TOEIC350点で海外就職を実現する方法(1)

海外就職をしたいけれど、何から始めたら良いか分からない、そう思い悩む方も多いのではないでしょうか。今回は私が海外就職を果たすまでのプロセスについて簡単にお話させて頂きたいと思います。

1.転職エージェントにコンタクトする

日本にいるうちから、検索ワード「シンガポール 転職」などで引っかかるエージェントにコンタクトを取りました。どのエージェントにコンタクトするかは個人の考えによると思いますが、私の個人的な印象では、(各国に支店を持つような)大手エージェントと(個人でやっているような)中小エージェントにはそれぞれメリット・デメリットがあるように思います。

大手エージェント
メリット…人員を欲している企業からの依頼が多いため、案件数が豊富。それだけ沢山の可能性に出会えます。
デメリット…会社が成約率を重視している場合、転職者と企業のマッチングという点がおざなりになる可能性も否定できません。
(業界の方からはお怒りを買うかもしれませんが、あくまで私個人の経験談です。)
中小エージェント
メリット…大体は大手で経験を積んだ方が起業していることが多く、コンサルテーションの質で言えば大手に劣りません。もっと言えば、独立できるだけの実力と企業との強いパイプがあるという点では信用度が高いです。
また、求職者1人1人に対するフォローアップも丁寧な印象があります。
デメリット…案件数でいうと大手エージェントには敵いません。また、企業からの信用を重視している(ように思う)ため、ある一定の英語力や経験に満たない求職者は初めから案件を紹介してもらえない可能性もあります。
(私は英語力がまったく無かったのでお断りされた経験がありますが、「ご紹介できません」とはっきり言われて逆に清々しい思いでした。笑)

以上のことから、結局は大手も中小もくまなくコンタクトした方が良いというのが私の意見です。

ちなみにどんなエージェントがあるのか、シンガポールのお役立ちウエブというサイトの求人欄を見て頂ければ、大体(?)のエージェントが載っているように思いますので、ご参考頂ければと思います。

http://www.singaweb.net/bbs/frame.html

2.やりたくない事と仕事における優先順位を定める。

私の場合、まず第一にやりたくない事、嫌な事を明確にしました。

・土日祝日の出勤、シフト制の仕事
(月曜〜金曜に働きたい)
・中心地から外れた勤務地
(中心地で働きたい)
・その他、やりたくない職種など

次に仕事をする上での優先順位を定めました。

1.フルタイムの正社員であること
2.給与が高い
3.ボーナスがある
4.医療費補助がある
5.有給日数が多い、など

これだけでも、仕事を探す上での条件がある程度見えてきます。

3.やりたい事は考えない。

もちろん、やりたい事はあるにはありました。でも、やりたい事というのは、これまでの自分の経験から考えられる範囲でしか見つけられないように思いました。
人から言われて印象に残っている言葉があります。私が「営業なんてやってこなかったから絶対無理だよ、人見知りだし。」と言ったことに対し「やってこなかったから出来ないと思ってるだけ。やってみれば案外なんだって出来るもんだよ」と。なるほど〜と思いました。
自分のこれまでの経験や、やってきたことはあくまでやれる事であって、やりたい事とは違います。やりたい事と言うと聞こえはいいですが、実は自分で自分の可能性に蓋をしているのかもしれません。
経験したことのない知らない世界には、本当は沢山の可能性があり、新たな自分を見出すことができるかもしれません。
ですから、あえてやりたい事は考えませんでした。

4.提示された案件はできる限り受けてみる

受かるか分からないのに受けるかどうか迷わない。これが私の考え方です。
まずは受けてみる。書類が通ったら面接に行ってみる。ここまでは出来る限りやってみたら良いと思います。そもそも受かるか分からないのに、紹介された案件についてどーこー考えるのは、受かる自信がある人のやる事です。私のように英語ができないという圧倒的なハンデを持っているような方は、紹介された案件はせめて書類だけでも全て出してみたら良いと思います。
書類は出してみて分かると思いますが、案外すぐには回答が来ません。(合はもちろん、否もなかなか来ません。)すぐに来る場合は、企業からみて優先順位の高い人材であるか、もしくは急募しているかのどちらかだと思います。受けた数だけ、企業側からみた自分の市場価値も分かります。

ただし例外もあります。
エージェントから提示された案件表を見て、直感的に「んん?」と疑問を抱く何かがある場合は、その直感を信じて受けない方が良いと思います。自分の直感というのは案外当たるものだと思うからです。

5.一次面接は日本からSkypeで受けられる⁈

日本から海外就職を目指して活動している人、諸外国から国を変えてチャレンジしようとしている人(例えばタイからシンガポールなど)など、沢山の求職者に対応するため、企業側も一次面接をSkypeで行なっている所が少なくありません。
日本にいながら一次面接を受けられたら、現状の仕事を続けながらでも活動が可能です。
二次面接以降は大体勤務地(シンガポール)となりますが、同時期に何社も受けて、一気に一次を突破できれば、数日間の有給消化で、二次面接のためにシンガポールに飛ぶ事も可能です。


私の場合は、主人も私も日本で一次面接を突破し、お互いその時点で勤務していた会社に退職を申し出ました。そして、主人が先にシンガポールへ二次面接を受けに行き、内定を獲得。
私は旅行者として主人と共にシンガポールに渡り、二次面接を受け内定を獲得、そのままシンガポールで暮らすこととなりました。

私達の場合、ハッピーケースでうまく行きましたが、実際には有給が取りづらい、二次で落ちてしまう、日本でも仕事を失ってしまうなど、様々な壁があると思います。
無責任に絶対に就職できます!とは言えません。ただ、海外で就職したいと強く願うのであれば、後ろは振り返らず前のめりに挑戦する意欲は必要です。シンガポールが難しければ他の国で検討してみるなど、柔軟な考えも持ちながら是非挑戦して欲しいと思います。