エミューの雛誕生
2024年3月12日
エミューの雛が誕生しました!
長かった、卵を温め始めてからも、卵が動くのを確認してからも、卵がかけて少し中身が見えてからも・・・すごーく待ちました!待望の雛です。
今回は孵化の振り返りと孵ったばかりの雛を観察したいと思います。
このnoteは「エミューのあしあと」チャンネルというYouTubeチャンネルの台本置き場です。エミューの飼育記録をしています。それ以外にnoteだけにのせているお話を最後にのせています。
孵化挑戦のきっかけ
エミューを引き取って1年と半年ほど。自分のところでエミューが卵を産みました。引き取った当初から卵が産まれたら面白いとは考えていたのです。それが引き取って1年目はかなわず。またくる冬を待ち望んでいたのです。
そんな待望の卵がうまれたのは2023年の11月
卵が産まれたら次に気になるのは・・・この卵って孵るのだろうか?
飼育場所はある。大人エミューが飼えることもわかった。だったらあと数羽ぐらい増えたっていいんじゃない?有精卵なのかを確認するためにも孵化に挑戦です。
卵の準備
孵化をするにあったって準備することはたくさんあった・・・と思います。
・孵卵器
・有精卵
・孵化のための知識
有精卵は今年とれた卵を試してみるとして、問題は孵卵器と孵化のための知識がないことでした。
ほうぼうのサイトを確認、個人的に飼育している人の日記から、エミュー牧場を題材にした漫画まで、いろいろひっくり返し、エミュー飼育経験者の方の意見なんかもききに行ったりしました。幸いにも自分の周りにはエミュー飼育者が複数いるのでとても助かります。
あとは孵卵器さえ手に入ってしまえば始められてしまう状況、でも孵卵器は高いし本当に挑戦するのかという迷いも実はあったりしました。だってエミューだし・・・。
そしてある日のハードオフ、冷温庫を見つけて衝動買いしてしまったことですべてのカードがそろいました。
卵は孵化率を高めるため文献から1月の卵にすると決め、2羽いる雌のダイとアカそれぞれの卵を冷温庫に入れることにしました。卵の大きさについては重いほうがいいと本には書いてあったのですが、選べる状況ではなかったので卵が回収でき次第孵化開始。
1月ですから寒いです。できる限り卵へのダメージを減らすために生まれてから回収するまでの時間をできるだけ短縮できるようにしてみました。11月からの産卵時間からだいたいこの時間に卵を産むということがわかっていましたのでこまめに見回り。そのかいあって生まれてから3時間以内には冷温庫まで運べています。
孵化の日にちがずれると孵化後の成長がばらついてしまい飼育しにくくなるので、本当ならば2つとも一緒に孵化開始をしたほうがよかったのですが、卵が産まれてから孵化開始までの時間が長い場合孵化率が下がるとのことだったので回収次第入れてしまいました。
結局、片方の卵は途中で無精卵だったことが判明し、1個だけになったのですがやっぱり孵化日がずれていたら大変だったかもしれません。ちょっと安易だったかもしれないと今では思います。
孵化開始
2024年1月19日からアカの卵を23日からダイの卵を温め始めました。
温度は35.5度~36.5度、湿度は30%~40%でした。卵を転がす機能がないため、冷温庫をいちいち開けて卵を転がしていたため、一時的に温度、湿度ともに下がって、1時間程度でもとに戻っていました。
冷温庫内の温度や湿度調整をしつつ、記録をして、卵を転がす。機械で卵を転がす際は1時間に1回のペースで転がしたりするようですが、人間では無理です。
1日最低2回、できるなら何回でもOKという感じで転がしました。私も仕事をしているものですから1日3~4回程度で落ち着きました。回し方は1回に90度。最初は1週したら反対向きに回そうとしたのですが、いつもどっちに回したらいいのか忘れてしまい、最終的に毎日今日は左回転、今日は右回転をいう回し方をしました。冷温庫の上にメジロの人形がおいてあって毎日向きを変えて、その日1日はその向きで回すといった感じです。
本当は冷温庫自体を暖かい部屋においておければよかったのですが、置く場所がなく、家の中でも外気温に近い環境に置いていました。夜中は10度を切るような環境で扉の開け閉めをしていましたが何とかなったようです。
エミューの卵の孵化までは50日ぐらいかかるということで長いです。途中不安になったりしながらも頑張って回し続けました。
何の反応もないところから、かすかに動く、鳴き声が聞こえる、中からつつく音が聞こえる!と進んできました。書いてみると何てことないのに、次の変化を見つけるために卵を転がすたびに顔を寄せて卵を観察していた時期はほんと長く感じました・・・。
