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わたしの片靴下と中田英寿の不思議な関係



ちょっと前のこと。旅する靴下に悩まされてきた私を震撼させるセンセーショナルなツイートに出会いました。


このツイートにある写真のコメントに、おかしな言葉が入っています。どの言葉かわかりますか?


鹿島のジーコ、世界のジーコ!


そんな偉大なるジーコに(こちらもまた偉大なる)イニエスタが「史上最大の靴下の一つ」って言われている!


「史上最大の靴下の一つ」ですって?!


どうやら、インスタグラムのコメント(ポルトガル語)がgoogle翻訳で面白い文章になってしまったそうなんです!

ポルトガル語で(攻撃的)ミッドフィルダーと靴下が同じmeia(メイア)という単語なのだそう。
ジーコはイニエスタが史上最高のミッドフィルダーの一人だって言いたかったんだ!


へんざんさんは南米数ヶ国のクラブで通訳やコーチを歴任し、現在ファジアーノ岡山で通訳と強化部の仕事を兼任されている方です。流石です。

こんなnoteのお役立ち記事あります。メイアもありますよ!

ブラジルサッカーに必須!?ピッチ、ルール、ポジションのポルトガル語

ジーコもイニエスタもヒデも、みんな靴下!メイア!素晴らしいメイア!

ところでみなさん、靴下とミッドフィルダーが同じ意味で使われている理由がわかりますか?

ポルトガル語は全然わからないのだけど、英語をかませてgoogle翻訳を使うと薄っすらとヒントが。詳しい方には笑われてしまうかもしれませんが、精一杯調べた成果は以下の通り!


meiaという単語の語源を探ると、数千年前に使われていたとされるインド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語)のmedyoから始まっています。

medyoはbetween(何かと何かの間)という意味で使われていました。

その言葉がラテン語になり、medius(media)という言葉になりました。
mediusが意味するのは「middle・half」。つまり真ん中とか、半分という意味になったのです。

靴下がメイアになったのは、足の半分というところからだそう。
ミッドフィルダーはもちろん、真ん中のポジションだからですよね。

なんと、全く違う2つが1つの単語で表されるようになりました。

このように、ある単語について、何に由来するのか、あるいはいつ借用されたのか、意味や形がどのように変化したのかを探る学問を語源学と言います。

語源学って面白い!

あくまで勝手な予想ですが、当たってますように!
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日本が誇る素晴らしきメイア、ヒデも旅の途中。


でもメイアに旅をさせる訳にはいかない!


前回はタオルでしたが、今回は靴下のお話。

片靴下というタイトルにびくっとしたあなたに贈りたい、

・・・靴下と私の間における長年に渡る駆け引きと、その結果生まれたライフハックをお楽しみください。

この記事は、旅とサッカーを彩るweb雑誌OWL magazineのコンテンツです。この記事について本文部分は無料で読めますが、有料のおまけ部分が文末にあります。単体で購読することも出来ますが、月額700円で15〜20記事が読み放題となるのでそちらの方がお得になっています。

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18歳になって、一人暮らしを始めて気づいたことがありました。

靴下はいつのまにか2本から1本になっていく。
どのタイミングでどのように片方だけどこかに行ってしまうのかわからないのですが、本当にいつの間にか。

そんな話をすると、大半の友人は「靴下が片方だけ無くなるなんてありえない!」とびっくりします。


でもほんのちょっとの人は小声で恥ずかしそうに「・・・あるある」と同意してくれるのです。(実家で親にこの現象について話すと、頭抱えておりました。ゴメンパパママ。)

この現象は、たぶん起こる人には起こる。が、一生起こらない人には起こらないようです。

つまり、私に買われた時点でその靴下は一人になる運命を背負わされるわけであり、旅人としての生活をどこかで始めることになるのです。


私だって靴下が勝手に旅立たないように、いつも頑張っているつもりでした。靴下に穏やかな毎日を!


でもちょっと気を許すとね、どこかに行ってしまうのです。そしてよくわからないタイミングでたまに帰ってくることもあります。

だから、いつでも私の靴下は3足1000円以下の同じ種類のもの。数色。
旅立ってしまったら、シングルライフを送っている者同士をペアリングさせるという方法でごまかしていました。

おかげで、濃い色の靴下の片方が微妙に色あせてるとか、あるある。
おしゃれは足元から、って。大丈夫、私の足元なんて誰も見ない見ない!!!


聞こえないふりは大得意です!

そんな感じで、完璧な靴下と縁が薄い運命を持つ人、
別名ダメ人間は、ごまかしごまかし暮らしておりました。

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片手袋は有名ですよね。

ぼっち手袋の背景にあるストーリーに思いを馳せる!

