人間
夢を目指し
夢に根差し
それを今と呼び
苦楽の営みの日々
溢れる笑みに
溢れる涙に
使う表情筋の違いに
振れる琴線は同じ
君がいて良かった
君がいなくても良かった
どっちを遣う人生か
どちらも遣う人生だ
死ぬ気になれよ、と宣うなら
首を括るロープを買った彼は
今の時間の価値をいったい
どの時間に当て嵌めたら元が取れるか
馬鹿野郎が

オーバドーズ 孤独と癒着 夜とは密接
愛する人に渡す言葉の味気無さは
さながら病院食 それならぼくは病人か
虚ろな目 覗き込んで その実 覗き込まれて
四季に移ろう色彩に貴方の頬も染まり変わって
やがて共に歩き出してけれども各々の道程
交わらぬ道筋だが繋いだ掌は捻れることなく
いつか未来に仕掛けられた罠を同じ一歩で踏む時は

人間でありたい