Profile 229f1fd79b17c1f47bd6e8c478801fbc

「クボキさん(仮名)」と名付けたのはあーちゃんだった。

 駅から会社までの通勤路の大通りで、毎朝すれ違う男性がいた。スッと美しく端正な顔立ちで、大通りにあるビルの一つにいつも吸い込まれるように出勤していく。私はいつしか、通りに咲く花を目で愉しむように、彼と往き違う朝の短い一瞬を楽しみにするようになっていた。

「最近ずっと見かけないんだよね、クボキさん」
 会社の休憩スペースで昼の弁当を食べ終わり、お茶でひと息をつきながら同僚のあーちゃんにこ

もっとみる