詐欺師の見分け方実例

twitterにも少し書いた話だが、コロナが蔓延してまもなくFXの勉強会に参加しだした実業家がおり、目をキラキラと輝かせながら(推定)ちょっとでも興味があったら〇〇さんの勉強会に参加した方が良い、自分を変えるチャンスだ…といった内容の投稿を繰り返していた。
私は昔、株の勉強会に参加していた時期があり、FXの知識はなかったので興味を持って調べてみたのだが、しかしどこからどう見ても詐欺以外の何者でもなかった。

その勉強会のどこに興味を惹かれたのかは知る由もないが、なにかしら確信を得るような魅力があったのだろう。
参加人数3桁の大所帯であったらしいし、なにより詐欺師というのは(一般的には)魅力がありそうな人物なのだ。

しかしよくよく考えてみて欲しい。FXで稼いでいる人物がわざわざ高額の塾を開くのは何故だろうか。
FXで十分に稼いでいるのならそもそも塾など始める必要はないのであり、仮にお金の次は名声が欲しいと考えたのであれば、無料または低額の塾(真剣度の高い参加者を集める場合は有料にした方が良い)にしても良かったはずだ。

しかも、もしその方法が「ホンモノ」であるならば、誰にも公開しない方が良く、何故なら広まり過ぎると皆が同じやり方をするのでその手法は使えなくなってしまうからだ。

十分に稼いだ者が現状に満足し、また多少の名声や人からの感謝を欲して、いずれ使えない手になると解っていながら自らの手法を公開する…というストーリーも有り得なくはないのだが、そうした思考を持つ人とは果たしてどんな人物像になるだろう。

賢人、かつ聖人ではないだろうか。

ところがこの勉強会の主催者は真逆の人物像だった。
ブログやtwitterを見たのだが、人に悪態をつき、高慢な態度が目に余るので、このような人物がそんな思いを抱くはずがないと確信出来た。(それも参加者からすれば、ちょっと他の人とは違うキレ者の奇行ぐらいに見えていたのかもしれない。)

しかしながら、既に参加してしまっている人に対して「あの人詐欺師だよ」と吹き込むのは余計なお世話であり、怒らせるだけだろうと思ったので何も言えず、また詐欺師からも学ぶ事もあると様子を見ていた。

すると、最初は良かったようなのだが、だんだんと勉強会の火種と化すようになり、他の参加者とトラブルが多発したらしい。最終的には勉強会を放逐されたようなのだが、何故かそれからまもなく主催者が自殺するに至った。
どうも前々から元生徒に詐欺師であると糾弾されていたようで、いくつもの要素が重なった事に加え、本人のプライドが高過ぎ、厚顔無恥のまま生きていくことが出来なかったのだろう。
この主催者は詐欺師としての基本的な才能が不足していたにも関わらず、詐欺を行ってしまったのだった。

(なおブログの最後に、自分を糾弾していた人物の本名と携帯番号を記載する愚行に及ぶ辺り、低級詐欺師であったと思う。)


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