心電図検定対策講座【問題6】
対策問題006 (出題: 2024/4/8)
86歳,男性。とにかく“病院嫌い”で通院歴全くなし。数週間前から腰背部痛(徐々に増悪傾向あり)を訴え,皮膚の黄染もあり,家族は心配していた。某年11月,自宅内でふらつき,転倒。ガラス扉で頭部・顔面を打撲したため救急搬送。精査目的で入院となった。入院時心電図を示す【図6-1】。
【問題6-1】心電図所見として最も適切なものは以下のうちどれか。
(a) 下肢電極の左右つけ間違い
(b) 低電位差(胸部誘導)
(c) 陳旧性側壁梗塞
(d) 上肢電極の左右つけ間違い
(e) 右胸心
【問題6-2】基本調律と心拍数の組み合わせとして適切なものを1つ選べ。
(a) 左房調律:心拍数90/分
(b) 洞調律:心拍数70/分
(c) 洞頻脈:心拍数120/分
(d) 冠静脈洞調律:心拍数75/分
(e) 洞調律:心拍数90/分
★解答・解説の公開は4/11(木)を予定しています...お楽しみに!【お詫び】
だいぶ遅くなってしまいましたが,4/21(日)に解答・解説をアップいたしました!
1問目がポイントで,2問目は前回までの復習問題でした。
このパターンは,本当に #心電図検定 でも良く出題されますし,肢誘導の様相は,日常臨床でも散見される「(上肢)電極の左右つけ間違い」パターンです。名称が長いので,最近ボクは,
“左右つけま”パターン
と呼んでみています(笑)。どうも,きゃりーひろぱみゅです!気に入ったらみんなも呼んでみてね。
これが見られた時に頭に思い描くべき状況は主に2つ:
1)(上肢)電極の左右つけ間違い
2)右胸心/dextrocardia
1)は文字通りそのままですが,2)は電極自体は正しくつけていても,心臓の方が“左右逆”(内臓逆位の一種)なパターンです。
胸部レントゲン(やCT)など画像所見を見れば瞬殺ですが,心電図でどう見分けるのか――ヒントは“お隣”の胸部誘導にあります。これを今回は学びましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?