見出し画像

立つ鳥美しい水辺に感謝して去るべし

先月末に7年続けてきたMMA Blogを“脱退”しました。
アイドルグループさながら(笑)わはは。そんなえーもんじゃないですが。Mountain Martial Arts(MMA)はトレイルランニングを発端としたアパレルブランドで、そのオフィシャルサイトの中のいちコンテンツがMMA Blogと呼ばれるものです。業界の色んな立場の人がBlogを書いていてそれがMMAのサイト内でUPされます。そこでわたしはトレイルランニングを始めるところから様々なレースに挑戦していくまでを綴ってきました。

最後の記事にnoteのURLを載せたあと、noteのフォローが増えました。MMA Blogを終えてもわたしの書くものを読んでみようかなと思っていただけたのはすごくすごく嬉しいことです。ありがとうございます。ブランドやサイトの枠が無くなったことで「なんかキャラちゃうやん」的な感想を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)、気が向いた時にでもみなさんの暇つぶしや気分転換になれば幸いです。

MMA Blogの最後の記事、なんと皮肉なことに(?)、過去7年間でいちばん一記事あたりのアクセスが多かったんです。「最近読んでなかったけど、辞めるのかー、読んでみよっかな」という方も含めて読んでいただけたのでしょう。「はじめて読んだ記事が最後の記事だった」なんて人も、「ずっと読んでいたからさみしい」「アーカイブを今後も読み返したい」なんていう涙の出るコメントやメッセージまでいただいて、本当に感動しました。

-----------

わたしが会社を辞めた時からずっと心に留めていることは【去り際は美しく】です。色々な事情があってごくまれにそれが叶わない時もあるけれど、どんな時でも惜しまれるくらいの存在感を残せたらいいなと思っていろんなことに取り組むようにしています。

そのためには、ただただ物事を”うまくやれる”だけじゃだめだと思っています。わたしは器用に熟すタイプではないので、クールに処理していくのは苦手です。だから、スマートさはあんまり持ち合わせていないけれど、そのぶんハートは大事にしているつもりです。わたしたち、人間です。人間の「情」という素敵なものがあるところが好きです。感情、温情、同情、恩情、情熱、人情、愛情。最後のブログにも書いたけれど、どちらかというとさみしんぼなので、こころに残る人でいたい。そして去った後もまためぐり合わせはきっとあって、どこかでつながっていて、知り合いの知り合いはだいたい知り合いだし、またどこかで出会うことだってある。

転職経験のある人は特に共感するところがあるんじゃないかと思うんです。会社でなくたってバイトでもそう。友達付きあいでもそう。へんな辞め方、去り方をすると、結局気まずいのは自分。いつまでもなんとなくこころにしこりを残すことになる。いざこざしてしまったらいちど冷ましてみることも大切だし、一歩引いてみるなり、歩み寄ってみるなりして、最終的に相手はもちろん自分も気持ちいいところがいちばん美しいかなと思っています。

わたしも昔からそれができたわけではなく、社会人生活のなかでみつけてきたスタイルです。わたしは初めての転職の時にあまり上手に辞められなくてすごく後悔したんです。でも、周りの人達がうんと大人で、子供でどうしようもなかった私に優しくしてくれて、その後も顔を合わせることができました。

その時の経験から、次の会社を辞める時には(一度親の仕事を手伝う形で辞めてからフリーになった)、辞めようかなと思い始めてから1年がかりでできるかぎりのことをやろうと思って、生意気な態度は改めて(笑)、とにかく尽くせるだけ尽くすつもりでがむしゃらに働きました。転職したての頃は未熟さ故に色々人間関係の苦難もあったけど、それを残して辞めたくなかったので最後の最後までできるだけ修復すべく努めました。そしたらそれまでも仕事は楽しかったけど、もっともっと楽しくなった。とにかく仕事がすっごく楽しかった。

うまくできなかった部分もあって今思えば情けないけれど、それでもわたしにとって、お世話になった社長から同僚スタッフや取引先の方々まで、いままで以上に大好きで尊敬する存在となりました。相手に尽くすことや丁寧に去ることは、相手も自分も気持ちが良く、結局は自分に返ってくる、自分のためでもあると思うのです。

本当に美しかったかどうかはわからないけれど、その後も当時の会社の人とは連絡を取り合っていて、今では仕事に誘ってもらって一緒に働いている人もいます。あの時、ちゃんとしてよかった、とつくづく思っています。色々あったとしても、良い思い出に替えられて、過去を笑ったりして。過去には戻れないけど、人生を振り返って笑って話せる良い思い出ばかりにするのは自分次第だと学んだ経験です。

その時に気持ちよくあるために、立つ鳥跡を濁さないどころか水辺を感謝を込めてきれいに掃除をして、次へ繋いで去ることが理想的。そういう想いはだいたいちゃんと伝わるしね。

-----------

ところで、ちょっとセツナな感じの最後の投稿をしたもんだから、なんだか心配してくれた人もいました。新しい一歩を踏み出したい、と書いたから次に何か面白いことをやるんじゃないかと思った方もいるみたいで。

特になにかをやることが決まっているわけではなく、一区切りとして自ら終わりを選びました。そうすることでまた新しいことがやりたくなる活力になるだろうって思っています。

ひとまず、しばらくはnoteで近況などなど更新していきますので、ご興味あればぜひチェックしてもらえると嬉しいです。感想やこんなことを書いて、みたいなリクエストなどなど、コメントも大歓迎です。

instagramやTwitterもよろしくどうぞ。
instagram https://www.instagram.com/_emmn/
facebook page https://www.facebook.com/pg/emmanakajima71/
Twitter https://twitter.com/EmmaNakajima

今回の山と空の写真は、2014年に富士山の開山日(7/1)に前夜から0合目~山頂までゴミを拾いながら1人で登った時のものです。7/1が誕生日で、富士山の開山日なので特別な思いがあります。ちなみにその日に富士山スバルライン5合目に古巣の臨時店舗がオープンする日で、その足で挨拶に行ったら驚いて笑って迎えてくれました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?