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練習について2

前回、ヴァイオリンを長期間触らないと起こる現象について書いたけれど、そもそも楽器の練習の仕方や頻度というのは、音楽のジャンルによってもかなり違うようだ。

例えば、尊敬する音楽家から「俺はバンドマンだから、本番でやる一つの曲を同じバンドメンバーと何度も繰り返し練習しないと対応できない」と言われた時。わたしはバンドマンはクラシックのひとと似ているな、と感じる。

自身を含め民族音楽やジャズのひとは、たくさんのレパートリーを忘れないように永遠に弾き続ける。一つの曲を使って色々な人と色々なことをやるために残す余白が広い気がする。

目指すところがある程度絞られた作り込まれた音楽と、その日の雰囲気を感じながら変化させていくことの方がより重要な音楽との違い、なのかな。


どんな音楽にせよ、アマチュアは覚えたとおりに弾けるように、プロフェッショナルは自由になるために、練習している。


関係ないけれど、写真は一昨日までいたシンガポール。ちょうどディワリのタイミングでインド人街が盛り上がっていた。中華街にヒンドゥーの寺院があったり、各民族が絶妙に混在しているのは、シンガポール政府の政策によるところらしい。在住の方は「移民問題も比較的少なくうまくいっているが、与えられた自由しかない」と話していて、わたしが音楽で目指している自由について、それが何なのか、もう一度考える旅にもなった。

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