見出し画像

DELL ノートPC XPS 13 Plus(XPS9320) レビュー

今回、DELLアンバサダープログラムから、最新のノートPCをレビューする機会をいただきました。

めちゃくちゃスタイリッシュ。スタバで使っても違和感ない

きっかけ

このPCに興味を持った理由の一つが、最新の13世代Intel CoreプロセッサのCorei7 1360Pを搭載している点で、内蔵グラフィックスがIntel® Iris® Xe Graphics eligibleを搭載しており、”内蔵でありながら非常にグラフィック性能も期待できる”という記事を以前読んだため、13インチというサイズ感から、出張先や、帰省中に軽くゲームができるかどうかという点が気になったからです。

Core i7 1360PにDDR5 4800Mhz16GBメモリ

外観等

見た目

開封して最初に「おおっ!?」と感じたのは、非常にソリッドで高級感のある外観。アルミシルバーの艶消しが、非常にきめ細かで上品な加工になっている。さながら外観を重要視することで有名な某林檎社の製品を彷彿とさせる。
僕個人の感覚としては持ち運びする機会の多いノートPCはどうせ傷だらけになるものと割り切って、外観は気にしない主義なのだが、これだけ綺麗に加工されているとどうしても丁寧に扱い、傷一つつけたくないという気持ちにさせる。私用に使うPCをこちらで数週間試したのだが、持ち運び用のポーチを百均で購入してしまったくらい傷付けずに使いたいという気持ちにさせる。

重量

手に取ると、その重みから筐体の外装全体が金属でできていることがわかる。レッツノートをはじめ持ち運びを重視するモデルでは外装がプラスチックになっていることが多いのだが、使っているうちに塗装が剥げて、プラスチックの質感が表に出てくると、どうしても格好がつかなくなってしまう。しかし、このDELL XPS 9320は外装のすべての領域が金属になっているため、長く使ってもその美しさを損なうことはないのではなかろうか。

端子類

外部端子はTypeCポートが2か所のみとかなり思い切った構成となっている。イヤホンジャックはおろか、USB TypeAすらないのだ。
このPCで外部機器を使う場合、ドッキングステーションが必須となってしまうのが気になった。社外に出てプレゼンを行う場合HDMIの端子は欲しいところである。
ノートPCにマウスを接続して使う人が多いと思われるが、USB TypeC接続のドングルのマウスはまだ多くないため、マウスしか接続しない場合でも選択肢は狭くなってしまうだろう。
せめてUSB-Aが1か所と、HDMIは欲しいところだなぁという感想になった。
ドッキングステーションを接続して使う人も増えているということは知っているが、せっかく狭額モニターの13インチという携行性に特化したサイズ感であるのに、ドッキングステーションを持ち歩くのであれば、その携行性は損なわれてしまう。難しいところだ…

スペック

モニター

モニターは13.4 FHD+ (1920 x 1200)と、フルHDより縦の広さがちょっとだけ広い仕様になっている。フルHD以上のモニターなのはもはや最低限のスペックとして、フルHDよりちょっとだけ広いのが地味に嬉しい。
今回お借りしたデモ機ではIPSモニターとなっているが、こちらも購入時のオプションで4Kディスプレイや、OLEDのモニターへ変更することもできる。

CPU

次にCPUだが、処理速度に関してはさすが13世代Intel Core i7という感じだ。搭載されている12コアのうちPコアが4個、Eコアが8個となっている。5Ghzに届くパワフルなPコアと、消費電力を抑えるEコアを組み合わせることで、持ち運びできるCPUとは思えないほどパワフルでマルチな仕様となっており、重たい作業も難なくこなすことができる。また、軽い作業ではEコアを使い、消費するバッテリーを大幅に抑えることができるため、バッテリーの長持ちにもつながっている。
ベンチマークのスコアが見たい人に関しては適当に検索して調べてください。

