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色彩と心について レポート

20年以上、色彩と心のカウンセリング(カラーセラピー)に関わってきて、多くの人と交流する中、興味深いことがわかってきた。

それは、集まる場所や人、傾向に共通する部分ーつまり色ーがあるということである。初対面であろうと既存の仲間であろうと、およそ他者の心の中など知りようがないはずなのに、なぜか似たような人たちが集まってくる法則というものがあるのようなのだ。

例えば、関西にある宝石店でのカラーセラピーのイベントに招聘された時のことである。商業施設自体は、特に高級と謳っているわけではなく、地域の生活と密着した場でなのだが、その一角に店舗を構えるその宝石店だけは、どこか他と違う雰囲気を醸し出していた。

建物全体には家族連れが多いのに比べ、ここはどちらかというと女性、しかも社会的に成熟した女性が多く、自分自身の使命なるものを感じ取っているかのようなお客様が多いのであった。
一人で訪れている理由は、たいていが、すでに伴侶に先立たれ、ご自身はご主人の後を継いでいる人たちたっだ。実は、女性でその仕事というかボランティアをされている人たちに一度に同じ場所で会ったのは初めてだった。彼女らは、社会貢献というその立場を自らの意志で貫いていた。

他になり手がいないからと、ご主人の後を継いでいる人もいたが、客観的に見て、今までは特に働くこともなく、ご主人の下で温厚な主婦として仕え、子供たちを送り出して優雅に生活をされていいる類の奥様方。

独りになっても、とくに不自由はないように見受けられる。
しかし彼女たちにカラーセラピーを施すと、同じような答えが返ってきた。

自分が何をしたらいいのかわからない

そう、それなりの苦労はあっても、豊かで落ち着いた暮らしをしてきたがために、自ら何かを求めるということが必要なかったのである。
そのため、ご主人のしていたことを受け継いだり、なり手のいないボランティアにいそしんでいた。
彼女たちは経済的な不自由はなく、むしろ毎月、その宝石店で宝石類を買い求めるくらいしか楽しみがなく、店舗側からすれば上客であった。
そんな彼女たちは、食傷気味で、もうこれ以上欲しい宝石は特にないとも言っていた。それでも、何かかしら購入している。
カラーセラピーは購入されたお客様へのサービスとして行っていたが、はじめてのボトルを見ても実際に施術を行うまでは、遠巻きにしているだけだった。

そして二日間にわたり数十人の方のカラーセラピーを行ったところ

その女性たちが実際に選んだ色と思いには共通点があった。

それは、まさに愛と社会貢献を意味する色だった。

そんな風に同じ場所に集まる人たちは、何かしらの共通点を持っていることは、選ぶ色でより明確になるのだ。

それは、他の地域でも同じ現象で、その時その場所で出会った人たちは何かしらの繋がりを持っているのだろうと思う。

選んだ色とその詳細については、またの機会に。


それでは今日はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。




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