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「ペルソナを思い描いた応対」がお客様の心をつかむ

私は、日頃、顧客接点プロセスや、コミュニケーションの改善支援に携わっています。今日は、お客様応対時にペルソナを思い描くことの重要性について書きたいと思います。

1.結論

人はリアルな心を感じて感動する。お客様のペルソナを思い描いた応対は、リアルな心の表現となり感動に繋がる。

2.人はリアリティに心が動く

お客様との会話、お客様とのメール、お客様とのチャット、少なからず様々な場面で応対に携わることがあると思います。最近は情報インフラが整備されていて、簡単な疑問や手続きはお客様自身で自己解決できてしまいますので、人が応対するのは、困りごと、悩み事、特別な事情を抱えているケースが多いです。
そのような状況下のお客様は、応対によって「選ぶ」「離脱する」の2つに分かれてしまう傾向が強まります。せっかくならば選んでほしいですね。

お客様が選ぶことに繋がる応対のポイントは、いくつかありますが、特別な状況を理解して、マニュアル的ではなくリアリティもって反応・応対してもらえることが重要ポイントです
最近は、整ったプロセスはAIで提供される時代です。正しく整っていることも重要ではありますが、プラスアルファで、更に心を感じ心が伝わるリアルな応対が、感動に繋がると言えます。
心を感じ心が伝わるリアルな応対であるためにどうすれば良いのでしょう。

3・ペルソナを思い描くことが有効

結論に記載した通り、ペルソナを思い描いて応対することが有効です。
以下の引用の通り、ペルソナの概念は、元はソフトウェア開発において生まれました。お客様の目的や行動を含む人物像のことです。
ペルソナの設定は、設計者がより具体的に何を必用としているかを思い描くことに繋がります。

・ペルソナ(persona)とは、ユーザー中心設計マーケティングにおいて、サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである。
・ペルソナは、ソフトウェア設計において、ソフトウェア開発の先駆者として知られるアラン・クーパーが、ユーザーペルソナの概念を提唱した。
・顧客に関する抽象的なデータに個人的な人間の顔を載せているため、ペルソナは認知的に説得力がある。架空のペルソナの需要を考えることで、設計者は実際の人が何を必要としているかをよりよく推論できるようになる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

顧客応対においても、応対者がペルソナを思い描くことによって、お客様がどのタイミングでどのような反応や言葉がけが欲しいと思うかを具体的にイメージし、よりリアルな感情を持ちリアルな表現につなげることが可能になるのです。

大切なのは具体的なお客様のストーリーです。
どんな過去があってどんな心をきっかけに、どうしたいと感じて、今どのような状況、どのような心情であるか、お客様のストーリーをイメージすることが、配慮の心や表現にリアリティをもたせることに繋がります

描くストーリーは必ずしも、実態と100%一致するとは限りませんが、表現には正確性よりもストーリー性が重要です。
実態と大きく外れてしまっては、お客様に違和感を感じさせてしまいますが、実は、正確さよりも、リアリティーある表現のほうがずっと心動く表現に繋がるのです。

もちろんお客様は仮想ではなく実在しています。昨今では過去の行動が顧客データベースに蓄積され応対者に見えることも多いでしょう。ただ、直近の動機や、今まさに困った状況にあるお客様のその場のリアルな状況までデータベース化されているわけではありません。画面情報だけを頼りにしてしまうとかえってリアリティを損ねる弊害を招いてしまいますので、大いに気を付けましょう。

4・応対時のペルソナの描き方

実際の応対時に、どのようにすればリアルなお客様を思い描くことができるのでしょうか。
回答プロセスに入る前に、お客様のストーリーを含むペルソナをイメージしてから応対に入ることがポイントです。
電話の場合は、お客様の第一声聞いたタイミングで、「声色」や「表情」にアンテナを貼ってお客様のペルソナを思い描きます。
Eメールの場合は、作成に入る前に、お客様の文面を3分間よく読んで、お客様のペルソナを思い描きます。
どちらの場合も重要なのは以下のポイントです。
 ①何を解決したいのか
 ②応対までにどのような時間を過ごしたか
 ③どのような状況か
 ④どのような心情か
 ⑤どのくらいの理解度か

5・ペルソナディスカッション

ペルソナを思い描くことは、トレーニングで養うことができます。
電話の場合は、いくつかお客様の第一声の録音音声を用意します。
メールの場合は、お客様からの最初のメール文を用意します。
できれば複数名(3~5名)で実施することをお勧めします。
先ほどの①~⑤を考えディスカッションします。
正しい答えを求める必要はありません。
なぜ?どのようなことからイメージしたのかを含めてディスカッションすることによって、言葉だけを捉えて判断する頭の使い方から、様子や表情を捉えて想像することに切り替えることが目的です。

難しくありませんのでぜひやってみて下さいね。

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