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相手の意図を待ち受ける(会話体験をつくる Vol.4)

どうも、感性デザイン部 UXライター / プランナーの松村です。
感性デザイン部にいながらロジカルプランナーを標榜している、割とカタメな人間です。

この記事では、会話体験設計には欠かせない「相手の意図を待ち受ける」ことについて紹介します。

「相手の意図を待ち受ける」って?

まずはタイトルにも冠した「相手の意図を待ち受ける」の説明から。

例によって、人とロボットとの会話を参考に、説明していきますね。

ここでは、ロボットの呼びかけに対して、ユーザーは「いい感じ」と答えています。人間どうしの会話でもよくある内容ですよね。

それでは、「いい感じ」の他に、どんな返事があり得るのでしょうか。
サクっと考えても、以下のようにいくつかの発言が思いつきます。

 ・まあまあかな
 ・イマイチ
 ・最悪

「相手の意図を待ち受ける」とは、上記のように「相手が何て言うだろう」ってのを考えること。

もう少し具体的に言えば、「どのような意図を含んだ発言をするだろう」と考えることです。

相手の意図を正しく待ち受けることができて初めて、以下の画像のような会話が成り立ちます。


したがって「相手の意図を待ち受ける」ことは、会話体験設計のシナリオ設計において必要不可欠な要素と言えます。

待ち受けの精度を上げる

優れた会話体験をつくるために、「相手の意図を待ち受ける」ことはとても大切です。
なぜなら、意図の待ち受け精度が会話体験の質に直結するからです。

例えば下のような会話体験を作ったとしましょう。ユーザーのご飯について詮索する、通称「せんさくん」です。


この「せんさくん」は、「Yesの意図」と「Noの意図」だけを待ち受けます。

さて、このせんさくんに対して下のように答えるとどうなるでしょう。

せんさくんはユーザーが「Yesと答えた」と理解します。
ただし、この場合の「Yes」は「ご飯を食べた」。

「カレー」は含まれていません。

だから、ユーザーの発話と重複するような質問をしてしまいます。こうなるとユーザーとしてはストレスですよね。

しかし、YesとNo以外に「食べたもの」という意図も待ち受けておけば、ユーザーがストレスを感じることなく会話が続きます。

「食べたもの」以外にも、様々なユーザーの意図が考えられます。「今ダイエット中」とか、「ちょうど食べているところ」とか。

このように、いろんな意図を想定し、対応することが、会話体験そのものの質を大きく向上させます。

相手の意図の待ち受け方は大きく2種類

システム会話設計において、相手の意図を待ち受ける方法は大きく2種類あります。

一つは、人の頭を使う方法

キャラクターの発話内容を考えるときに、ユーザーがどんなことを言うかを、マンパワーで考えます。

もう一つは、今流行りのAIを使う方法

用意した会話体験におけるユーザーの回答例を集めて、それを学習させることで、相手の意図を自動で判断するAIを作ります。

どちらが優れているの?と聞かれたら、一長一短です。こんな感じ。

メリット・デメリットを考慮してどちらの方法を採用するか決定します。

感性デザイン部では、会話体験の質にこだわることが多いため、人の頭を使う方法を採用することが多くなっています。

今後は、人の頭とAIの「いいとこ取り」をしたハイブリッド型が主流になってくると思われます。

より良い「待ち受け」を目指して


意図の待ち受け精度が会話体験の質に直結することは、上述したとおりです。

したがって、感性デザイン部では、より良い意図の待ち受けができるように日々努力しています。

たとえば、Tips。これまでの会話体験づくりから得た知見をTipsとして蓄えています

Tipsの見出しだけいくつか紹介すると、以下のような感じです。

 ・基本はロールプレイング
 ・ミスマッチよりもノットマッチ
 ・引き算より足し算


詳しい内容は、またの機会にこちらのnoteで紹介したいと思います。


より良い待ち受けを実現する方法としては、マルチモーダル化も有効です。

マルチモーダルは「複数の手段による」という意味の英語で、意図の待ち受けにおいては、種類の異なる複数のインプット情報から意図を解釈することを表します。

意図の待ち受けのマルチモーダル化についても、詳しくはまたの機会に。
興味ある人は、感性デザイン部のnoteを引き続きチェックしてもらえればと。

まとめ

以上、「相手の意図を待ち受ける」ことについて、ざっくり概要を紹介しました。振り返ると、こんな感じです。

・相手の意図を待ち受ける=予測を立てる
・いろんなYesがある
・カレーは含まれない
・人の頭かAIか
・Tipsもあるよ!

次回は「意図待ち受けライティング」なるものについて書けたらと思いますが、ノウハウの流出につながるのでストップがかかるかもしれません。

そうなったら、好きなエモバンド20選みたいな全然関係ない記事を書いてやろうかな。とてもパンクな集団なので許されるはず。

ではまた。
(文:松村 聡)

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体験を設計する人たち。 「会話」を中心とした体験のつくりかたについて、定期的に記事を公開していきます。 第2・第4水曜日に更新するつもりだけれど、わたしたちはとてもパンクな集団なので先のことは何もわからない。
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