超特急_超特急です_________を特別公開_-_YouTube__1_

超特急を秒で好きになったDJから見る、超特急この曲マジでかっこいいなコメント

※サムネイルは超特急公式Youtube「超特急です!!!!!!!!」より。

このコンテンツはダンス・ヴォーカルグループ「超特急」を知ったジャニオタのブログがあまりに素晴らしく、そこから超特急聞いたらかっこよくてプレイリストに組み込めるやんけ!となってしまったDJが書いています。

なおこのコンテンツでは「DJ・クラブ界隈」の表現が頻出します。すまない。なるべく「※」マークつけてその補足もがんばってるけど、伝わらなかったら私の技量不足だからすまない。また、DJ・クラブ界隈の言葉って結構人による解釈違い多いんだ。なので誤用があったらマジですまない。

バイブスと言えば聞こえが良いけど、割と定義ふわふわだったり(あえて)言語化してなかったりが結構多いよクラブ界隈、という認識があります。クッソ長いので目次を使って各位ショートカットしていただきたい。

超特急の曲コメントにおける大前提

私は「DJでかけられない音はない。かけられるかどうかは環境が左右する」という思想でして、この記事で紹介していない曲がDJ向きではない、ということではありません。

たとえば、ここで紹介していない曲でも「超特急の曲縛りパーティ(※1,2)」や、「バラード・J-POP縛りパーティ」などの環境であれば、DJでかけることはできると考えています。

そのため、ここで紹介する曲はクラブミュージックを主とするパーティ、またはJ-POPも楽しむ許容度があるパーティで超特急をかけて、8号車(超特急のファンをこう呼ぶとのこと)ではない人も「何これかっこいい」と関心を惹くであろう曲に絞っています。

※註1:「縛り」は、特定のジャンルやアーティストの曲のみをかける場合に使います。ゲームの条件縛りに近い使い方。
※註2:パーティは、クラブ界隈だとイベントのことをこう呼ぶ。イベントだと「出演者:来場者」が非対称的になりやすいので、「遊びに来てくれた人はこの時間を共に楽しむのに必要な人たち、予測不能な盛り上げ要素として大事」という視点から「パーティ」と呼ぶことがあります。

すべての始まり「超特急にハマった人のブログ」

この方のブログが面白すぎて、軽率に超特急の曲聞いたら良すぎました。これが全ての始まりです。しかもこのブログは、よりにもよってファンコットの音楽を紹介しまくるアカウント「ティッケー情報」のRTがきっかけだったんですよね。ブログで「バッタマン」紹介されていて、全てを理解しました。

そこから自分がツイートしたのはこういう内容。今振り返るとほんと軽率ですまんかった……。

以降の行動としては、公式Youtube一通りMV見る>軽率にツイートしたら8号車のみなさんから大量のリアクション(と言う名の圧)が来る>クラブ界隈で繋がりある人も8号車だった>これDJ目線でメモしたら楽しいのでは?>読んでみたいという温かいコメントいただく>Youtubeだけで終わるのは失礼な気がする>軽率に盤を買う>良い曲多すぎて、感動を通り越し爆笑>このnoteに至る、という感じです。

完全にこれだった。それを受け、秒で超特急知って秒で課金しました。

改めて、先述のブログ主さんには新たな扉(沼?)を開いていただいて感謝しかありません。では、以降「これDJでしれっと使って全然いけるっしょ」な超特急の曲についてコメントしていきます。超特急ほんと曲かっこいい。

超特急沼の元凶、ファンコットな「バッタマン」

先のブログ主の方が掲載した、このMVで完全にやられた。

初めて観たときの感想は「は!?えっ!?FUNKOT(ファンコット)!!???えっ?B級映画オマージュで普通に面白くない???最後ちゃんとティッケーのサンプル入ってるやん!!?えっ何でこんな顔が良いのに振り付けふざけ倒してるの???」でした。

ファンコットとは何か?を説明したいのですが、これは死ぬほど話が長くなるのでものすごいざっくり言うと、「インドネシア発、めちゃテンポ早くて(BPM190前後)、カウベルの音入ってて、トランスっぽい音使いが多い、サンプリング(※3)の自由度が異常に高いハウスミュージック」です。

