エカワ珈琲店版、珈琲入門【14】ハンドドリップ

コーヒー生豆を焙煎して、その焙煎したコーヒー豆を粉砕して、コーヒー粉に含まれている成分を水に溶解(or分散)させて、最終的に、コーヒー粉の残り滓と、成分を溶解している水を分離するのが、コーヒーを淹れるという作業だと考えています。

コーヒーの淹れ方(醸造方法)は経験的に改良が重ねられていて、これまでに様々な抽出器具が考案されてきました。

現在、最も一般的な方法として定着しているのが、ドリップ式、サイフォン、パーコレーター、エスプレッソ、ウォータードリップ、カフェプレスを使用したコーヒーの淹れ方です。

その中で最も簡便で広く普及しているのが、最も合理的に温度・時間調整ができるドリップ式なのだと思います。

ドリップ式の淹れ方には、ハンドドリップ、ウォータードリップ、コーヒーマシン、エスプレッソと色々な淹れ方がありますが、その中でもハンドドリップは秀でたコーヒーの淹れ方だと思います。

ハンドドリップの淹れ方の中には、コーヒーの淹れ方(醸造)の基本的な部分が全て含まれているので、ハンドドリップの淹れ方をマスターすることで、その他の器具を使った淹れ方についての理解がスムーズに運ぶはずです。

コーヒー研究家の伊藤博さんは、「原料(焙煎コーヒー豆)の状態を間近に見て、状態変化を温度と時間の目で捉えながら、適正抽出に持っていける方法、機械に任せる部分のほとんどない抽出法といえばハンドドリップに落ち着く」と『珈琲を科学する/時事通信社』で語っています。

また、ドリップ式は、焙煎や粉砕などへの対応が柔軟なのですが、それだけに高度な技術が要求されると「序説珈琲学」には書いてあります。


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