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書評「WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. 」現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ

ページを開くと、テーブル超しに佐渡島先生が現れます(妄想)……

この本は佐渡島氏の宇宙そのもので、何かの解を見つけるための本ではなく、わざと不完全に作られていて、アップデートすることが前提で、佐渡島氏のnoteNewsPicksと合わせて読むことを、切に、おすすめします。


森下の気になったワード

・インターネットによる変化は不可逆だ。”奴隷の幸福”を自分の幸せにしてはいけない。

・「変態とは目を閉じて花びんの形を両手で確かめるように自分の欲望の輪郭をなぞりその正確な形をつきとめた人達のことである」(安野モヨコさん著書より)

・買うのを楽にするAmazonと、買うという欲望を生み出す楽天。

・もはや、僕たちは、役立つものだけで心を満たすことはできない。


本の中では「安全・安心」というワードがよく出てきます。リアルではもちろん、オンラインの世界でも「安全・安心」をどう確保していくのか。ヒントになったのは「自己紹介」でした。

自己紹介とは、ある意味、自分の物語を聞かせることだ。自分のことなど、相手が興味を持たないはずだと思うのは、一見謙虚なようで、実はコミュニティにおいては自分勝手な行動だ。

「つまんないから」と自分のことを話さない行動が、相手に不安を抱かせるなんて、考えたことなかった。

アメリカ人が知らない人に「How are you?」と話しかける意味。日本にいる自分がつくづく平和ボケしているなと思い知らされます。


私はこの1年で、初めて形のあるプロフィールを完成させました。そしてこれはアップデートを続けていきます。

私はプロフィールを作ってからというもの、自分の居場所を得たような感覚を味わいました。居場所というよりも、ここに存在する意味という言葉の方が合うかもしれません。

そして今「自己紹介」は人だけのものではありません。

すべてのサービスが、安全・安心の設計ができていないと、もはやユーザーの手元に届かない。(中略)ユーザーは不安になっている。その不安を、一度溶かす必要がある。

この世の中に必要とされない人、モノ、コトなんてなくて、それを伝えるために「自己紹介」があります。最も大切なのは過去よりも、これから何になるのか、何をしたいかなのです。

死ぬ前に来る孤独が、幸せな孤独であるために、自分のプロフィールを作ってこの世にマッピングしてみませんか。もちろんアップデート前提です。

コミュニティの中で自分を好きになってくれて、理解してくれる人が増えれば増えるほど、孤独は、極上品として生まれ変わるのです。

著者:佐渡島庸平
出版社:幻冬舎 (2018/5/9)

ブログ筆者:森下 えみ
編集者:高橋 大希ち

追記:この本のフッター4.5cmなんです、これがまた読みやすい!

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