しっぽのないマプ⑥
「あぶない!」
カルルはとびおりて、ポナシをくちのなかにいれました。
そしてポナシがとびださないように、しっかりとくちをおさえながら、がけをころがっていったのです。
マプはけがをするとからだがしぼんでしまうときいたので、カルルはポナシをまもろうとしたのでした。
くちのなかからでてきたポナシがけがをしなかったのをみて、ボロボロになったカルルはまんぞくそうにほほえみました。
けがのてあてをすませたカルルとポナシは、とうとうねがいのはなをみつけました。
けれどもそれはたかいがけのうえにあって、のぼれそうにありません。
ポナシはなにかひらめいたようで、リュックをさぐりはじめました。
つづく。
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