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ニューヨークのLGBTQパレード開催! 子どもも参加のファミリーイベント。Z世代には虹色フェス。

7万5000人が参加する世界最大パレード

ニューヨークでLGBTQのプライドパレード 2023年が開催。
なんと75000人もの参加者が5番街をマーチして、沿道には200万人もの観客が集まりました。
この規模は全米のLGBTQイベントでも、もっとも巨大なもの。
 
わたしがニューヨークに来たときに、衝撃を受けて、うおおお、これぞニューヨーク!と感じたのが、ハロウィンパレードとゲイ・パレードだったのでした。
 
当時は「ゲイパレード」と呼んでいて、パレードに出ている人たちもガチ勢であり、レザーで身を固めたクルージングなゲイ兄さんたちや、ドラァグ・クイーンのお姉さんたちが「今日はあたしが主役よ!」という激しい勢いで、キメまくっていたものでした。
とにかく濃かった。

「私はトランスジェンダーのわが子を愛しています」という看板を持った参加者


大企業参加のフロートがめだつパレード


それから多様性やLGBTQの人権が重んじられるようになってきて、さまざまな性自認のひとたちを等しくあつかおうというイベントになってきて、2010年代になってからは、多くの企業も参加することに。
 
LGBTQ差別をしない、多様性を重んじるというのは、企業にとっては重要な倫理観で、それがないと、たちまち市場でキャンセルされるようになったので、大企業ほど参加が必要となったのです。
 

パレードしている参加者たちには、LGBTQアライやファミリーも多い


今では、銀行からデパート、メーカーなどなど、あらゆる業種が参加するので、もはやパレードが長くなりすぎて、たいへん。いやもう、見きれないし。
 
そして企業パレード参加者はお揃いのTシャツを着ていて、衣裳に凝った人が少ないので、見物客としては
「昔のほうがハデだったなー」
「なにか企業のコマーシャル色が強すぎー」
という感じで、今イチ見応えはなくなりましたが、でも本当にふつうにLGBTQが浸透したのだな、と感じます。
 

「神がクィアを作られた」というスティッカー。同性愛は神に反するという宗教観に対抗するもの


もはやノリは、ファミリー&フレンズのイベント。
 
今回、特に感じたのは、子どもの参加も多いこと。
親に連れられてきているわけですが、小さな子たちも参加していて、彼らにとってはLGBTQはごく当たり前に世界にあるものとして、捉えられていくでしょうね。
 

パレードの花形である車に乗っているのは女の子。子どもの参加も目立ちます。


そして若い子たちの参加が多い!
Z世代か、その下かっていう年齢の子たちが友だちとやってきていて、踊ったり、動画を撮ったりして遊んでいて、まさに音楽フェスみたいなノリ。
 

とてもオシャレな女の子たち。レインボーをテーマに自由に。


写真を撮らせてと声をかけると、パパッと友だちとポーズをとり、バチッとフォーメーションを作れるのもすごい。さすがSNS世代!
 

声をかけたら、このポーズ。撮影に慣れているZ世代!


ではLGBTQがアメリカでまったくマイノリティとして差別されなくなったのかといえば、そんなことはなく、実は分断も進んでいるのが現実。
 
フロリダ州では、通称「ゲイといってはいけない法案」が可決されていて、これは初等教育における性的指向や性自認に関する学校で話したりするのを制限するもの。
 
この法案に対してLGBTQコミュニティや、ディズニー社などが猛反対しており、議論はヒートアップ。
 
傷つきやすい思春期に、LGBTQの子どもたちにとって学校が生きにくい場所にならず、そのままで容認されるようであって欲しいものです。




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