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日曜劇場 VIVANT 魅力的な野崎守という男 その1

・導入

昨日、日曜劇場 VIVANT を見終わりました。
本作に登場する、阿部寛演じる警視庁公安部外事第4課課長の野崎守(のざき まもる) がとても良いキャラをしているという話と、野崎目線の簡単なあらすじを追っていきたいと思います。

・野崎守の設定

まずこの野崎守という男、主人公である乃木憂助(のぎ ゆうすけ)を命からがら助けるところで初登場します。
設定としては警視庁公安部外事第4課の公安刑事で、警視庁公安部外事第4課という部署は現実でも国際テロや中東のスパイから日本を守る組織として活動しているようです。(VIVANTをみて気になって調べた方もいるのではないでしょうか)
また階級は警視で、
・キャリアで入庁して警視になったにしては若くないこと
・キャリア官僚にしては無茶をしがちなキャラであること
などから設定としては勘の鋭いノンキャリアの叩き上げ警察官ではないと推測しました。
※しかし、現実では警視庁公安部外事第4課課長はキャリア官僚のポストのようなので、もしかしたら熱血系キャリア官僚なのかもしれません(笑)

・野崎守の作品内での役割と魅力

野崎守は作品の前半と後半で役割が変わるように見えて、実は役割に一貫性のあるキャラクターをしています。というのも、野崎はその能力の高さを活かして主人公である乃木をあちこちで助けるという点で、最終話まで一貫した行動をとっているのです。これは公安刑事という特性上乃木の活動をサポートすることこそが国益だと考えているからだと思いますが、そこに気づき自分は表の駒であると割り切るところまで、この野崎という男の魅力を感じることができると私は思います。

・野崎から見る乃木

※ここからは重要なネタバレも含みます。視聴後であることが望ましいです。
第三話以降については『日曜劇場 VIVANT 魅力的な野崎守という男 その2』に続きます。
野崎になりきって乃木を見てみると面白かったので第一話から追っていきました。その内容を書いていきます。

・第一話

第一話での野崎の行動はざっと書くと、
→乃木を怪しく思い盗聴器とGPSを仕掛ける
→乃木を待ち伏せ、爆発から助け出す
→病院からどうにか逃げ出す
→乃木らと共に日本大使館にまで逃げるというものです。
後々自爆したザイールをテロリスト容疑者として追っていた野崎は、そのザイールと接触しようとしている乃木を不審に思い盗聴します。乃木が電話一本でザイールの居場所をつかんだことに驚きながらも、乃木がお金を回収しに来ているだけの商社マンで、テロリストではないと気づきます。ザイールと乃木を監視していると銃声が聞こえ、とりあえずテロリストではないと思っているので乃木を救出します。乃木は自分の持ついくつかの疑問の答えや情報をもっていると考えた野崎は、地元警察から追われない場所でじっくりと情報を整理するためにも、乃木を連れて日本大使館に避難します。そしてそこでいくつかの質問をするなか、作品のタイトルでもある『VIVANT』という単語にたどり着くのです。

・第二話

第二話の野崎の大まかなポイントとなる行動は、
→乃木から誤送金事件のことを聞き、その重要性から乃木と共同戦線を張る
→協力者となった乃木にテントについての調べを話す(ここで乃木は大きな発見をしますが野崎には言いません)
→謎の単語『VIVANT』の意味に気づく(この時の乃木の反応を見返すとなんか面白い)
→妨害に気づき大使館に仕掛けをしてから脱出
→状況が状況だったため、アド砂漠を渡るというものです。
乃木から話を聞いた野崎は日本にいるテントのモニター候補5人を知ることができました。そこでモニターを突き止めるためにも乃木と手を組むことを提案します。そして乃木にテントの概要を伝えた後、ふと耳にした話し声からVIVANTの意味が別班であることに気が付きます。ここで本人も言っていますが、乃木が別班…にしてはポンコツではあるものの、このテント絡みの一連の事件には別班の活動もあるかもしれないことに気づきます。そしてモニター探しのために日本への一時帰国を目指し大使館からの脱出を試みるわけですが、大使の裏切りに気づき、その対策と仕掛けをした後大使館を脱出、人情に負け脱出計画を見直し、アド砂漠を横断するところで第二話が終わります。
この第二話で野崎は、別班の介入、モニター候補の情報、という自身の捜査にとって重要な情報を得ることに成功したわけで、この第二話は作品前半部の重要回であったのです。
またこの第二話で、野崎が乃木に『お前が別班?まさかな』と言ったシーンで笑いを見せたことにどんな気持ちがあったのか考えてみました。
単に乃木が別班なんてまさかねぇと馬鹿にした可能性もありますが、乃木が別班員じゃなくとも別班の存在に気を配らなければいけないこと、乃木が本当に別班員ならば日本に戻った後の捜査でも多少の無茶がきくだろうこと、もし本当に別班員ならこの繋がりはとても大切なものであるということなど、乃木が別班員にしろ、そうでないにしろ、別班の存在がこの事件の捜査を進めていくにあたり鍵になりそうなことを薄々感じ取ったのかもしれません。



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