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”やさしいドラッガー”kawasaki エリミネーター250

 kawasaki エリミネーター250は1987年に発売されたバイクです。
先行発売されたエリミネーター900、750、400の末っ子として生まれましたが、おそらく一番人気が出たモデルでした。シリーズで唯一の2気筒エンジンを搭載しています。

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 いわゆる「アメリカンバイク」というカテゴライズをされることの多いバイクですが、コンセプトも個性も明らかにいわゆるアメリカンとは違う、スポーツ指向の高回転エンジンを積んだ、「ドラッグレーサー」です。
 そもそも「アメリカン」バイクというカテゴリーって何なんだろう……というのを語りだすと長いので、今回はあえて端折ります。

 ではドラッグレーサーとは? というと、これはアメリカで今でも大きなジャンルとなっているドラッグレース用のマシンで、「1/4マイルの直線距離を全力で走る」ことに一点特化したカテゴリーです。
「とにかく加速! コーナーなんてなし! レースは10秒で終わり!」というコンセプトですね。
 こんなコンセプトのバイクである以上、燃費やコーナリング性能、ブレーキ性能なんかは割と後回しにされ、必要なものは

・低い重心!
・パワフルなエンジン!
・以上! 
 
 という割り切ったキャラクターになるわけです。
 エリミネーターはこのコンセプトに愚直なまでに忠実なシリーズでした。

 250も例にもれず、当時の自主規制上限いっぱいの馬力をたたき出すGPZ250のカリカリなスポーツエンジンを無理やり低いフレームに押し込み、極太のリアタイヤと加速重視のギア比でアスファルトを蹴る! でもタンクは重たいから大して要らないよね! というバイクとして生まれました。

 ところがこの250、重心が低いこともあり、異常にクルクル旋回できる性能を持っており、峠や街乗りでも持て余す要素がないうえ、姿勢も楽で疲れない! という意外にユーザーフレンドリーな側面を持っていました。
 このため他排気量のシリーズが次々に廃盤になる中、1997年までの約10年、モデルチェンジしながら存続する名車になったのです。

 エリミネーター250は僕の愛車でもあるので、維持や性能のアレコレはかなり言いたいこともあるのですが、まずはイラスト・バイク紹介ということで、別記事にまとめることにします。

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