すまない。子孫。

これを読みながら思った。
ウナギもマグロもそう。
これも目をそらしたようなことを書いているけど、単純に魚を捕りすぎれば、そりゃ減るよね。そして最後には亡びるよね。
単純な話で分りきったことなのに、物理的に止まるまで方針を変えられない。
こういった傾向は、もしかしたら戦時中からあった話なのかも知れない。
言葉だけでとりつくろって・・・。

これは日本の国民性。変化を嫌うが故に止められない国民性。
日本は何もしない国。無作為の国。

原爆は2度落ちて降参した。原発も2度目の惨事がなければ止められないのでは?なんて声も聞こえてくる(ドイツはフクシマを見て素早く方針を変えたのに)。

日本は強固に止められない無作為の国。


だから、


たとえタイムマシンがあっても過去を変えられない。

今の情報を持って、あなたが戦前に行っても戦争を止められないだろうし、
少し前の10年前に戻っていくら訴えようが、福島の原発災害を止められない。

私はときたま10年前に戻れたらどうやって災害を止められるだろうかと考えたりしている。
これはタイムマシンでも人生やり直しでもかまわない。目的は災害を止めること。
でも、日本の未来を選択し直す良い方法が思い浮かばない。

日本はたとえタイムマシンがあっても過去を変えられない。

日本にとってのタイムマシン、ネコに小判、豚に真珠、馬の耳に念仏。


だから、


今、我々の子孫(もしくは近未来に起きる災害を生き延びたあなたの友人(その時代においてあなたはいない))が未来を変えようとやってきても日本は変えられない。
いくら、訴えても、未来からの警告に誰も耳を傾けない。それどころか耳を塞いで聞くことを嫌がり目を背ける。敵意さえ向ける。


すまない。子孫(もしくは友人)。


それでも君はその日まで、無反応な祖先たちを敵に回して、未来を変えるために(もしくは私を含む不幸を回避したいがために)のたうちまわるのだろうね。


日本の無作為。どうにかならないか。タイムマシンを活かせる国にならないか。


参考
小熊英二さん「もうもたない!? 社会のしくみを変えるには」を読んでの感想
「ASTRID(アストリッド)」は何処へ行くのか?――「止められない病」は日本人全体の 問題
絶滅危惧種「うなぎ」と、「止めれない病」日本』2018年7月
クロマグロについて日本は現実を見れているのであろうか』2018年5月
なんで日本で問題があった組織が正常にならないのか?

原発の現状
朝日新聞、樋ロ英明さんのインタビューより

国内でかって観測された最大の地震である4022ガルを基準として設計するとか、現在の技術で対応可能な最大の地震を想定するとか、いろいろな方法があるはずです。なにしろ大飯原発の700ガルというのは、私が住んでいる家に対して住宅メー力ーが保証している3400ガルに比べてもはるかに小さい値なんですよ。
再稼働を認めぬ方向に心証が傾いたのはどの段階ですか。

過去10年間に4ヵ所の原発所在地で、原発の耐震設計の根幹となる基準地震動(想定する最大の揺れ)を超える地震が5回も発生したことを知った時ですね。原告の住民側は「想定を超える強い地震が起きるかもしれない」と主張し、被告の電力会歸は「原発の敷地の地下では700ガル(揺れの勢いを示す加速度の単位)を超える地震は起きない」と反論していた。争点は強い地震が来るか来ないかという点にあり、どちらも強い地藤に原発が耐えられないことを前提に議論しているのです。そのこと自体が驚きでした。


蛇足

題名を
『日本はタイムマシンがあっても過去を変えられない』
にするか、
『無作為の国』
にするかで迷ったが、
結局
『すまない。子孫。』
とした。
気分次第で後から題名を変更するかも知れない。

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