伊藤祐靖の言葉から、日本の国民性な箇所を抜き出してみる

 伊藤祐靖(いとう すけやす)さんの言葉を引用した文章の連続投稿4回目、これで最後です。

 伊藤祐靖という名前で検索をかけたら、いろいろと出てきました。
 そこからエニアグラムのタイプ6の国民性である日本を言い表している箇所を、今回は抜き出してみることにします。

大多数の人は、同調圧力で人生を決めてしまいます。要は、周りと同じ行動をとろうとする。だから、大勢の流れが変わり始めると一気に右の端から左の端に吹っ飛んでいくのが日本人の特性ではないかと思います。
「自衛隊員は命がかかっているのだから、まじめにやるはずだ」と思う人もいるかもしれませんが、命がかかっていても、結構みんないい加減です。特に国民性を考えると、そうだと思います。


他国と一緒に訓練した自衛官は、よそのレベルの低さにみんな驚きます。米軍にいたっては、英語がよく判らない奴が1割ぐらいいますから。逆に外国の軍人が日本の自衛官を見ると、「共同訓練のために優秀な奴らを選抜してきたんだろう」と思うようです。入隊したばかりの奴らだと言っても、「嘘つけ、これはみんな将校だろ?」と信じない。
没個性なんです。だから他国から見れば優秀に見えると評価されますが、それは少し違います。ただ「平均的でいたい気持ち」が非常に強いのです。
本当はただのグータラなのに「あいつはバカだ」と思われたくない。そこそこ目立たないでいたい気持ちがあるから、嫌でも勉強したりする。

グータラ5人がいて、ひとりがやる気を出してリーダーシップを発揮しようとすると、「あいつうるさいな。偉そうにしやがって」と思う。
ところが3人が「やるべきだ」と言い出すと、残りは「もちろんです!」と言うようになる。その傾向はあるでしょう。

「俺は俺だ」と言う人がいない。だから抜きん出た人も育たない。


(よその国の上の階層は日本より)優秀というわけではありませんが、日本人に無いものを持ってます。

ひとつは決断力です。自分の意志で物事を決められるんですね。それから、議論ができる。相手の意見をねじ伏せるディベートではなく、話し合って最善の策を出すという本来あるべき形の議論ができるんですね。残念ながら、日本人はそこが苦手だと痛感します。縄張り争いや僻み根性のために、相手の意見をねじ伏せることばかり考えるんですよ。そのくせ、自分の意見に責任は持とうとしない。「俺はこう思う」とは言わず、「これは前からこう決まっている」とか「あの人がこう言っていた」などと、自分以外のところに根拠を求めるんですね。せっかく世界一レベルの高い下士官を持っていながら、中間管理職としての指揮官があまり伸びないのはもったいないところです。


日本人の国民性とも言える、我慢した末にいきなり切れるようなことは、なんとかしてやめさせたい。そういうことを歴史において何度も繰り返しています。


私が感性を重視すべきだと思うのは、科学的にまだ見つかっていないセンサーがあると考えているからです。

対談相手「そういう部分を無視して理論だけで新製品を開発してきたのが、少し前までの日本企業だと思います。だから、つまらないものしか作れなくて、アメリカ企業や中国企業に負けてきました

感性軽視もあるでしょうが、決断力の欠如も要因だと思います。
何かをするときに「俺がやりたいから」という人がほとんどいないですもんね。「ルールだから」「そうなっているから」を理由に掲げます。しかし、軍人というのは、世の中がぐちゃぐちゃになって、ルールを守っていれば事足りる状況ではなくなったときに必要とされる職業ですから、「道路交通法でそうなっているから」ではなく、「今、ここは右折すべきだ」と自信を持って判断し、そう言えないとならないのですが、私から見ると、日本人はそこが弱いと思います。

対談相手「強い人はごくわずかですか

そう思います。
対談相手「自衛隊では、やはり判断力のある人が指揮官に抜擢されているのですか

まったくないです。

対談相手「ないですか

だって、結果を出さなくていいんですから。
自衛隊というのは、公式試合のないプロ野球チームのようなもの、電車を走らせていないJRのようなものです。

参考
『すべてのものとの共存を目指す日本であって欲しい(Mammo.tv)』1ページでまとまっています。これを読んでから他のページを見ると良いです。
http://www.mammo.tv/interview/archives/no374.html

伊藤祐靖 × 小林よしのりhttp://best-times.jp/articles/-/3059
伊藤祐靖 × 伊勢崎賢治http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49301
伊藤祐靖 × 島地勝彦http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50594
伊藤祐靖 × 成毛眞http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/270859/080200010/

※上記の対談は数回にわたっているものが大半ですが、紹介しているリンク先は初回のみです。そして、次回へのリンクが分かりずらいページもあります。興味を持ったかたは、努力して次の回の話題を見つけてください(もしかすると検索が必要かも)。

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