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Googleドライブでのファイル共有

 共同作業や資料提供のための「ファイル共有」は,便利な一方で慎重な扱いが必要です。クラウドドライブでフォルダが階層化されていた場合,親フォルダを共有解除したのに子フォルダは共有が解除されていなかった,みたいなことが発生することがあるので,今日はちょっとGoogleドライブの共有の挙動について調べてみました。図をちゃんと書いたら少しはまともな資料になったのではないかと思いますが,今回はテキストだけで勘弁してください。ちなみに試行回数は1回です。

 結論から言うと,どうやらGoogleドライブの共有は時系列で管理をされているようで,最初に設定したものが最後まで残るという仕様のようです。全ての事象について調べたわけではないので,特に注意が必要なものについてはこの内容を鵜呑みにせず,正しく設定されているかの確認をお願いします。ちゃんとした仕様書的なもの,どこかにあるのかな?

招待されたファイルはGoogleドライブの共有アイテムに表示されます

 さて,少し詳しくみてみます。ちょっと分かりにくいかもしれませんが,
共有されていないフォルダを白囲み数字「①」
共有されているフォルダを白抜き数字「❶」
とします。Unicodeだから大抵のブラウザでは表示される思いますが,化けていたらごめんなさい。ちなみに同じ層にあるファイルはフォルダと同様に扱われます。まとめてオブジェクトと呼ぶことにしましょうか。

 まず初期状態でGoogleドライブの中に,
   マイドライブ - ① - ② - ③ - ④
という階層のフォルダがあったとして,ここで①を共有すると,
   マイドライブ - ❶ - ❷ - ❸ - ❹
と下層のオブジェクトが全て共有されます。

 ここで❸の共有を解除しようとすると「❸以下を共有解除するか」,「❶以下(共有の最も上位)から解除する」かを選ぶことができます。前者だと初期状態に戻り,後者だと,
   マイドライブ - ❶ - ❷ - ③ - ④
になります。③と④の共有は同時に設定されていると見なして,③が解除されると同時に④も解除されるというイメージでしょうか。ちなみに③と同列にある③以外のオブジェクトは❷と同じ扱いになります。

 次に初期状態から①を共有したときの,
   マイドライブ - ❶ - ❷ - ❸ - ❹
から最下位に新しくオブジェクトを作ると,そのオブジェクトは自動的に共有されて,
   マイドライブ - ❶ - ❷ - ❸ - ❹ - ❺
になります。ここで,❶の共有を解除すると,
   マイドライブ - ① - ② - ③ - ④ - ⑤
と後で作ったオブジェクトの共有も解除されます。新しく作ったオブジェクトはこちらが共有を設定したわけではないので「①と同じタイミングで共有された」,と見なされるようです。勝手に共有されて,勝手に解除されるので共有フォルダ内にオブジェクトを作る場合は注意した方が良さそうです。

 最後に,共有フォルダのない初期状態から❸を共有した,
   ルート - ① - ② - ❸ - ❹ - ❺
から始めます。ここからさらに①を共有すると,すべてのフォルダが共有された
   ルート - ❶ - ❷ - ❸ - ❹ - ❺
という状態になります。次に❹の共有を解除すると,最初の状況と同じように「❶以下を解除する」か,「❹以下を共有解除する」かを選ぶことができ,前者を選ぶと初期状態に戻りますが,後者を選ぶと,
   ルート - ❶ - ❷ - ❸ - ④ - ⑤
となります。ここでさらに❶の共有を解除すると,
   ルート - ① - ② - ❸ - ④ - ⑤
となり,最初に共有されていた❸の共有権限は,時系列で後に共有された❶の共有を解除しても変更されていないことが分かります。必ずしも上位フォルダの権限が優先される仕様ではないことが分かりました。当然のように共有された側からみても❸しか見えません。

 これらをまとめると,やはり時系列で早いほうの権限が優先されるというところでしょうか。なかなか理解するのが難しい仕組みのようですから,なるべく階層化されたフォルダを共有するのは控えた方が良さそうです。Windowsのエクスプローラーのようにツリー表示ができればわかりやすいのですが。

 珍しくAdobe Fireflyで作成したトップ画像が,こちらの意図を汲んでくれたようです。プロンプトは「クラウドでファイルを共有する」でした。

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