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スペインのことを全く知らずにスペインへ

私がスペインに来たのは2007年の9月。早いものでもうここに住んで12年目になりました。まさか、こんなに長く住むことになるとは、自分でも驚きです。

スペイン在住の方のほとんどは、スペインが大好きだから、大学でスペイン語を専攻していたから、好きになった人がスペイン人だったから、または、外国 に住むのが夢だったから、外国で(仕事で)成功するのが目標で、たどり着いたのがスペインだった…等という理由で今ここにいらっしゃるのだと思います。

私の場合、どれにも当てはまりません。

私がスペインに来た理由は…スペインが嫌いだったから*_*

スペインへ初めて来たのが1997年。マドリードでの短期語学留学でした。その時は「スペインといえばフラメンコ、パエリア、闘牛」ぐらいの知識でした。

知っていた都市名はマドリード、バルセロナぐらい。その時に知り合った友達と、結構国内を旅行したんですが、セビージャ、コルドバ、マラガ、ネルハ、フリヒリアナ、トレド、セゴビア、アビラ、サンタンデール…そのほとんどが初めて聞く名前でした。

そんな知識で留学だなんて、今思うと驚きというか呆れてしまいますが、とりあえず嫌いなスペインを自分の目で見て体験したかったのです。

それでも、首都マドリードの中心にある語学学校という場所柄なのか、時代だったのか、語学学校の日本人仲間たちの目的もバラエティに富んでいて、自分がそこにいる理由が特別変わっていると思うことはありませんでした。

大学生のほか、大使館関係や銀行、デパートに勤めている人、他のヨーロッパの国やアメリカ在住の人、フラメンコ関係の人、親に勧められ嫌々来ていた中学性、高校生等々、年齢も15歳ぐらいの学生さんからリタイアされた方まで色々。みんなマイペースでちょうどいい距離感を保ちながら居心地よく過ごすことができました。

今振り返ると 、そんな環境の中に偶然入ることができて、すごく恵まれていたんだと思います。(これが普通だと思っていたので、後々マラガで戸惑うことになるのですが*_*)

また留学中に、ベルナベウでのクラシコや、偶然(野球がほとんど知られていいないこのスペインで!)野球のインターコンチネル大会がバルセロナで開催され、日本代表チームも出場。生電話リポートを入れることができ、メインキャスターだったのに無理を言って休ませてもらっていたラジオ番組にも 少し貢献でき、私の「嫌いなスペインを体験するマドリード語学留学」は予想外に充実したものとなりました。

そして当初の予定通りラテンアメリカへ向かったのですが、その時は、まさか後々再びこの「嫌いだった(はずの)スペイン」に戻り、12年も住むことになるとは想像すらできませんでした。

続く


*こちらの記事はblogより転載しました。
私の経験談がスペイン移住やスペイン留学を迷ってる人にとって、決断のちょっとしたヒントになってくれれば嬉しいです。

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