見出し画像

【輪島の漁師の"いま" インタビューVOL.3】まき網/底引き漁師 萬正 昭彦

輪島の漁師の"いま”

能登半島地震の影響で船が出せず、現在輪島の漁師さんたちは失職状態にあります。私たちは被災された輪島の漁師さんたちの当時の様子や、今の現状、望んでいる支援についてありのままを共有することで、より多くの方に漁師さんの生の声を届けたいと思っています。一人でも多くの方に輪島の漁業に関心を持ち続けてもらうことを目的としています。

・名前
萬正 昭彦(バンショウ アキヒコ)さん

Q:1月1日の能登半島地震発生時は何をしていましたか?
A:家族みんな集まってさあこれから、一杯飲もうかというちょうどその時間。

Q:家の状態は?
A:家が2つあって、うちら住んでいるところが、完全な、一部損壊以上の潰さなきゃいけない状態になっている。本家の方は、親と若い衆がおって、少し家は傷んでいるけれど、80何歳になる親2人は若い者よりも避難の準備しとったわけ。道がずっとないから、そしたらドンと(地震がきて)腰を痛めて、動かれん状態で孫がおぶって、山の方まで(逃げました)。避難も最近報道されとるように、上からの川に落ちてく(水位がない)、それが想定外。そういうところ歩いて山を登っていった。横は障子は全部(倒れて)屋根が落ちてきたり、家は倒壊しとったりして、やっと歩いていって、(避難するところは)結局は大きい地震は誰も想定しとらんやろ。津波だけで、津波は過去に経験あるけれど、大きい地震は経験しとらん。避難道とかも全然整備されとらんというか、大きい揺れがくると思っていない。頑固に(頑丈に)階段もなっとらんわけ。年寄りも中々上がってかれんし、便所もない状態で、本当に大変やったわ。偶然に雨も何も降っとらんで雪も降っとらんし、気温もそんな寒くなかったし。

Q:船の状態は。
船は1回目ドンと(地震が)きて、2回目(地震が)きたときは船はやっぱり漁師にとって命だし、自分の命は考えんと、自分が死ぬとは考えとは、すぐ息子と船行ったわけ、既に水はない(引いていて)港の中、だからどうすることもできん。山登って山に避難しとる孫の方から、じぃちゃん早く上がってこいと、上がってきていうて、そういう電話が7-8回掛かってきた。そしたら向かいの朝市通りも火災おきとるし、雨が降らんかって寒くなかったのが不幸中の幸いやと思う。


Q:現在、家族はどのような状況ですか。
家族が8人おるんやけども、現在中学生が2人と高校生が1人おるけども、全然輪島の学校が機能しとらんで、クラブ活動したいといってもグランドは仮説住宅、体育館の方は避難所、全然自分たちがしたいことがらできんと、親としては金沢へ行ってスポーツさせたいもんで、金沢へ編入、1人は偶然航空(日本航空学園石川)出るもんで、輪島の能登の学校が被災したもんで、東京の方で4月から入学、うちは今本当に忙しくてむたむたになってるよ。母親は市の職員やもんで、輪島から離れられへん。今は少し水が通っているけども、水がない時は金沢に1週間にいっぺんきて、風呂入って、洗濯物持って通っとって、1週間にいっぺんきたわ。

Q:今後について今どのように考えていますか。
やっぱり少しでも目処を立ててくれなきゃ乗組員に報告出来んし他の商売に就いたら戻ってこない、さあ始めようかいうた時に、全然予定できんやろ、そしたら廃業になってまうやろ、輪島のまき網船は3ヶ統あって、3ヶ統で18艘でやっとるやけども、その中の頭しとるんやけども、結局おらんかったら3ヶ統のうちの1ヶ統にしてでも、人間を集めてやるか、その時にならなきゃ、何も想像つかんけ。来年くらいにでも越してくれれば何とかなるんだろうけど、5年も6年も経ったら(他で)就職決まると思って、漁師してくれ言うても来んやろ。

Q:今後して欲しいサポートはありますか。
やっぱり1番は港、それと並行して住居、住居もなけりゃ漁に出られんし、船で休むわけにはいかんし、金沢から輪島に帰るわけにはいかんし、並行して港の整備と、住居を即座にきて欲しい(整えてほしい)、バラバラになってこれからどうなるのか、連絡全然つかない人もおるし、正直今まで自分らで網をつくっていた(立場)それを(今は)分解しとるやん、正直情けない。生活のためとはいえ、情けないわ。こんな姿、人に見られたくないわ。本当に、これが正直な気持ちや。いくらかここにきて、仕事もらって、生活費稼ぐのはそれは嬉しいけど、映像出るのは恥ずかしい。

・参考:NHK輪島の大規模火災 消防団「川に水がなかった」

NetPlus®︎NOTO プロジェクト

当社は能登半島地震で被災し、金沢へ二次避難をし失職状態にある漁師さんたちに、使い終えた漁網をリサイクルする為に必要な工程の一部である"網を裁断"する仕事を日雇いでお願いしています。継続して実施していく為には給与の原資となる資金が必要です。資金提供して頂けるパートナー(個人・法人問わず)を以下にて受け付けております。

「NetPlus®︎ Noto」プロジェクト支援金専用振込口座
銀行名:PayPay銀行
店番号:005(ビジネス営業部)
預金科目:普通
口座番号:7770066
口座名義:Ellange株式会社netplusnotoプロジェクト
カナ口座名義:エランゲ(カ)ネットプラスノトプロジェクト

プロジェクトインフォメーション

・パタゴニア
ストーリーズ「漁師を繋ぐ廃漁網」

https://www.patagonia.jp/stories/netplus-connects-fisherman/story-149450.html

・NHK
漁網リサイクル作業で2次避難先の漁師を支援

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20240328/3020019702.html

各種問い合わせ先

Ellange株式会社/info@ellange.jp

クレジット
映像作成:Ellange株式会社

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?