※註3:サンプリングは、特定の音楽や声を抽出して、別の曲に使ったり全く違う曲に作り替えたりすることを指します。

ファンコットの詳細については、バッタマンの編曲担当つまり実質バッタマンの曲を作った「suama(JMBS)」さんのnoteが非常に詳しいので、こちらご参照ください。suamaさんのことは、クラブ界隈で知っていたのでめちゃくちゃびっくりしました。

アイドルでファンコットというと、9nine、hy4 4yh、たこやきレインボーなどが挙がりますが、ここで男性グループのファンコットが出てくるとは……。2015年でこれは、超特急の運営(スターダスト)が耳早すぎ。

話をバッタマンに戻すと、曲の構造全てがファンコットというわけではなく、絶妙にポップス要素を組み込んでいるのがヒャダインやばいな、編曲のsuamaさん超良い仕事してるな、となります。

クラブミュージックのファンコットは、基本構造として以下のセオリーがあります。もちろんこうではないパターンの曲もありますが、基本として押さえていただけると話が早いです。

ファンコットの基本的な構造:最初の1分半ぐらいはカウベルとキック(ビートのこと)+サンプリング元の曲メロ>曲ごとに、2:00-5:00でサンプリングネタやサビが入る(ここでいきなりテンポが遅くなることも多い)>ラスト1分半は最初の逆バージョンで段階的に音数が少なくなる。

以下のリミックス(※4)は、それをおおまかに理解するのにわかりやすいかもしれない。ちなみにこちらはファンコットというジャンルそのものを日本に紹介した、DJ JET BARON(高野政所)さんの自主リミックスです。

※註4:リミックス(Remix)は、特定の曲を違う解釈にアレンジしたもの。アレンジと言う呼称でも問題ないとは思うのですが、クラブ界隈においては「大元がクラブミュージックではないものを、クラブミュージックのフォーマットに落とし込む場合リミックスと呼ぶ」傾向が強いと感じます。詳しく話すと死ぬほど長くなるからざっくり解説で勘弁して欲しい。

バッタマンの場合、構造は「開幕:1-7カウント「8号車〜!!!」シャウト>ファンコットらしい、シンセサイザーバキバキに使った前奏>Aメロ>シャウト>サビ>Bメロ>ブリッジ>サビ>Cメロ>サビ」で、J-POPのマナー(お約束、手法の意味)を踏襲しています。

また、これは本当ポイント高いな、と思うのが、ファンコットのお約束シャウト「アーユーレディー!」を「1,2,3,4,5,6,7 "超特急!"」に、これまたファンコットのお約束サンプルボイスである「ティッケー!」を「8号車!!!」に置き換えていること。超特急の現場が絶対に盛り上がるよう設計されたコールへの置き換え、各メンバーのセリフをサビへ盛り上げるための要素として持ってくるのも完璧。

クラブミュージックにおけるファンコットが持つ重要な要素(アーユーレディー!とティッケー!)を、超特急への愛を叫ぶ&メンバーの魅力が伝わる要素へ変換していて、これがローカライズということなのでは?となっています。マジでこの曲天才。

「Play Back」の2010年代クラブマナーを分かってる感がすごい。

こちらはリプライで教えていただいた曲なのですが、聞いてみたらなるほどマジでかっこいい。これはクラブでかかってても違和感全くない。ALL MIX系のパーティで「DA PUMP - U.S.A.」や、各種K-POPと一緒にかかってる気がするんだけどどうでしょう?

