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 ※今回は番外編。ゾウは出てきません。
 東京、竹芝に2020年8月からDialogue Museum 対話の森が開設されました。

世代。ハンディキャップ。文化。宗教。民族。
世の中を分断しているたくさんのものを、
出会いと対話によってつなぎ、
ダイバーシティを体感するミュージアム。

 体験型の場で、その場その時の人との対話を紡ぐという珍しいミュージアム。
私が体験したのは視覚に障害があるアテンダントが進めてくれる対話によるもの。新型コロナウィルスの関係で、お互いが近づいたり、物に触ることができないものですから、今までは「Dialogue in the DARK」として行われているものを、「Dialogue in the LIGHT」として、薄明かりのある中で、対話を中心に体験する場が開かれています。

 3つの部屋での体験のうち、「ノイズの森」という部屋での体験で考えたことなどを記してみます。「ノイズの森」の部屋のテーマは「ノイズと言えば…」で始まりました。TVなどの映らない時のシャーという音とか、不必要な情報のことをノイズというとか…。人によっては静かな所では仕事に集中できないという方もいらっしゃいます。ノイズって、人によってノイズだったりそうでなかったりするみたい。私は自宅にいる間、耳心地の良い音楽をずーっと流しています。趣味が合わないと、きっとノイズでしょうね。

 視覚障害のある方にとっては、ノイズや雑音までも聞き分けて生活に役立ているというお話をアテンドから伺いました。駅のアナウンスや道路の信号に流れる音など、時にはうるさいなぁ、と感じる場合もあります。
視覚障害のある方々は見えない分、音案内が重要です。東京の中央線の駅ごとで流れるメロディー、たとえば、三鷹駅(めだかの学校)、阿佐ヶ谷駅(たなばた)という固有の駅メロディーがあります。(参照:耳コピしてシンセサイザーで作ったという『[MIDI] 中央線快速 発車メロディ』作品はお見事❗)
 私的な思いですが、新宿駅の、あのなんとも中途半端な音程のメロディーが耳障り。もう少し“良い音”にしてほしい。。。誰にとっても“良い音”であることに問題はないですよね!

 ところで、人は無音(無響)空間には長時間は耐えられないと聞きます。無音状態の部屋にいると幻覚が見えるという話もあります。作曲家のジョン・ケージは、無響室での体験から「4分33秒」と有名な“曲”が生まれています。(リンク先は、音楽批評家の大西穣さんのページです。)

 視覚障害のある方々は、目が使えない分、音や触覚などの他の感覚が鋭敏となります。私が外界からの音を遮断してみたり、光を遮断してみると、自分の中の他の感覚はどうなるのかしら、と考えてます。