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2019年3月13日 今朝の一枚

2020年からのダイヤモンドリーグのコンセプトが発表となり、放送時間を90分にまとめるパッケージにするため、3000m以上の種目がなくなるそうです。

EKIDEN Newsでは世界陸上のたびに男子10000mのパブリックビューイングを企画しているのですが、スタートしてほどよきところで、中継画面はだいたいやり投げに変わってしまい、現場は「あああああっ!10000m映せーっ!」と阿鼻叫喚の騒ぎになるのが定番です。(やり投げには全く罪はありません)北京・ロンドン大会では現地にいるEKIDEN Newsスタッフが日本のパブリックビューイング会場とを電話でつなぎ、日本人選手に位置やラップを伝えていくという超アナログな楽しみ方をしてました。これはこれで面白かった(笑)帰国後、録画した10000mトラック中継を見返すと実況・解説の音声を生かさなければならないがゆえに、スタジアムのライブ感が体感値70%減みたいになってるし。走ってるファラーそのものも、5000mくらいまではジョグみたいな感じで走ってるし。そもそもトラック長距離種目と生中継は相性がよくないのかな。と感じたことがありました。昨年末、八王子LDをEKIDEN Newsでプロ放送機材を持ち込み、2カメでスイッチングしながら生配信したときのこと。

通信・機材・人件費はもちろん自腹。この無料配信にどれくらい反響があるか、生配信の可能性を試してみたかったのです。大迫傑選手も2本走るし、注目度は抜群。こりゃ、配信は祭りになるだろうな。楽しみにしてたら、これが予想に反して視聴者数は伸びなかった。いくらコンテンツが良くても生でずっと飽きさせずに見続けてもらうには、別の工夫が必要なんです。これなら、わざわざ生配信しなくても、現場で録画しながらスイッチングしたものを後でアップしたほうが、手間もかからないし、コスパもいい。OTTで実況をやってても思いますが、10000mやっている間、実況や解説として30分近く話し続けるのはなかなかにつらい。いや、厳密に言うと話すことはできる、できるけれども、映像にあわせた面白い話は難しい。どうしても間延びしちゃうんです。だから、長尺になるマラソンや駅伝中継には、絵変わりだけでは間がもたなくて、増田明美さんのような小ネタ話が生放送には不可欠なんです。

ただし、放送と相性が良くないというだけで、10000mという競技そのものがつまらないわけではない。これはやっぱりライブで楽しむほうが楽しいよね。とIAAFが打ち出してきたのが、市民ランナーとエリートランナーが共存できるロード大会に5000mや10000mを組み込んでいくというアイデア。つまり、レースそのものではなく、レースの前後も含めてイベントにしていくというもの。ああ、これはOTT的だなあと思いました。もともとOTTは「ロードの大会だと使用許可や警察との折衝が大変。トラックだったら使用料払えばできるじゃん」というのが大元の発想だからです。んで、イギリスに「Night of the 10,000m」というすっげえ、かっこいい10000mトラック・レースがあるんです。

なにせゴールすると火が吹く(笑)
今年は7月6日に開催です。一度見に行ってみたいなあ。

さて、今朝の一枚は福岡クロカン、ラスト1周でビックパワーヒルで加速する東海大小松陽平選手。箱根駅伝は小田原中継所から、すぐに大手町へ移動したため、8区を全く見れなかったこともあり、箱根MVPの小松選手の走りを生で観ておくことも、福岡クロカンの大きな目的のひとつでした。こりゃ、強い。ほんとに強いです。
それでは今日もよい一日を。

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