曲の構成はEDMを主として、ABメロとサビのあるポップス構成なんですが、バックトラック(※5)で使っている音がイントロもちゃんと2010年代を感じるシンセのチョイスだったり途中でワブルベース(※6)だったり、サビでのヴォーカルチョップ(音の刻み)とか、クラブミュージックとしてポテンシャルが高すぎる。あと「アイロニー」と歌ってるところ、凄い良いヴォーカル。

※註5:バックトラックは雑に言うと「ヴォーカル以外のすべての音」。ドラム、ギター、ベース、シンセサイザー、サンプリング等全て該当します。ポップスの場合「ヴォーカルがメインの音」になりやすいのでこういう言い方します。
※註6:ワブルベースは、エレクトロ・ハウスやダブステップ、EDMと言われるジャンルに使われやすいベースの音色。いわゆる楽器としてのベースとは明らかに音が違いめっちゃ前に出ているのですが、便宜上ベース扱いです。以下リンクの0:30:00あたりがそれ。

「Play Back」のキラキラとしたクラブ〜!!って感じな展開の作り方、でもシティポップというかオシャレな感じは、なんというか「Pa's Lam System - TWISTSTEP」ぽさがある。

DJで使う場合、TWISTSTEPでめちゃくちゃにテンション上げて、次にPlay Backでテンポは落ちるけど使っている音的には通じる展開として繋いでも、違和感がなくてすごいと思った。

この質感に近い曲として、「need you」も同じカテゴリに入ると思います。

こちらはめっちゃダウンテンポ(テンポが遅い曲)で、歌詞含めとてもスイートな曲なのですが、恐ろしいことにこっちはこっちで、バックトラックにフォーカスすると、一部クラブ界隈におけるアンセム「Seiho - I Feel Rave」と親和性ありそうな気がしてしょうがない。

need you、パーティ明けの5:00ぐらい(※8)でめちゃくちゃ刺さりそうやん。つまり、超特急の曲はasia(※9)周りで遊んでいるクラブ界隈にも刺さりそうな音使いしてるんだよ(目をぐるぐるさせながら)!!!!

※8:クラブは開始時間が22:00-5:00ぐらいでオールナイトが多い(17:00-23:00の"デイイベント"も多数ある)。朝方は酒と疲れで人々の気持ちが緩むので、「need you」のようにスイートな曲がかかると、とても感情になると考えています。
※9:asiaは渋谷にあるクラブ。近所にあるLOUNGE NEOとかもかかる曲の方向性が近い。ヒップホップ中心のときもあれば、インディー寄りクラブミュージック要素が強いときもあるので、開催するパーティの概要は要確認。

「Jesus」はかなり攻めてる魔改造ポップス

普段ドラマを全く観てないので、この曲の存在に気づけなくてまじですまない。テーマ性がとても良い歌詞ですね。「与えよ、されば与えられん」の部分セクシー過ぎて、かっこよさに爆死した。

曲として見ると、「王道アイドルポップなサビ(AAA - Climax Jumpぽい)に、Trap(トラップ)の半拍要素と音を混ぜ込み、かつ和風ハードコアテクノにも目線を投げつつ一曲にまとめる」という、かなり魔改造な一曲。

まず、Trapは基本的にものすごく治安が悪いジャンル(※10)なのですが、それをこんな超絶爽やかメロディと組み合わせるのかよ…何もかも爽やかなMVなのに音だけ治安悪いという、そのアンバランスなテイストがもう面白い。ごめん、MVも見直したら結構際どい暗喩あるから治安良くなかった。

Trapがどういうジャンルなのかは、以下のリンクを参照のこと。K-POPもTrap要素たくさんあるのですが、超特急もこっち方面で売り出せばこう、もっといける(何が?)と思いました。

次に和風ハードコアテクノじゃん?となった部分について。「改、心、律〜」の歌詞と裏で流れてる般若心経風の部分(※11)、めちゃくちゃDJテクノウチで爆笑した。以下リンクの1:50-2:10あたりがそれです。

※10:Trapを死ぬほど雑に説明すると、ドラッグやりながら音楽聞くときに最適化された、ギャング寄りのヒップホップが出自。だからと言ってTrapがすべてドラッグ絡みの歌詞というわけではない点に注意。
※11:Jesusというタイトルと歌詞がキリスト教、合間に入る般若心経という組み合わせは、文脈追いがちな視点で見ると攻めてるな、という感想になる。

「Booster」は「SUSHI食べたい」ぽさがある

全く同じなわけではないのですが、「音数少ないエレクトロ」で、全体的に「厚みが無い、というか音の鳴りをあえて少なくしてる」つくりが、とてもSUSHI食べたい風味ある。EDMセットでしれっとぶちこんでもばれへんやろ…という気持ちになった。

