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Seiadvalley,生理事情など

前回書き忘れてしまったが、Etnaを出発し、
次のリサプライの街はSeiadvalleyという街に向かった。距離は前回書いたように60mile程度で4日目の昼には街に着く予定。

前回100mileの工程だったので60mileが短いように感じた。

この区間はちらほら川幅がある川があったので、湖以外でも何回か釣りを試してみた。

すごい渓相が良く釣れそうと思った川でフライを流したけどなぜか1匹しか釣れず、ここで留まると4日半で歩き終わることができなくなりそうだったので渋々、切り上げて歩いた。

▶ナイトハイクの行く末

この頃からハイキングの調子も整いはじめ、
一日20mileを平均として歩くようになった。
そのため、街までの工程も20mileで計算をして食材調達をして、日数を考えていた。
もちろん釣りをしたあの日は、ナイトハイクが決定。
夕方以降だと徐々に疲れはじめて、自分の気持ちを鼓舞するべく私はヒップホップを聴きまくっていた。

そしてバディに「このハイキングが終わるまでに一曲リリック書くから。」と謎宣言していた。疲れると謎発言が多くなる。

ちなみにそれからネタ集めを試みようとしたが疲れてそれどころではなくリリックは作れずに終わりました。

リリック話は置いといて、
さて、今日はどこで寝ようか。もうすぐ18時だから20時までには決めたいね。とバディと話す。
マップを見てあと5,6mile先のテントサイトが良さそうだったのでまた歩き始めた。

21時前にテントサイトについたのだが、尾根付近だった為に爆風。
バディがタープを張るも風で全く張れない。
ちなみにバディはこの爆風でペグ4本くらい失くしてしまった。
次のテントサイトまで4mile、さすがにあと2時間歩く気力がなかった。

仕方がないので風のない場所を探してカウボーイキャンプする事に決め、トレイルから少し離れたギリギリカウボーイキャンプができる場所を見つけた。と言っても若干の傾斜だし、足を延ばしたらハイマツの上になるくらい。
写真がないのでイラストで説明すると以下のような・・・。

ハイマツに囲まれて眠りにつく

バディはほんとにここで寝る?と3回くらい聞いてきたが、断固として歩く気力がない私は「ギリ寝れるから大丈夫!」と説得し、ここでキャンプした。

傾斜だったため、私たちの体はどんどんハイマツの中に滑っていき、翌朝は足がハイマツの上に乗っている状態で疲れが全く取れなかった。

以降、二人の間で"休めない場所でキャンプはなし”という条約が結ばれた。

でも確かに疲れのとれない場所で休むよりあと1,2時間頑張って歩いて、快適に寝れるほうが後日のパフォーマンスが変わると思った。

その翌日はこれを教訓にトレイルヘッド近くのパーキングでカウボーイキャンプをした。
稀に来る車に轢かれないかヒヤヒヤしたがフラットな寝床は最高だった。

疲れはそこそこにあったがなんたって今回は60mile。

前回は100mileだったので気力で乗り切れた。

そしてSeiadvalleyという街に繋がる道に出た。

川沿いをしばらく下っていく。川幅は10メートル程で水は濁っていた。
二人で川の近くに行ったときは魚影チェックをしている。
こんな濁っている川だし、魚は見えるまい。と思って歩いていた。
しかし突然に川の水面から水しぶきがあがり、物凄い勢いで魚が上流へ泳いで行ったのだ。

水面からあんなに飛び出す魚を見てわたしは興奮した。
その正体ははっきり見えなかったもののアメリカでの釣りは夢があるなと思った。

魚がすごい勢いで出てきて興奮しているわたし

先ほどの橋を渡ってしばらく歩くとSeiadvalleyという街に到着した。
街といっていいのかというほど何もない場所だった。数軒の家とカフェとストア、そしてキャンプ場がふたつ。

しかしこの街の唯一、1軒のカフェはPCTハイカーの名物カフェでは、”パンケーキチャレンジ”というものがあるのだ。
制限時間内でとんでもなく大きいパンケーキを完食したらお代はタダ。
というチャレンジらしい。今年のハイカーでチャレンジした人いたのかな。

ちょうどお昼時だったのでカフェで食事をする。
バディは8年前のPCTぶりにこの店にきて懐かしんでいてエモかった。

お母さんが作ってくれたシンプルなハンバーガーは冗談抜きで、アメリカ滞在中で一番すきなハンバーガーだった。

ポテトいっぱいなのうれしい


ひとりで作るため30分くらい待った。

美味しい食事を頂いて満足し、ゼロデイを取る予定だったので近くのキャンプサイトに行った。

そのキャンプサイトはPCTハイカー用のスペースがあり、シャワー、電源、Wi-Fiすべてが揃っていた。

オーナーもとても良い人で普段はハイカーが宿泊したらBBQ をしてくれるらしいのだが初日は不在で食べれなかった!



