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魔女と魔女裁判☆タロットの塔

みなさんこんにちは☆
フォルトゥーナタロットの林エリヤです。
フォルトゥーナタロットや様々な占術で、皆さまと心願とを繋げて具現化していくメソッドを、シリーズでお送りしていきたいと思います。

魔女裁判とは何だったのか?


日本人には馴染みがうすいので魔女(異端者)を裁く裁判が魔女裁判と思っているかたが多いと思います。簡単にいうと中世の魔女狩りですね。しかし、魔女裁判は異端者=魔女だけを裁判にかけた訳ではありません。また、他人に害をなす黒魔術を使った魔女だけを被告人としたわけでもありません。中世の魔女狩りの発端は、カトリック教会の権威が強くなり過ぎて、12世紀ころにはカトリックとば別宗派のカタリ派などがおこり、15世紀にはルターの宗教改革によりプロテスタントが生れました。
 
この別宗派(異端者)の台頭を食い止めようとカトリック教会は教会裁判所とは別に異端審問所を各地に開設して、異端者(別宗派)→魔女を取り締まろうとしたのが、中世の魔女狩り→魔女裁判に繋がっていった訳です。下記に魔女裁判における重要なキーワードを列挙します。 

白魔女・黒魔女(白魔術・黒魔術)

簡単に説明すると、人を幸せに導くのが白魔女(白魔術)で、人を悪に導くのが黒魔女(黒魔術)、魔女裁判最盛期の15世紀~17世紀では、現在の白魔術・黒魔術より白魔女・黒魔女の区分を使っていたようです。これは悪魔の力を借りて善行をなせば白魔術、神や天使の力を借りて悪行をなせば黒魔術なります。また、魔女裁判(魔女狩り)は、黒魔女だけでなく、白魔女も多く裁判にかけられました。
 
これはカトリック教会主導の異端審問なので、カトリック以外の別宗派(異端者)は、異端審問にかけられて魔女とされてしまったからです。また、奇跡を起こせるのは神とイエス・キリストだけなので、異端者が魔女術を使って奇跡的な善行を行っても魔女として捌かれたケースが多かったようです。

 サバト・黒ミサ

簡単にいうと魔女の集会がサバトです。これはユダヤ教の安息日(サバス)が由来になっており、中世のカトリック側からすれば別宗教や別宗派(異端者)が集まって集会やミサを開いていればサバトとみなされて異端審問(魔女裁判)にかけられました。また黒ミサは魔女が行うミサのイメージで、悪魔召喚や悪魔との乱交をイメージされる方もいると思いますが、このような黒ミサは中世には殆ど行われておらず、近代になって小説や映画が黒ミサのイメージを造り上げたようで、一部の悪魔崇拝者が近代になって始めたわけです。一説にはサド・マゾで有名なマルキド・サドの小説が黒ミサのモデルになっているようですよ。
 

魔術・魔女術・呪術・錬金術

諸説ありますが魔術(マジック)は上記の魔女術・呪術・錬金術を含めた総称です。中世の魔女裁判における魔女術は悪魔(異教の神)の力を借りておこなう術や魔女(異端者)がみにつけた技術、占術や医術(薬学)が魔女術(ウイッチクラフト)とされました。現在の西洋では呪術≒魔術ですが、日本語的には超自然的な力を借りて他人を呪ったり、不幸にする術が呪術かもしれませんね。錬金術に関しては簡単にいうと非金属を貴金属に変える技術です。近代までは科学と錬金術は不可分で化学の発展に貢献したのが錬金術です。また、錬金術師を自称して詐欺を行い、魔女裁判にかけられた輩もいたようです。
 
このように、15~17世紀は魔女裁判がヨーロッパ各地で頻繁に行われていました。魔女や魔術に関係ないかたも魔女裁判にかけられて拷問を受けたり、有罪とせれて火あぶりになった方も多く、魔女や異端でないカトリック信者までも魔女にされて処刑されたかたもいたようです。一番有名な例がフランスを救ったジャンヌ・ダルクですね、敵側(イングランド)から見れば聖女ジャン・ダルクも悪魔の力を借りた魔女になってしまうのです。また、このブログでも紹介した16世紀最大の魔術師ジョン・ディーもエリザべス1世にはアドバイザーとして仕えていたのが、王権が交代すると魔女裁判にかけられ投獄されてしまいました。
 
このように、善行をおこなっても妬みや嫉みを買って魔女裁判にかけられたケースは多く、これにお金がからんで異端審問や魔女裁判にかかわる告発者の賞金、審問官、拷問人、処刑人、などの賃金は魔女裁判の被告人の財産から支払われており、さらに魔女の処刑を見物するために旅してくる輩の宿泊所も繁盛して、魔女裁判は中世ヨーロッパにおける一大産業のようになっていたのでした!怖い世の中だったようですね。
 

フォルトゥーナタロットの塔とは?


大アルカナ16番『塔』

タロットの大アルカナ16番のカードは塔と呼ばれるカードです。一般的なタロット解釈としては、この塔は旧約聖書におけるバベルの塔がモチーフとされています。傲慢になった人間が神を恐れず天まで届く塔を建設して、神の怒りにふれ塔が倒壊する物語ですね、このため塔のカードは突然の変化や崩壊、突然の終わりを表します。
 
物ごとに終わりはつきのです。突然終わったとしても人生が崩れ去るようなバッドエンドとは限りません。これは再スタートの良いチャンスの場合もあります。嫌な人間関係、ヒモ男との腐れ縁など、突然終わってくれたほうが好いですね。あなたの気分や気持ち次第で展開は変わってきます。大きな変化にもポジティブシンキンで対応しましょう。
 
塔のカードは占星術では火星とエレメントは火に対応しています。火星は牡羊座と蠍座(古典占星術)のルーラー(支配星)です。戦って終わらせる好機かもしれませんよ。蠍座は遺産の星です。遺産は誰かが突然亡くなって入ってくることもありますね。このように突然の終わりは悪いことだけではないのです。大きな変化が起こりそうですが?変化や終わりの後は自分の意思で好い方向に進んで行きましょう。

フォルトゥーナタロット塔のキーワード

16. 塔 正位置のキーワード
突然の悪いニュース、破壊、真実を知る痛み、価値観の激変、事故、病気、トラブル
 
16. 塔 逆位置のキーワード
損失を免れる、トラブル回避、出口が見えない、崩壊をくい止める、再スタート

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