成城学園前という駅について

 学校の授業の一環で、私は小田急線の成城学園前駅におけるユニバーサルデザイン・バリアフリーの取り組みについてフィールド調査を行った。
 まず、事前調査における情報として、成城学園前駅は東京都世田谷区成城6丁目に位置しており、平均で1日に66,680人が利用する駅である。フィールドを観察してバリアフリーが見られたところは、車椅子の方が通れる幅の改札や、切符売り場だけでなくいたるところに点字が使われていたことだ。また、トイレの外に音声案内と展示付きの案内図が設置されていた。駅構内にあるユニバーサルデザインは、案内板が多言語でピクトグラムが使われており、また文字が大きく見やすくなっていたこと、高さが2段になっている手すり、男女両方のトイレにおむつ替え台が設置されていたことが挙げられる。
 次に、事前調査によって生まれた疑問をもとに、駅員の方にインタビュー調査を行った。駅員の方によると、今後は世田谷ユニバーサルデザイン推進条例にそって、新たにホームドアを導入する予定で、小田急線の中で利用者が多い駅から導入予定のため、成城学園前駅は今後すぐ設置されるわけではない。現時点で駅員の方から見て不便に感じるところに関してもホームドアが挙げられており、ホームドアが無いことによる線路への物の落し物が多い。
 また、障害者の方の対応で気をつけていることとして、駅員の方全員がサービス介助士の資格を持っており、駅同士で連絡を取り合うアプリがあるそうだ。具体的な取り組みとしては、目や耳の不自由なお客様に対して、緊急時は強い声掛けをする。車いすのお客様には渡り板を用いて乗車の手助けをしている。
 事前調査とインタビューを通して、目立って不便な箇所はないが、改善できるところはまだまだあるように感じた。電車とホームの間に人や物が落ちてしまうことがあるとのことだったので、できるだけ早急にホームドアを導入するべきであると思った。インタビューの際に印象的だったのは、身体的に不自由な人への「声掛け運動」をする際に、手伝いすぎないことも大切にしているということだ。直接お話を聞くことで、考えていた以上に駅構内にはユニバーサルデザイン・バリアフリーの施策が張りめぐらされていること、私たちの知らないところでの職員の方々の細やかな気遣いを知ることが出来た。

 参考文献
https://www.odakyu.jp/company/railroad/users/

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