「霖雨」は朝方ラウンジ(※12)セットに織り込みたい

火の玉ストレートに良いR&B。曲構成としては余計な音を入れない引き算の結果、良いR&Bになったのかな、という感想です。メロディラインや、バックトラックのしっとりした感じが「雨降ってる」イメージを最大限に高めてくれているのも素晴らしい。

さっきからずっと言ってるけど、超特急はヴォーカルが良い。R&Bはヴォーカルが好きかどうかで全てが左右されるジャンルと認識しており、だからこそR&Bってガチャ要素あるので(あとテンポ遅いので)個人的にはあまり掘らないジャンルでした。

なのですが、超特急の「霖雨」は好きなR&Bになった。「りんう」と読んで「降り続く雨」という意味なんですね。今知った。

※註12:ラウンジはサブフロアのこと。クラブはメイン、サブ1(たまにサブ2-3がある)という構造が多くて、「がっつり音聞くならメイン、酒飲んでだらだらするならラウンジ」という作りにしていることが多いです。

「TAXI」はタランティーノ映画見ながら聞こう

これも凄く真っ当にサーフロック(※13)。ギターがまんまサーフロック。歌詞として見るとリュック・ベッソンの映画「TAXi」の世界観かな、とは思う一方音の使い方はタランティーノ映画「Pulp Fiction - Misirlou」。

そこにジャニーズなどの曲でもみられる王道な歌謡曲メロディ、という組み合わせが聞いていて気持ち良い。

※13:サーフロックはギターのデンデケ、な使い方がメインのロックです。リンク先にもあるように昭和のロックと言うとサーフロックのイメージがかなり強い。

「Hey Hey Hey」のレアグルーヴに気づいて欲しい

これは完全にやられた。バッタマンとHey Hey Heyで、このグループ絶対に音楽が良いと確信しました。

Twitterでは「ファンクじゃん?」「レアグルーヴ(※14)じゃん?」とわめいていたのですが、冗談抜きで作曲者がそっち方面のジャンルに造詣ありすぎ。ホーン、サックス、ハモンドオルガン、ベース、これらの鳴りが完璧です。そしてヴォーカルの歌い方もまじでレアグルーブ的というか「タメのある、抑揚のついた歌い方」で脱帽。

調べたらDr.Swingという方は本職DJ、ageHa(※15)とかでヒップホップやEDM、Trap回してたりされてるようだったので、なるほど全てを理解。ガチに造詣深い人の作曲なら、そらこういうかっこいい曲になるわ。

ヴォーカルの色気がすごいな〜と思ったのですが、個人的には「Jamiroquai - Canned Heat(Virtual Insanityで超有名なバンド)」のカヴァーとかいけると思うんですよ。

こういうファンク、クラブジャズ、レアグルーヴ路線、ぜひ超特急はDr.Swing氏とがっつり組んでいただき、色気があるものやりましょう、超特急ならできる。

※14:レアグルーヴは、ブラックミュージックの中で「特にヤバイグルーヴの曲でサンプリング元にしたい、あるいは古い音だけどファンキー過ぎて今改めてDJに使いたい」となる曲のことです。レアグルーヴの盤は、希少価値の高さから一枚ン万円となることもあります。
※15:ageHaまたはスタジオコーストは、新木場にある超でかいライブハウス兼クラブ。キャパは3000人ぐらい。もっと入るかもしれない。

「超ネバギバDANCE」は多幸感全開EDM

これもやられた。EDMは音圧が強い(※16)ために耳が痛くなって聞いてられない曲も結構あるのですが、ポップスとして聞けるマスタリング(※17)なのでずっと聞ける。

イントロがもろにEDMでありがちなシンセのライン、そこから王道なポップスのAメロ、からのサビ明けファンク寄りのギターという構成が面白い。

とは言え、この曲が一番かっこいいのは「野を超え 山超え 海さえ超えて 超特急!」のブリッジ部分と、「志向で男子(Do it! Do it!)」、そして「次の壁も破りたい」「正直もう止められない」「ご乗車ください」の使い方。