ネットサーフィンと動画視聴で暫く使用したが、4時間経っても半分ほどしか使わなかった。充電器なしでも長時間快適に行える。

また、軽いブラウザゲームであれば難なく動作できるパワフルさを兼ね揃えている。私はブラウザゲームの『グランブルーファンタジー』を遊んでいるのだが、このゲーム、実はブラウザゲームの中ではかなり重い方である。ところが、軽量モードにすることで充電器をつないでいない状態でも快適に遊ぶことができた。高画質モードに関してはさすがにGPUを搭載し、ハードウェアアクセラレーションの恩恵がないと厳しいと思われる。

メモリ

メモリについては16GBのDDR5メモリを搭載している。しかし、現時点でノートPCがDDR5メモリである恩恵を受けることは難しい。しかし、今後様々なソフトウェアがDDR5に最適化される事で評価が変わる部分かもしれない。デスクトップに見慣れていると16GBのメモリは快適に作業をするうえで最低ラインに感じるが、ゲームや動画編集をしないのであれば充分な数字ではないかと私は思う。
オンボード実装メモリのため自力で増築するのは非常に困難なため、不安のある方は購入時のオプションで32GBに増やすこともできる。

ストレージ

容量は512GB

ストレージには高速なNVMe SSDを搭載しており、容量は512GBとなっている。こちらもデスクトップと比較すると頼りない印象を感じるかもしれないが、動画などの大容量のデータを保存したり、大容量のゲームをインストールするとかでなければ充分ではないかと思われる。実際私のプライベートのPCは256GBから入れ替えを行い、1TBにしているのだが、実際使っている容量は3割にも届かない。
こちらも購入時のオプションで最大2TBへの増設があるので、足りないと不安を感じる方は変更するのがオススメだ。

キーボード

フルフラットなキーボードは驚くほどスタイリッシュ

このPCの特徴の一つでもあるフルフラットなキーボード。
ファンクションキーが付いておらず、キーボードの上部分にLEDで表示されるタッチパネルでの操作となる。
ここにショートカットを設定する事ができ、よく使う音楽の再生や音量の変更、アプリケーションの切り替え等が設定できるらしいのだが、マニュアルが見つけられず良くわからなかった。
キーの押し心地は少し硬めのため慣れる必要があるかと思う。またキーピッチが狭い事も個人的に使いづらさを感じてしまった…
大幅なキー配列の変更がないのは非常に良い。ノートPCはスペースの関係で変態配列となっている物も多いのだが、配列が違うと一瞬頭が混乱することもあるので、キー配列は快適さを追求する上で非常に重要だからだ。

トラックパッド

タッチパネル、左右にLEDを入れるか目立たない程度に印があると嬉しかった

トラックパッドはよくある押し込みタイプで、違和感なく操作できるのだが、ここも完全にフラットとなっており、境界線の段差等がないため、気づかないうちに端に到達していて操作が途切れる事がある。
ここは本当に見た目を重視しすぎて実用性を残ってしまっていると感じたため、できれば改善して欲しい部分に感じた。
マウスをつなぎたくてもTypeCしかない事がここでも気になってしまった…

外観の写真

背面にはXPSのロゴが。左右には給気口のスリット。奥には排気口のスリットがある。
天板の中央には控えめにDELLのマーク
右側のTypeCコネクタ
左側のTypeCコネクタ。本当にこの左右の2つしかコネクタ類はない
トップにはステレオマイクが搭載されている。マイクが充実しているのは会議アプリ需要からか

あると便利に感じた周辺機器

コネクタが少ないと文句ばかり言っているのも何なので、Amazonで安いドッキングステーションをこのレビューのために試しに購入した。
比較的小さめで最低限の機能しかついていないが、パススルー充電もできて、何より軽いのが持ち運びに非常に便利。

ANKERのシンプルなパッケージ
TypeC、TypeC、USB-A、USBーA、HDMIの最低限のスペック
マウスをつなぐのと、モバイルモニターに接続する程度なら充分

併せて上記の充電器、USB-C充電ケーブルをポーチに入れておけば、QOLが上がること間違いなしだ。また、急な出張にはこの手の小型APを持っていくのがオススメ。

メーカー純正の充電器ってなぜかやたらデカくて重いので、外泊や出張の多い人にはこの手の充電器は必須に感じる。
また、持ち運びのAPはビジネスホテルのWi-Fiはなぜか恐ろしく低品質な事も多く、個人的に出張には必ず持って行っている。部屋にLANがある時にそちらは快適なのにWi-Fiは残念なパターンが多く、LANからWi-Fiを飛ばすことで快適にWi-Fiが使える事が意外と多いからだ。ちなみにこのモデルは安い代わりにWi-Fi6には対応していないが、ビジホの1部屋程度ならこれで必要充分なのだ。

