見出し画像

町内に響き渡る声

どうして、もっと小さい声で上品に立ち話ができないのか。

周囲には誰もいないのに。

住宅街の平日の午前中、元気かどうかから始まった立ち話は、次のランチの話(ランチで話せばいいのに)やら、近況報告(だからランチで話せばいいのに)、新しい仕事の悩み事(だからランチで)、貴方は優秀だからとか褒めはじめ(だから)と、止まるところを知らない。

しまいには、喋りすぎて喉が乾燥したのか、咳き込み出したのに、咳の合間にまだ喋る。

四つ角に立ってるから、大きいトラックが曲がりにくそうにしていても、角から少しずれるだけで、立ち去らないし、免許持ってないから、ずれた場所も的確じゃない。

通りすがるご近所さんにも声をかけて、通り過ぎたらまた元の話を続ける。

最終的には、(たぶん話を切り上げたくなったお相手が、動くきっかけのために)どこに行こうとしてるのか尋ね始めて、「あ!聞いてもらって良かった、今日は反対方向に行こうと思ってたんだ!」とUターンしてやっと解散した。

話が終わって、周りがしーんとしてる事に気がついて、ご近所の家の中まできっと話の内容が筒抜けだったんだろうと恥ずかしくなってる。

だから、もっと小声で話しなさいよ。私。


実は、どのグループも大声で話している騒がしいサイゼリアで、「もうちょっとお静かに」と注意されたり、友達と別れがたくて駐車場で別れの挨拶をしていたら、前のアパートからお婆さんが出てきて、「なんですか?(笑顔)」と話しかけたら、「うるさい」と叱られたり、公園で子供を遊ばせながら、あの人がさーと噂していたら、公園の向こうの方にいた本人に聞こえてたとか、失敗が多い。(口は災いの元だと、心底反省したので、以来、小声にできないんだから噂話は最初からしないと決めた。)

声が大きいと、信用も損なわれるのか、人は私には秘密を打ち明けてくれなくなる。大声で悩みを復唱されたらたまらないもんね。わかる。

声が大きいと、一見社交的で明るい人柄に見えるから、そうゆうことにしてるけど、本当は、低くて声が通らないから声を張り上げているってことは、ここだけの話です。。。(悲しみ)


#大声 #小声 #噂 #立ち話 #住宅街 #近所 #ランチ

#エッセイ #災い #低い声 #声



疲れる毎日を誰かの文章で癒されたい。そして、私も誰かを癒したいです。いつかできたらいいな。