バッタマンでも書いたことと同じように、EDMがEDMらしくある要素を、見事に8号車と一緒に現場で盛り上がる構成にしていて、天才が過ぎる作曲。

同じ傾向で言うと「Party Maker」もそう。こちらもストレートにEDM&王道アイドルポップスなので細かな言及は少ないのですが、良い曲かどうかで言うと良い曲だ……。

「Party Maker」はMVが秀逸だと思っています。

冒頭でAC部(アニメポプテピピックのボブデミッミをやった人たち)の「まじ卍〜」、ジャミラな着方した猫クソコラT(インターネットミーム)、蛍光カラーのスカートとパンツのコーデがめちゃくちゃ良い。

アイドル路線xインターネットxEDMパリピの「絶妙に噛み合ってない」が、これらのMVで体現していて最高。触発されたブログ主さんの言う「泥臭さ」は、このMVでもきっちり出ていて、だからこそただのイケメンではないかっこよさがあるのかな、と思います。

「SUSHI食べたい」からもう一発AC部作のMVつっこんで申し訳ないと思うけれど、せっかくならこれも観て行って欲しい。完全に頭おかしくてすまない。

※註16:音圧はダイナミクスのこと。ざっくり解説すると、曲が持つ音それぞれの大小を丁寧にやっているとダイナミクスがあると表現され、全て全面に出している(または後ろに引っ込んでいる)場合ダイナミクスが無い、と表現します。
※註17:マスタリングは曲を販売する前に、「ヴォーカル、バックトラック(たいていは楽器ごとに録音データを分ける)」の配分や聞かせ方をどうするか加工する工程のこと。ある意味その曲の良し悪しを分ける工程で、元が神曲でもマスタリングがダメだと残念なことになる。個人的に超特急のマスタリングは、「Hey Hey Hey」と「バッタマン」がぶっちぎりに良い。

「PUMP ME UP」は反則

出だしがガンナムスタイルでありパーフェクトヒューマンであるという、柳の下のどじょう何匹め?なのに、爆笑するレベルで良い曲。

全体のテイストは「すみれ September LOVE」みたいなエセ中華(特にSHAZNAカバーの方)、メンバーのシャウトや合いの手がちょいちょい入ってくる感じはすごいハロプロ、そして曲のテンポやテンションの高さはV6のユーロトランス系、というものすごく90年代後半〜00年代のポップスにあるような、「調子良い」感が絶妙で最高。

これもリプライ情報なのですが、「PUMP ME UPは超特急が真顔でパラパラしてる」の意味がよく分かった。Youtube掘ったら見つけてしまって爆笑した。怒られ発生すると思うので動画は貼りません。どうして、公式動画ないんですか…?

この振り付けがあるのは、やっぱり90年代ユーロトランス(=パラパラで使われる曲のジャンル)へのオマージュあるんじゃないですかね…2018年にこれをやるのは、90年代リバイバル(※18)も感じてとても良い。

※註18:リバイバルは、過去の時代で代表的な要素を今のテクノロジーやセンスなどで再解釈すること。ファッションだと20年間周期が観測される。

「ソレイユ」はドライブ用MIXとかにすごく合いそう

クラブで、というよりはラウンジやDJ MIXデータに含めたい曲。ビート自体は普通に緩めの打ち込みなんですが、ギターや全体のメロディはチルアウト(※19)路線で、それがとても素敵。歌詞にマジックアワー(日没、日の出どちらかの空がめっちゃ綺麗な時間帯)と入れてるあたり、狙ってると思う。

奥田民生とか、チル系ヒップホップをDJで使うなら、その流れでこれかけたい。個人的に「声が天才」は、奥田民生とかを参照しがちです。

※註19:チルアウトは、パーティ明けに使う「ブチ上がり過ぎたからこの曲で上がり過ぎたテンションを落とそう」という意味合いが多い。他にも色々用法はあるのですが、おおむねこの意味合い覚えていただけると良いかと。

「My Buddy」「a kind of love」は王道だからこそ良い

どちらもザ・アイドルなポップスという構成。だがそれが良い。

超ポジティブまたはジャンルとして王道な歌詞(アイドル曲の場合"君"という表現が多用される)、ヴォーカルめっちゃ前に出してるマスタリング、エモ全振りのメロディ構成、ストリングスやキラキラしたチャイム入りがち、という構成。

