【創作ファンタジー】にじいろしりっぽ
わたしのおしりには、しっぽが生えています。
キツネのように ふわふわで、7色のしっぽです。
このしっぽは「しりっぽ」と言って、マホウツカイの証です。
マホウツカイ同士にしか見えません。
わたしのしりっぽは7色だから「にじいろしりっぽ」とよばれます。
にじいろしりっぽを持つマホウツカイは空を飛ぶことができます。
ほかにもレモン色や金色など様々な色があって、それぞれ使えるマホウが違うらしいです。
おばあちゃんに聞いたお話だから、わたしはまだ見たことがないけれど。
しりっぽは遺伝しにくくて、しかも歳をとると段々魔力がおとろえてしまいます。
おばあちゃんも昔は、立派なにじいろしりっぽを持っていたのだけど、今では魔力が消えてしまって、わたしのしりっぽも見えなくなってしまいました。
いま、家族でしりっぽがあるのはわたしと妹のヒヨリだけです。
ひひひ、いたずらするには相棒がいないとね。
きょうもいじわるなケンちゃんの家の屋根に、鳥のエサをたくさんまいて、ぎゃふんと言わせてやろう。
ヒヨリ、早く帰ってこないかな。