おはようございます。
タイはまだ午前10時前です。随分と投稿がご無沙汰になってしまい申し訳ありません。

先日、12月から会社でカスタマーサポートへの異動が命じられまして
ちょっと20代の貴重な時間を早朝から深夜まで休憩なしでクレーム対応に使うのはなあ・・・と思ってしまったのと、（先輩の話では過労で倒れた時も病院の個室を用意され、そこで仕事対応したと言うブラックな体験談もある）、さらには全体チャットで1人の若手外国人を社長が罵倒叱責して、挙げ句の果てには連帯責任で「全員ボーナスなし」と言い渡されているのを見て完全に会社のためにとか社長のためにって気持ちが萎えたていたので（カスタマーサポートチームを眺めているとこういう叱責やらサービス残業やらが日常的に目に入る）、親やカスタマーサポートの面々にも勧められて試しに私でもタイで転職できるのかとエージェントやら求人サイトを覗いたのですよ。

まあ結論から言いますと行けそうな場所はなかったです。
タイでの日系企業の募集は製造業が中心であり、弊社も製造業ではあるのですが私の仕事は全く製造業とは関係のない新規事業のアニメ関連の仕事です。これまでの職歴もアニメ制作会社、ゲーム会社といったエンタメ業界しか経験してきてません。これからもエンタメ業界にいたいです。

タイの日系製造業社が求める仕事は資格を持った機械技師、工場長、カスタマーサービスくらいです。唯一受け入れてくれそうなカスタマーサービスは本当に安月給でこれなら日本に帰った方がマシです。

そして製造業はエンタメ業とは若干の相性も悪いです。
エンタメ業界は人の出入りが激しい業界でトレンドやプロジェクトごとに会社を変えていくことは何もおかしくありません。エンタメ業界に安定はなく労働環境も給与もイマイチで雇用形態は大体契約社員や業務委託です。常にセンサーが内側ではなく外側にあり外部の情報を掴んでは自分の居場所を変えるのです、特にアニメ制作だと幾つもの会社を経ることによって多くの原画マンやスタッフと出会うことでキャリアとして強くなっていくものです。
一方、製造業が好きなのは信頼できるブランドです。
どこどこの大手に10年いたとかそういうことが大事のようです。
残念ながら私は20代のうちは小さいスタジオを点々とすることが私のキャリアアップの方法なので10年同じ会社に勤める気はさらさらないです。いたとしても副業禁止なら絶対嫌です。自分でも起業したり創作活動がしたいですから。
弊社も勤続年数で採用を決めたりする風潮があり、私には理解し難い感覚です。定年退職とか退職金が出ない会社になぜ10年20年もいなければならないのか、人生は一度でやりたいことを全てやるように動くのが健全な人間ではないのかと思ってしまいます。大体、休みなしで連帯責任で怒鳴られてペナルティ与えられて働かされたら人は辞めます。当たり前です。ロボットじゃないんだから。それよりもその人の経験、スキル、顔で採用した方が今すぐ活躍してくれそうなので私は好みます。これは蛇足ですがアニメ制作時代、先輩に「顔採用の子だ」と言われて凹みました。でもそれくらい化粧が上手いとかスタイルがいいとかオシャレとかの外見から滲み出る独創性や美しさを真正面からスキルと捉えるのがエンタメ業界なんです。大学の時インターンしてた会社でも派手な髪型と変わったメイクのセンスがいいからと言う理由で採用されました。

24時間働けますか？って昭和に流行ってたキャッチコピーがあると思うのですが、それはYESと答えられます。アニメ制作はそのような現場でした。ただ金は45時間見込み残業込みの225000円で超安かったです。（２社目に関しては210000円で残業禁止でした。生きられない。）でも話数中は暇がないので残業しまくれば手取り32万円くらいに毎月なりますから、友達が離れていったり休みがない分、ハイブランド品を買いまくることができます。それはそれで好きなことで24時間働くのも至福です。まあ風呂も入りたいし、毎日おしゃれしたいし、ご飯も食べたいので3時間だけ帰れるって言われても帰りますけどね。あと３週間に1日は休ませてくれないと生命維持活動ができなくなるのでできればお願いしたい。勤務時間が終電始発はokです。

エンタメと製造業のギャップは置いといて、そもそもエンタメしかやりたくないのだからタイ企業のアニメ制作会社を探しました。
完全に打ちひしがれました。
手書きでアニメをそもそも作るってのがもはやクレイジーなのかCGアニメーションの会社しか見つからないではないですか！
私はクレイジーな鉛筆と紙で作るアニメの手法しか知らないので、多少の英語とタイ語ができてもMAYA、VFX等の経験が2年のような募集要項を前に完全敗北。遅れた人間はお呼びでないと言われた気持ちでした・・・。

さて、いよいよ日本の求人を調べてみるではないですか。
ここでも壁にぶち当たりました。
「職業安定法」を知ってますか？
私は知らないです。
でもdodaのようなサイトを使用しようとすると職業安定法の適応によって海外からの応募を受け付けませんと出て応募ができません。
また、日本の電話番号を使用できないので2段階認証ができない、郵便番号が国内に存在しないものなので住所を打てないなど色々問題があります。

そんなこんなで１社だけタイにあった日系のキャラクターの会社を現在受けさせていただいております。１次面接をした時、面接官の方が「こんなエンタメに特化した経歴を持った日本人がタイにいるなんて思いもしなかった」とおっしゃっていたので、やっぱりそもそもエンタメに特化した日本語が堪能な人材がいないと考えているから募集もないってことなのかなとも思いました。結果を待っているところではありますが、想定していなかったニッチなスキルにあったポジションがタイ支社にはないとのことで私のために部署を新設するわけにもいかないだろうし、難しいのではないかと思います・・・。（過去２職は私のために新設されましたが）この会社さんが受けれ入れてくださらなかったら、もう半年くらいは今の会社にいるのが最善だと思います。そのあたりで日本に帰るか、新しくエンタメの会社がタイに進出するかもしれませんしそれを待ちます。
以上のことから、転職活動は働ける場所がないという理由で諦めモードです。

タイで自分の磨いたスキルや経験にあった仕事がしたいよ・・・