ここまでベタに男性アイドル!て感じの曲やってくれて、かつヴォーカルや曲全体の構成が良いと、界隈以外から聞いても「神曲なのだな」と理解できると思っています。個人的にはどっちもMV観ててすごく気持ちいい。画の質感やカットを含め、ずっと観てられる。

当記事の主旨である「超特急知らない人も良いと思える曲」としては若干外れてしまうのですが、J-POP縛りイベントや、あらゆるサンプリングを許容するファンコットやハードコアテクノパーティならいけるんじゃないかなと。超特急縛りパーティでは、かからない方がおかしいクラスのアンセムということが分かる。曲からイケメンを感じる。まじでヴォーカル良すぎる。

こういう曲はファンが聞いた場合、かかるだけで涙腺崩壊するクラスの神曲になるのかな、と考えています。完全に界隈違いですが私の場合、アニメ魔法少女まどか☆マギカの「ClariS - コネクト」が、かかっただけで涙腺崩壊する曲で、それに該当するかなあと。

リンク先はカバーだけど、原曲のヴォーカルとメロディが本当に神なんじゃ……。

ちなみに、ポップスの王道要素を全部ぶっこんで、結果として界隈外から聞いても神曲になったものとしては、「Mr.Children - youthful days」も該当するのかな、と。

これも先ほど書いたポップスらしい構成を、ミスチルとしてはわざとなぐらいぶち込んでいるのですが、だからこそ良い曲になってるのではないかと考えています。こういう曲を使うDJセットなら、「My Buddy」「a kind of love」の2曲はぜひプレイリストに組み込みたい。

コール&ペンラ&オタ芸が幻視できる「超特急です!!!!!!!!」

ファンのための曲として完成されすぎ。みんなでコールとペンラ、オタ芸を全力で楽しむ!というコンセプトがめちゃくちゃわかりやすい曲。

もうこれは音楽的な話がどうこうとか関係なく「超特急好きだよな!俺たちも!!!!!!みんなも!!!!!!!!初見のあなたも!!!!!!!!」の爆発力で、すべて黙らせるテンションが最高。

聞いただけでもう会場大爆発するのが幻視できるし、仮に超特急オンリー/アイドル縛りパーティでかけたら、死ぬほど盛り上がる光景が見える。

この曲と「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」は爆発力高く、現場の8号車パフォーマンスによって、初見の人を無理矢理沼に突き落とす圧があると思う。

ところで歌詞の「紅白出たいよ」「Mステ出たいよ」がめっちゃ本音感じるのですが、少なくともMステ出てないのがマジで謎。何かあったんですか…?

推しの曲は密閉型ヘッドフォンで聞いて欲しい。

イヤフォンでも全く問題ないのですが、なるべく良質なヘッドフォンやイヤフォンで聞いていただくと、良い鑑賞体験できるのでおすすめです。

今回曲の構成を見るにあたり、DJ用に使っている密閉型のBeats mixrというヘッドフォンで聞きました。この製品「足りない低音を稼ぐ(ブーストする)」特性がありまして、ガチの音構成なのにマスタリングがポップスよりで低音少なめ、な曲と非常に相性が良い。つまり超特急の曲と相性抜群。

超余談ですが、Beats mixrというモデルってものすごくカラーバリエーション多くて、冗談抜きに「推し色のヘッドフォン」を買えてたんですよ(画像検索参照)。今現在だとこのモデルは生産終了しており、4色ぐらいしかなくて「コレジャナイ」感が強くなってて悲しい。

Beats以外のヘッドフォンブランドだと、SONY(音質優先)、オーディオテクニカ(予算とデザインも考慮)はおすすめです。ちなみにヘッドフォンおよびオーディオ機材は本当に沼なので、ご注意ください。

超特急の曲をひたすら聞いてみて思ったのが、まじめにかっこいいこと。8号車の皆さんは、さいつよにかっこいい曲をコンサートや音源でバカスカ浴びてるなんて羨ましい。そう遠くないうちに、私も初乗車しそうな気がしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?