ゲーム性能

ゲーム性能については、3Dのゲームはかなり軽いものでないと厳しいと感じた。
『VampireSurvivor』一時期Vtuberがプレイしたことで急激に流行したタイトル。2Dでありながら非常に派手なエフェクトが重なって表示されたり、超大量の敵を弾幕で倒すため意外と重複させた表示が多く重そうに見える。全く処理落ちしたりカクつくこともなく死神まで到達することができた。
派手なエフェクトやガチャ性のある武器強化と、お手軽価格の割にハマる人にはすごく人気が出て、やりこみ要素は時間泥棒となった。

VampireSurvivor。一時期急激に流行った。難なく快適に動作できる

最近購入したタイトルとして『Granblue Fantasy Re;Link』を遊んでみたのだが、正直こちらは起動すらできないと思ったのだが、あっさりと起動できた。しかし、スクリーンショットを見ていただくとわかるのだが、正常な描写ができておらず、30FPSまで下げて画質を標準に落としても改善が見られなかった。
低画質設定にできるゲームで、オブジェクト数も少ないようなタイトルであれば辛うじて遊べるだろうか…?
また、Steamのリモートプレイも私のデスクトップと同期させて試してみたが、残念ながらうまく表示されず遊ぶことができなかった。

正直、起動することができるだけでもすごいと思う


低画質設定

2024/04/01 リクエストがあったため、『原神』についてもテストしてみました。
画質を落とせば意外と低スペックなPCでも遊べるということに定評のあるタイトルだが、オープンワールドということで無理だろうと思っていた。しかし、画質の設定をかなり下げることができるため、意外なことに何とか遊べるという程度は動いた。閑散としたフィールドであれば30FPSくらいは安定して出てい体感だ。
しかし、螺旋等激しいアクションを必要とする場はさすがに厳しいと思った。デイリーをこなしておきたい、樹脂を固めておきたい。その程度であれば充分行えるだろう。

総評

良かった点

  • 見た目がめちゃくちゃカッコいい

  • 薄いのにかなり丈夫そうな筐体

  • 清潔に保ちやすそうなキーボード

  • パワフルなスペック

  • 綺麗なモニター

  • 2Dゲーム等の軽いゲームなら充分遊ぶことができる

気になった点

  • 筐体が丈夫な分13インチサイズにしては重く感じた

  • コネクタ類があまりにも少ない

  • キーボードに慣れが必要

  • トラックパッドの境界線が分からない

感想

長くなってしまいましたが、高級ノートPCということもあり、長く使うという点で非常に優秀に感じました。
所有欲を満たすのに充分な完成度と満足感のあるノートPCだと感じました。これならスタバで広げてそれっぽい英語のニュースサイトでも表示しておけばドヤれる事間違いなしです。
ただし、いくら内蔵グラフィックが強くなったとはいえ、ゲームをしたりするのは厳しい面があるのは事実です。ゲーム目的なら素直にゲーミングノートを買うのが良いでしょう。
私は今転職活動を行っておりこのノートPCでも一部の作業を行いましたが、一般的な事務(Word、Excel、パワポ)であったり、動画の視聴や通話アプリの利用であれば、あまりにも贅沢なくらい快適に扱う事ができました。
流石、DELLの最新ノートPC!!と唸らされる事が多かったです。それだけにコネクタ類の部分(せめてUSB-Aを1つとHDMIだけで良いので…)と、トラックパッドの範囲の境界線が分からない問題は改善して欲しい部分に感じました。もちろんその部分は、ドッキングステーションを購入したり、マウスを接続することで解決できるので、気にならない方はぜひ購入を検討してみてください!

今後も、DELLアンバサダーとしてモニターや、ゲーミングPCのレビューができればと思っています。ぜひ、応援していただけますと幸いです。

2024/4/1『原神』について追記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?