先日のこと、とうとう買ってしまった。

ミラーレス一眼カメラ。

今までコンパクトタイプのデジカメを使っていた。しかもそれは奥さんのカメラだ。彼女はほとんど写真を撮らない。このカメラは当時、子供の学校行事を撮るためだけに買ったらしい。（なんてもったいない！）

私が長く単身赴任をしていた頃に買ったみたいで、カメラ屋さんで店員のすすめられるままに買ったそうだ。そのおかげというか、十分すぎる性能のコンパクトタイプのデジカメだ。（彼女はスーパーでは1円でも安いものを、必死になって選んで買うけど、なぜかこんな高額商品を買うときは、おおざっぱだ。わけがわからない。）

昔、私の趣味だった写真を、また撮るようになって、最近ずっと彼女のデジカメを使っていた。色もいいし使い勝手もいい。しかも、コンパクトで持ち運びも便利。とても気に入っていたのだけど、ピントが甘かったり、シーンによっては色の再現性が不十分だったりと、使っているうちに、だんだんと不具合と欲が出てきた。

やっぱり一眼レフカメラが欲しい・・・

そう思うようになったら、もうどうにも止まらない。でも、一眼レフカメラだと大きいし重いし、街中で撮るにはなんだかとても恥ずかしいし。（昔はキャノンの一眼レフカメラを使っていた。当時の私の愛機はキャノンAE-1プログラム。今じゃ当たり前のオートフォーカスじゃないし、もちろんデジカメでもなく、フイルムを使い自分でピントを合わせるタイプ。どんだけ古いんだ。）

そんなとき私は、ミラーレス一眼カメラの存在を知った。

早速、カメラ屋さんに行ってみる。なんだこれは？無茶苦茶小さい。コンパクトカメラを一回り大きくした程度だ。しかも軽い。ほとんどコンパクトカメラなのに、ちゃんとレンズ交換もできる。レンズも軽量小型化されている。操作もモニターでタッチパネルになっている！なにそれ！素敵すぎる！

欲しい・・・と思ったけど、ボディとレンズ、その他もろもろ合わせて10万越えだ。

無理だ・・・私の給料じゃ。（情けない！）

先日の休みも「たまには外食しよう！」と奥さんに言ったら「何言ってんのよ！昼は家でカップラーメンよ！」と言われたばかりだ！（書いていて、本当に情けなくなってきた。）

そんな中、私は勇気を振り絞って、恐る恐る奥さんに聞いてみた。

「あのう・・・カメラが欲しいんだけど。でも、10万くらいする」

すると彼女はひとこと。

「いいよ」という、あっさりとした返事。

えぇ！と驚いた私。

「本当にいいの！わぉ！やったー！やったー！」

と私が無茶苦茶、喜んでいると、続けて彼女はこう言った。

「私も今度、歯の治療で20万近くするから、おかげで気兼ねなくできるわ」

だって。

いや、聞いてないよ、それ。