▶女子の生理事情


※ここから女子の生理事情の話になります。
興味のない方は飛ばしてください。

前回のEtnaで生理の予定日は確認していたし、次の街でもストアがあるので、生理用品は1日分だけ持ってあとは次の街で買えばいいと思っていた。
しかし、いざ街に降りてみるとかなり規模の小さい街だし、ストアもひとつのみ・・。ストアといっても例えるならコンビニのない田舎町によくある商店くらいのお店だ。

嫌な予感は的中し、ストアに行っても生理用品が売っていなかった。
恐らくシーズンが過ぎて、あるだけの在庫で営業していたからだと思う。
そして、そのタイミングで生理がきた。
テントサイトのトイレに何個かタンポンがあったので取りあえず貰っておく。これは人それぞれだが、私はタンポンはあまり好きではなく普段から使用したことがあまりなかった。
本当に究極にやばい時にしか使いたくない。と思っていたけどいま既にやばいとき。笑

仕方なく嫌々使った。ただでさえホルモンバランスが崩れる時期で、更には海外のド不便な街にいることが既に身体にはストレスがあるうえに、使い慣れてないものを使用せざるを得ない私はなんとも言えない気分だった。
そして鉄分やら栄養も足りなく貧血ぎみで顔が白くなっていた。

ゼロデイのタイミングで良かったと思う。

そのあと色々と試したのが、
・おりものシートを2枚使いする
・Kula Clothを布ナプキンの変わりにする

今回わたしは1か月のハイキングだったのでタイミングは1回のみでしたが、もっと長い期間ハイキングするとしたら、わたしは次回からは、少し嵩張っても良いから使い慣れてるものをエマージェンシーとして入れておきたいと思いました。

Kula Clothは抗菌の布まので出血少ないときはこれで代用できそう。

いま、文章で書き起こすとそんなこともあったなという感じだけど、当時はすごい困って、去年のPCTハイカーに相談しました。

教えて貰ったのは、通常のハイキングシーズンならおそらく、ハイカーボックスやトイレにハイカーが余った分を置いていったり、ストアの店員さんに聞いたら意外と在庫があったり、
レストランやハイカーに聞くと個人的にくれる方もいるそうです!

今回ストアの店員さんはおじいちゃんでうまくコミュニケーションを取れるか心配だったわたしは話しかけれなかった・・・。

▶山火事事情

生理問題もいろいろとあったがこのまま停滞するわけにもいかず、次の街、Ashlandを目指して歩く計画を立てる。
いよいよオレゴン州に入るのだ。
次の工程をどうしようかバディとテントサイトのベンチで話しているとひとりのハイカーに出会う。

彼もセクションハイカーで同じ、クレーターレイクに向かうとのこと。
トレイルネーム:ジェリーロジャー

AshlandまでのトレイルはPCT上で3つにランクインする急な登り。
彼は通常ルートを行こうか、巻き道で行こうか迷っていた。
またこの時、北カリフォルニアやオレゴンは山火事の影響で、煙が発生していてマップのコメントでもスキップしたとコメントが多かった。

色々情報交換をし、ジェリーロジャーもわたしたちも行けるとこまで行くという答えだった。ついにカリフォルニアを抜けてオレゴンになる。
なかなか山の中を歩いて州を超えるなんて経験はないので、私は楽しみになってきた。

北カリフォルニアは長い登りが多く、苦労したがオレゴン州は平らなトレイルが多いらしい。そして川も多いから釣りもたくさんできるよとバディに言われ生理中で万全は調子ではなかったがやる気の出るひと言だった。

そしてリサプライやパッキングを済ませて寝る。

翌日起きたらびっくり。あたりは、昨日とは別物の景色になっていた。

風向きの影響か、山家事の煙がぜんぶこちら側に吹いていた。
あたりは真っ白になっていて、5メートル先がはっきり見えなかった。

オレゴン州は大丈夫なのかと不安を抱きながら歩き始めた・・・。


トボトボ・・・。


続く。

 Happy Trails!

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