片手袋大全

もちろん私の手袋はぼっち化しやすいです。
手が小さいため、子供用ののびーる手袋(500円くらい)などを愛用しています。靴下と同じ感じで、スペア用意してペアリングですよ。ごまかしごまかし。


靴下と違って、手袋には旅に出やすい明確な理由がある。それは私にもわかるのです。

たとえば、電車の中で座っているときに手袋を外して、膝の上に置く。
居眠りして、目的の駅でハッと気づいて急いで降りる。そうすると膝の上の手袋は私が振り払って旅に出る羽目になります。

作業用の軍手だったら、片方だけ使うこともあるし、外で使ってたら飛ばされてしまうことも。

こんな風に、手袋には旅に追いやられるタイミングがいくつもあります。

嘘つきました。正確には、私が手袋を旅に追いやってしまうタイミングがいくつもある。
何度も同じことを繰り返す私が悪いのはわかっています。でも、旅立ちの5分後には後悔することができるのです。


でも、片靴下現象はいつ起こるのか、なぜ起こるのか、何処で起こっているのかさっぱり分からなかったのです。長い間ずっと。


なんとなく申し訳ない気持ちはあったし、もったいないのはわかっていたけど、大人になったらちゃんとできるようになるだろうという、そんなはずもない期待を薄っすら持って、見て見ぬ振りをして過ごしていました。

二十歳を越したいい大人が、大人になったらとか言う時点でもうアレなのですが、相対的若気の至りです。いまよりは若い。

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「片靴下旅立ち現象」が解明できたのは、ひょんなことが切っ掛けでした。

でっかいトランクをもって、長期の出張だったか旅行だったかに行った時のこと。
これだけ長い間だと、途中でメンバー落ちありだなあと思っていたら、意外なことに最後まで欠けることなく靴下ペアたちはそこにあったのです。

私は旅に出たのに、靴下は誰も旅に出なかった!!!


靴下目線で考えると「オフのときの行動が制限されている」状態であれば、彼らはそこにペアで居てくれるのです。

「オフのときの行動が制限されている」状態を簡潔にいいますと、旅行中に着用していない時間の靴下の居場所が


「使用済袋」or 「未使用袋」のたった2箇所しかなかったということです。

2袋間を行き来するだけだったら、靴下が失われることはないのです。


そこでわたしは一つの仮説を立てました。


未使用→使用→洗濯→未使用・・・・

この正しいサイクルにおける → の移動回数と距離が小さければ、靴下の行動を制限できるのではないか。
家の中における靴下の動線を工夫すればなんとかなるのではないか。
特に、使用→洗濯(洗濯・干す)の工程に関して、考えてみることにしました。

ほら、トヨタ生産方式でも「無駄取り」は大事だって言われてますから。


世界のTOYOTA方式が私の靴下を守る。


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図をごらんください。

画像1


我が家の脱衣場・洗面所の間取図です。
縦長の物入れがあり、ドアを開けたところに着用済み衣服をいれておくための籠を置いていました。

洗濯終了までの工程は3つ。
①脱いでカゴにイン
②カゴから洗濯機へ
③洗濯機から物干しへ


衛生面における葛藤はありましたが、試しに①を削って、脱いだ服を洗濯機に直入れすることにしてみました。そのために、たくさんの洗濯ネットを用意して、ネットに入れなきゃいけないデリケートなものは脱いだら一枚ずつすぐにネットに入れてほじくり出さなくていいようにしました。

さらに、以前よりも頻繁に洗濯するようにしました。幸い、私のタオル利用量が半端ないのと、スポーツの着替えが多いため、特に面倒に思うこともなく、じゃんじゃん洗濯機を回すことに成功。

画像2




結果、旅立つ靴下半減。


洗濯カゴ=ブラックホール 

これは、決定的になりました。

ブラックホール化の原因として2つの理由をこじつけました。

洗濯カゴに高さがあって大きかったため、洗濯物を掘り出す方式になりがちだったこと。


お値段以上ニトリ。


洗濯カゴの設置場所が扉の中の暗いところだった上に、カゴを逆さにして完全にでたかどうか確かめられなかったこと。正確に言うと、ちゃんと毎回空になったのを確かめなかったのがいけないんです。めんどくさがりやさん!

ここまででかなり解決しました。さすが世界のTOYOTA。


でも残念なことに、まだその空きを縫って放浪の旅に出る猛者靴下がおりました。


ここから先は、猛者靴下たちを私がどうやってコントロールしたかのライフハックになります。


ここからは有料にしろって言われたから!
大好きな引っ越しの話は別の話でどーんと書けって言われたから、
ていうか、やめろっていわれたから!(笑)
残念ながらおまけ部分するのはやめて、どこかでまとめてOWL magazine読者様にお披露目しようと思います。


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スポーツと旅を通じて人の繋がりが生まれ、人の繋がりによって、新たな旅が生まれていきます。旅を消費するのではなく旅によって価値を生み出していくことを目指したマガジンです。 毎月15〜20本の記事を更新しています。寄稿も随時受け付けています。

サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…

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