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雨の日は会えない、晴れた日に君を思う

妻が死んで気がついた。彼女のことは、よく知らない。僕はあまりにも君に無関心だった―。 自らの感情とうまく向き合えない哀しみと虚しさを抱え、身の回りのあらゆるもの―妻のドレッサー、パソコン、冷蔵庫、そして自らの自宅までを壊し始めたディヴィス。 すべてをぶち壊してゼロにする―。 “破壊”を経て辿り着いた、人生で本当に大切なものとは―?喪失と哀しみ、そして再生への旅路を描いた物語。

3分でわかるちょっと詳しいあらすじ

- [ ] 妻を愛していなかった男

- [ ] 皆が悲しむ中、自分は悲しめない。人が泣いてるのを見ても、なぜ泣いているのだろうと思ってしまう。大したことじゃないだろうと。

- [ ] 鏡の前で泣く振りをして悲しむ努力をしようとしても無理だった。

- [ ] 暇を持て余すために、自販機にクレームの手紙を書く。

- [ ] しかし、妻の死後様々な事が目に入り、気になるようになる。いや、目には入っていたが今までは気にも止めていなかった事だ。

- [ ] 空港を行き交う人のトランクの中身、倒れた大木、ブラシに絡まる毛、そして亡くなる直前の話題だった水漏れの冷蔵庫。

- [ ] 冷蔵庫を破壊中、電話がかかってくる。クレームを送っていた自販機会社の顧客係をしている女だ。

- [ ] 女とダイナーで電話した以降、女の事が頭から離れなくなる。しまいには、会社のトイレ、自分の部屋の機械を全て分解してしまう。

- [ ] しかし、生きる目的を見出したかのように彼はニコニコしている。

- [ ] 男は自分が誰かに尾行されている事に気がつくが行動は起こさない。

- [ ] 電車の中で女とあって以降、2人は頻繁に会うようになる。女はシングルマザーで、子供は素行不良の問題児。恋人はいるが別にそこまで好きではない。

- [ ] 数々の器物の破壊行為で、頭がおかしいと思われた男は、会社を停職になってしまう。

- [ ] ゲイの子供と仲良くなった男は、自分の家を破壊する。

- [ ] 破壊している最中、引き出しの中から封筒を発見する。その中には、死んだ妻のエコー写真が入っていた。妊娠していたのだ。

- [ ] 妻の死を催し奨学金制度のパーティーになんと女を連れて行く男。そこで、妻が妊娠していた事を伝える。すると義母は、妻が不倫して出来た子供であり、中絶したと告白する。

- [ ] パーティーの帰り、男は出張から帰った女の恋人と鉢合わせ、ボコボコに。そして、時は同じくして、子供も6人にボコボコにされ、病院に運ばれていた。

- [ ] 妻のお墓にいると、尾行していた男が近づいてくる。彼は事故を起こした被疑者だった。

- [ ] その帰り、車の中であるメモを発見する。そこには、「雨の日は会えない、晴れた日に君を思う」と書かれていた。そのメモはサンバイザーに挟まれていたものだった。妻がイタズラで付けていたものだ。それを読むと、今まで悲しみを感じなかった男が涙を流す。

- [ ] 男は義父の所へ行き、お金を奨学金制度ではなく、別に使いたいと泣きながら懇願する。

- [ ] 使い道は、メリーゴーランド。女と寄った場所にいた老人がいらないと言っていたものだ。そして、何より妻と乗った思い出のメリーゴーランド。

- [ ] そして、ラスト。子供に手紙で正直になれたお礼がしたいと、埠頭に呼び出される。そこで起きたのは反対岸のビルの倒壊だった。男は子供達と笑みを浮かべながら、走るシーンで終わる。

感想

自分にしか興味のなかった男が、母子との交流を通じて次第に人へ共感する感情が生まれてくる映画。

本当に分解してわかりたいのは自分の心だが、それは出来ないから物を分解する事でわかろうとするってメタファーは面白かったですね。高級なコーヒーマシン、家、見かけだけよく出来ているように見えても、実際の所中の事は何も知らないっていうね。まさに自分が映し出されてる。人から見れば憧れられる人間かもしれないが、結局自分の事は何も分かってない。

メモを見て男は悟るんですね、自分は妻にあまりに無関心で悲しませていたのだと。奇しくも、妻との幸せな思い出、妻の不倫、皮肉の効いたメモで、自分が知らない所で、今まで意識しなかっただけで、妻がどれだけ自分の事を気にかけていた、そして苦しんでいたかが理解出来たんですね。

特に不倫と妊娠は男に応えましたね。事実を知った後男は少し怒りというか、動揺が見られました。ここで、自分が妻を好きだったという感情があったことに少し気が付いたのかもしれませんね。本当に無関心なら何とも思わないですから。

現代は忙しすぎる。主人公のように忙しく働き、見た目は豊かな生活をしていても、自分にしか興味がなくなって行き、周囲への興味が薄れ、本当に豊かな生活を送っているかは疑問だ。

考えさせられる映画でした。

http://ame-hare-movie.jp/sp/index.html

公式HP

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wowoで小山薫堂さんが作った詩。

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