズって、結婚式や、卒業式などのイベントや、映像作品に使われるBGMなどが多いだろうと考えています。(ここは詳しく分析して行く予定です。)

そうした場での主役は音楽そのものではありません。一般的なポップスでは耳を引く要素は良しとされますが、BGMでは却って邪魔になる事だってあるでしょう。

今回、私が登録したBGMも、当初は歌もの的な構成だったのですが、最終的にはイントロなどを削ってメロディだけの単純な作りにしました。途中にベース・ソロ的なセクションがあったのですが、流れが良くないと感じてこれも削りました。

その代わり2コーラス目の始まりでリズム体を一旦オフにして、Aメロの途中からまたリズム隊が戻って来る形にしています。同じ2コーラス目のBメロもリズムをオフにしてストリングスを全面に出しました。この様に一定の雰囲気を維持しつつも、単調にならない程度のメリハリを演出しています。

マスタリングでの紆余曲折

無事、曲構成がフィクスして、アレンジ、トラックも完成。ミキシングも何とか終了。でも、その後にまだ長い道のりがあったのでした。一体何でしょうか?
それはマスタリングです。音楽制作でも重要なこの工程について、随分前にクレイジー・ケン・バンドのギタリストである小野瀬 雅生さんが料理に例えて書かれていたので、その表現を引用します。

まず作詞、作曲、アレンジは食材作り。続いて演奏、歌唱、録音、ミキシングまでが実際の調理だとします。一般に馴染みのないマスタリングという工程は、出来た料理をお皿に盛り付ける作業に当たります。
料理にも食欲をそそる最適な盛り付け方がある様に、どんな音楽でもマスタリングは重要です。そして、このマスタリング自体も実に奥が深いのです。

せっかく調理は完璧なのに、盛り付けが不適切では料理の味わいも半減ですよね?それと同じで、マスタリング次第でその音楽の印象はガラリと変わります。作詞、作曲、アレンジにそれぞれの専門家がいるのと同様に、マスタリングにも専門家がいると言えば、その重要性や難しさは伝わるかと思います。

今回の私の作業でも作曲、アレンジと同じくらい、マスタリングの作業で時間がかかっています。

結論:やってみて初めてわかる

と、勢いでここまで書いて来ましたが、少し長くなったので続きは次回に書かせて頂きます。ひとまず簡単な予告としては、YouTube配信を想定した最適なマスタリングとは?とか、求められる音圧感、音量感をどう出すのか?といった話になります。

今回、商用を想定した音源をアップするという作業を通じて、知ってはいたけれど経験のなかった作業の数々を一気呵成にやることになりました。そこで初めてわかったことも多々あります。そうした一つ一つをnoteでシェア出来たらと考えていますので、この続きもお読みいただけると幸いです。

まだまだ未熟なところは多々あると思いますが、これも数をこなし、同時にPDCAを回すことで磨かれていくものだと考えています。

Fin

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