卵の変化を時系列でまとめるとこんな感じです。
1月23日 孵化開始
2月26日 34日目 卵が動くことを確認
3月3日 40日目 卵の重心ができる
3月9日 46日目 中からつつく音が聞こえる
3月10日 47日目 鳴き声が聞こえる 転卵中止
本や経験者のアドバイスとしては鳴き声が聞こえてから転卵中止とのことでした。自分は手動回転をしていましたが、40日目あたりから卵の中で重心のバランスが偏っていることに気づきました。実はこのころか90度転卵しても小刻みに動く卵と重心が偏っていることが原因で卵が元の向きに戻っちゃっていたんですよね。つるつるした場所に直置きだったので少し揺れるぐらいでも回転してしまうようです。卵に回収した日付が書いてあったのですが、後半この面ばかりが上を向いていました。
これって下に何かしいて動かないようにしたほうがいいのかわからないままそのままにしてしまい、いや自分で動いて回転できているのだから手動で回していたときより回っているのか・・・よかったのか悪かったのかよくわかりません。
エミューの孵化率は低いらしい。孵化率を上げる努力はできるだけしました。それでも期待しすぎると辛かろうと孵化後の準備はギリギリまでできませんでした。鳴き声が聞こえ卵を転がすのをやめた時、覚悟を決めました。
ついに孵化へ
3月11日 13:30に卵が少し欠けているのを確認。よく見えませんでしたが中で動いているようです。口笛を吹くと鳴き声が聞こえます。やっと対面だ!と喜んで孵卵器の前に居座ってみましたが・・・それ以降変化なし。
なんか・・・こう・・・もっと、感動的な瞬間が~みたいな感じを想像していましたが、卵から出てくるというのは大変なようです。卵の殻が割れてしまったのであまり寒いのも体力を消耗してしまうでしょうと思い、また一生懸命出てこようとしているので無理に声かけて動かすより、自分のペースで休みながら出てくればいいだろうとちょっかいは出さないことにしました。
ちょっと仕事を終え18:30
500円玉ぐらいに広がっています!嘴も見えてきました。あとちょっとだ頑張れ!
3時間後・・・
21時です。あれからちっとも穴が広がることがありませんでした。弱って死んでしまう?と不安になりアドバイザーさんへ連絡してしまいました。
そこでエミューの孵化は1日から下手すると2日ぐらいかかるよと教えてもらいました。また、無理に空を外そうとすると血管を傷つけ出血し、それが原因で死んでしまう可能性があること。もともと殻から出られないぐらいの個体は個体として弱い可能性が高いこと。弱いということはその後の成長も望めない可能性が高いです。
時間がかかっているのは普通であることは確認できました。そして、どんな結果になろうとも手を出さないことに決めました。
そうと決めてしまえば寝ます。ずっと眺めながら晩酌でもして夜通し付き添いたかったのですが、こちらも生活がありますので寝ました。
今度こそ孵化へ
翌朝、どんな状態になっているだろうと開けてみると・・・。
生まれてくれていました。完全に一人で卵から出られました。よく頑張りました。掌にすっぽりと収まるほど小さいです。エミューの雛とは信じられません。これがあの巨鳥になるのか・・・。
エミューの雛は初めて見るはずなのに、調べるのであちこち写真や動画を見ていたせいで初めての気がしません。寒いだろうけど気になるので体重測定をし388グラム。
まだ毛もなんとなく乾いていませんでした。嘴や足なども全体をみてみましたが。奇形等はなさそうです。
生まれて2~3日は餌も水もいらないとのことなので、このまま冷温庫に入っていてもらうことにしました。最初は出してしまおうかなとも思ったのですが、冷温庫で卵を温めていた温度で2~3日、そこから1日1度で温度を下げ行くのがよいのではとのアドバイスをいただいたので従ってみます。
たぶん水槽に入れるより冷温庫のほうが暖かくて暗くて狭くて落ち着くんじゃないかと思いう。
床材を足を滑らせないもをともすすめられました。今は動くスペースもないのでペットシーツにしてしまっていますか、砂を探してこようと思います。
日に日に成長していくのでしょう。1個体の記録とはなってしまいますが、できるだけのことを残していきたいと思います。ここまで来てもまだ言いますが、どんな結果になろうとも今後の行く末を残したいと思います。
「エミューのあしあと」ですから
note限定 産業鳥エミューの話
エミューの孵化率は低いといいつつ、実際のところはよくわかりません。施設によっても違うでしょう。
産業長としては孵化率は上げたいところ。
エミューの本流はどこ?
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?