見出し画像

宇佐(神武東征/足一騰宮)

企画の経緯

できるだけ船で日本一周をしているなかで、宮崎に立ち寄りした際、神武東征のルートを思い出し、足跡を辿る航路があったらな、と思いました。過去に宮崎で神武東征の出発の地、美々津を訪問したことがあったので、順次神武東征の伝承地を探して足跡を辿ってみるのもいいなと思い、始めてみます。

目的

①あしひとつあがりのみや(古事記:足一騰宮/日本書紀:一柱騰宮)を巡る
大和の国の平定を目指して日向を出発した神武天皇御一行を、ウサツヒコとウサツヒメが宇佐でおもてなしを足一騰宮で行ったと言われている。場所は定かではなく、候補地が三つ。
 その1(宇佐神宮境内)
 その2(拝田)
 その3(妻垣神社)

あしひとつあがりのみや 候補地の位置関係

以前山口で同行頂いたことのある友人とそのご家族の方から、同行希望を頂きましたので、短い旅ですが三人旅できることになりました。
いつも一人旅の私にとって、また目的がニッチ過ぎるのに同行頂けるとは、経験と想い出を共有することができる人がいる、特別な旅になります。


旅程

神戸港から阪九フェリーで新門司港>門司駅で友人たちと合流>小倉駅からソニックで宇佐駅へ。
宇佐駅でカーレンタル>目的地を辿りながら、別府で車返却・解散>別府港から南港に戻ります。

アクセス

▼神戸港>新門司港(阪九フェリー)
金曜夜、大阪で終業してから神戸へ向かいます。JR住吉駅から神戸港アクセス用のバスに乗車(210円)し、神戸港から出港し、翌朝新門司港へ到着します。

▼別府港>南港(フェリーさんふらわあ)
別府港19:00発で乗船、翌朝大阪、南港に到着します。別府駅から別府港はバス乗車になりますが、大阪ではATC到着ですので賑やかな立地で、駅に直結しているため、大変便利でした。

現地移動

▼宇佐駅>別府(レンタカー)
訪問先を廻るためには、車が必須。当日は雨天でもあったため、レンタカーでよかったと思いました。別府返却であれば、大分県内のため、乗り捨て料金もなしです。



旅の内容

その1(宇佐神宮境内)

まずは一つ目の候補地から開始。宇佐神宮境内に聖蹟顕彰碑と、一柱騰宮跡(あしひとつあがりのみや)があります。顕彰碑は参拝路始まりすぐ、寄藻川に架かる神橋の手前、駐車場敷地と隣接している場所ですので、車が多ければ少し景色が騒がしく見えるかもしれません。
神武天皇聖蹟顕彰碑は昭和15年、皇紀2600年記念に当時の文部省が行った「神武天皇の事績調査」で、選定した地に顕彰碑が建てられています。

神武天皇聖蹟菟狭顕彰碑

一柱騰宮跡は、呉橋の近くにあります。ここがウサツヒコとウサツヒメの神武天皇おもてなし会場だったのでしょうか。跡地ですので草木が茂る空地のような空間になっていました。


一柱騰宮跡


その2(拝田)

ナビのエスコートに「本当にこの道で大丈夫?Uターン可能な道幅かしら?」とびくびくしながらあぜ道を車で進んでいくと、小さな広場にたどり着き、そこが二つ目の足一騰宮候補地でした。神武天皇遥拝所との石碑が並んで、向こうには素晴らしい紅葉を纏った和尚山(かしょうざん)がありました。遥拝所となっているのが納得の静かで美しい景色でした。

紅葉の美しい和尚山を望む神武天皇遥拝所碑と足一騰宮の碑
花立池は江戸時代のものと説明板にあり

その3(妻垣神社)

3つ目はの候補地は妻垣神社。神武天皇がウサツヒコとウサツヒメの歓待を受けた際にこの地を気に入って、母、玉依姫(比咩大神)を足一騰宮にお祀りしたという。妻垣神社は玉依姫がキーパーソンとして登場です。

妻垣神社を参拝したあと説明板の磐座に惹かれて山の中へ入り、やっとご神体の磐座「足一騰宮」に到達しました。神武天皇が母、玉依姫を祀った共鑰山(ともかきやま)の大岩。
山道と雨の後のコンディションで途中で何度か引き返そうかと思いましたが、同行者の歩みにひっぱられてついに磐座に到達、一人では絶対見られなかったと思いますので感謝です。

妻垣神社奥宮 足一騰宮

ほかに敷地内にある様子の「足一つの印岩」案内板。ぬかるみのある広場を歩いて疲れていたので案内板の内容も頭に入ってこず、スルーしてしまいました。案内板には玉依姫が姿を現わされ印をつけたものと書かれていました。

「足一つの印岩」案内板

予定の三カ所を訪問したのち別府へ移動、レンタカーを返却し、フェリーさんふわあで余韻に浸りながら帰阪していきました。
今回は同行者がいらっしゃったことで、感動を共有できる喜びがあったこと、一人だとおよそ見れていなかった景色を見れたことなどがあり、一人旅とは異なる楽しさを感じることができた、心に残る旅になりました。

左上から時計周り:阪九フェリー/明石海峡大橋のライトアップを久しぶりに確認/宇佐神宮表参道で神ラーメン、野菜がとても美味しい/宇佐神宮勅使門/赤く染まる妻垣神社の前の道/妻垣神社/フェリーさんふらわあ/宇佐神宮境内/妻垣神社奥宮 足一騰宮への道



旅を終えて

神話とのつながりが多く残る東九州の土地柄にとても惹かれます。足一騰宮の候補地については、一つに絞る必要のない、近接するそれぞれの場所と物語が存在することが、宇佐の神武天皇足跡の地を揺るがないものにしていると思います。
神武東征をテーマとする旅は、今後も続けて行きたいと思います。

以上


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?