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水族館

昔から何故か水族館が好きだった。
幼稚園の頃はいるか。
小学生の頃はペンギン。
中学生を過ぎてからはクラゲが大好きで、旅行の度に水族館を訪れていた。

地元に唯一ある水族館は田舎のくせに大きくて、いるかショーや海獣の餌やりショーが1日に何度も行われていた。
遠足の度にいるかのプールに張り付き、水槽に穴があくほど見つめていた。
上から下へ、下から上に。
自由に、でも狭く閉ざされた水槽の中で泳ぐいるかは幼い私にとって憧れだった。
かなづちの私はあんなに深くも長くも泳ぐ事ができないから。

ペンギンが好きになったのもおおよそ同じ理由だった。
群れでスイスイと泳ぎ、陸ではぱたぱたと歩き、二つの空間を自由に行き来する姿に憧れていた。

くらげは気がついたら好きだった。
暗い空間にぼんやりと浮かび上がる水槽で、自由自在に水を捉えて浮かんでいる。
きっと何も考えずに生きているんだろう。
なんて幸せな生き物なんだろう。
そう思っていた。

私は水槽の中で「自由」に泳ぐものに憧れを抱いていた。
酸素がたくさんある陸で好きなように、自由に生きているはずなのに、不自由さを、息苦しさを感じていた。
「なんで自由なの。羨ましいな。」
子供の私は何も考えずにそう思っていた。

でも。
「死ぬまでずーっと狭い水槽に飼われている生き物は可哀想。」
大人になって初めて気づいた彼らの不自由さ。
私はどこにでも行ける。逃げられる。自由なんだ。
そう考えたら少し息がしやすくなった。
無い物をねだったところで手に入る訳ではない。
自分にあるものを大切に育てよう。
はたちを超えて水族館に行って得た気づきは大きいものだった。

私が今まで行った水族館で一番好きなのは、アメリカのジョージア州にあるジョージア水族館です。

世界最大の水族館で、大水槽にはジンベイザメが優雅に泳いでいて、まるで自分が海底にいるように感じられ、30分くらい水槽の前から離れられませんでした。
その他にも淡水の魚、海獣、ペンギン、熱帯魚など様々な展示があり1日いても飽きないような巨大な水族館でした。
ただ、真夏なのに冷凍庫のように冷房が効いていて寒すぎて3時間が限界でした...
死ぬまでにもう一度行きたい水族館です。

今日本で行ってみたいのは、美ら海水族館、仙台うみの杜水族館、八景島シーパラダイス、リニューアルされたサンシャイン水族館です。

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