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年齢のバイアスなんていらない

私はついこのあいだまで
自転車に乗ることができなかった。

正直に話せば、
小学校3年生くらいの頃、
またがって、
誰かが後ろからすごいパワーで押し出してくれれば、
その勢いでまーーっすぐに爆速で走らせる
こと
はできていた。

けれど、
一人では、
漕ぎ出せない。走れない。

片方を踏めば、そっちに倒れて、
もう片方の足はぴょこっと1cmもあげられずに、
その場でカタカタと揺れるだけ。

両足を上げるのが怖かった。
もし、倒れたら、
もし、バランスを崩したら、、、。

そんな心配ばかりだった。
ピアノをやっていたこともあり、
手や足が怪我するのを
怖がりすぎてたのもある。

そんな私が、21歳のゴールデンウィークに、
やっと、3kmも一人で走ることができたのだ。

そこまで成長してくれたのは、ここ。
http://www.jbpi.or.jp/palace_class.php

自転車教室だ。

正直、21歳の女性が、
こんなところに習いに行くのも、
小さい子どもたちと並走して練習するのも、
恥ずかしかった。ここに行くまでは。


けれど、
ここで働いている、おじさんやおばさんたち(たぶん前職が交通系とかなのかな、、)は、暑い日差しの中でも、小さな子から大きな大人まで、一人一人に合った自転車を貸し出してくれて、スモールステップずつ丁寧に、ほどよく放置プレーで指導してくれる。

1.またがって、両足で蹴りながらスーッと走る
2.片足のペダルだけをつけて、片足を浮かせる練習
3.両足をつけてみよう

たったこれだけのステップ。
なのに、それぞれのステップごとに、
周りを周回している指導員さんたちが、
的確なアドバイスとタイミングで、指示をしてくれるため、2から3に上がるところでは、
なんと怖くなかった。
要は、2の片足ずつ練習するところだったらしい。

こげる!!!

涼しい風を浴びて、颯爽と走ってみる。
まだ実は怖いから、
両肩も両肘もつっぱったまんまで、
見た目はほんとうに不格好なんだけど、
なんだか気持ちいい。爽快だった。


そして、ついに
一日の総まとめとして、
皇居まわりを3km走るというミッション。

実は、漕ぎ出す初めの部分がまだ怖くて、
フラフラフラっと左右に大きく揺れてしまうのが
難点だった。
だから、途中信号がある度に、

あぁぁ嫌だ、、

と思ってしまった。
けれどなんとか、なんとか!
お尻の皮がむけそうで痛くてしんどかったけど、
3km達成
し、
はじめの練習場所で、無事に卒業証書をもらうことができた。

一日お世話になった、おじさんやおばさん、
そして、一緒に練習してた子どもや大人、
みんなで
お疲れ様でしたー!と笑顔で言い合った。

練習場所には、私よりもずっとずっと年上で、
夫婦で練習してる方もいたし、ちっちゃくて途中で泣き出してしまう子どももいたし、いろんな人がいた。だけど、みんな一日で克服しようと必死になって、達成できた喜びを分かちあう。

年齢なんて関係ないじゃないか。

そう思った。

✳︎

そもそもなんでこの歳で
突然自転車を克服したくなったかと言うと、
夏休みに瀬戸内に一人旅に行くことになってたから。島内の移動はバスは混むし、歩くのも大変だし、自転車乗れたほうがいいよねと思って、克服しようとした。

結局、一人で上手に乗るところまではまだ克服できなくて、結局向こうでは歩いたんだけどね。


でも、乗れたというあの感覚だけは忘れられない。
その乗れたは、少なくとも小3でまたがって、乗れたと言ってたのとは違う。

21歳、自転車を克服。

まだまだ克服したいことは、
たくさんあるはず。

年齢なんて関係ない。
焦らず、達成していきたい。

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