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【グランパスへ愛を込めて #2】一年生サポーターによる初現地観戦一日log、及び罵詈雑言ではなく叱咤激励。またはお節介

本当はこのnoteを、ラブリッジ名古屋の清村珠幸選手がTwitterでポストされた「#みさきの観戦レポ」のように、私にとってのグランパス初観戦を余すことなく盛り込んだピースフルなlogとして、書くつもりだったのです。

しかし、あのような残念な敗北に終わり、帰り途の残念会でくだをまき、翌日のRunでも気持ちが鎮まらず、気分転換のショッピングカフェ巡りも一次的な対処療法にしかならずに、次章から始まるクラブへ苦言を呈するような文章を、深夜ただ今「2/25 24:30」に書き始めてしまっているのです。このnoteの全ての諸悪の根源は、昨日の敗北なのです…

ただ、その敗北で感じた膿は早めに出し切らないと「気付いた時には…」のようなことにもなりきらないという気持ちもあり、心を鬼にしてこのnoteを書きました。書き終わったのは、「2/25 12:30」。途中の一時間の仮眠を経て、11時間で18,700字、一晩で卒論を書き上げた計算になります。

その内容に気分を害される方もいらっしゃると思います。その場合はそっと閉じてください。それでも、私の想いの根底には、グランパスとJリーグへの愛しかないということを、分かっていただけましたら嬉しいです。

2.23(金・祝)6:20 - 稲垣祥選手の好きな曲

MATCH DAYの朝は6時に起床。朝Runの準備をしている最中に、下記ポストがTwitterのオススメタイムラインに流れて来ました。

第一印象は「演奏かっこいい!」。次に感じたのは、「稲垣祥選手ってエルレ好きなんだ」というもの。そして、私も『風の日』が好きなので久々に聴きながら走ろう、と思い、下記のポストをした後にRunを開始しました。

再生ボタンをタップし、イヤホンから『風の日』の歌詞が流れ込んできました。

“こんな顔を見せるのは ほんとは好きじゃないけど
僕だって いつも ピエロみたいに 笑えるわけじゃないから

雨の日には濡れて 晴れた日には乾いて
寒い日には 震えてるのは 当たり前だろ
次の日には忘れて 風の日には飛ぼうとしてみる
そんなもんさ”

ELLEGARDEN “風の日”

ちょうど今週書いたnoteで稲垣祥選手について言及していた私は、「ルヴァンカップを獲ったシーズンは『風の日』を“好きな曲”に挙げていたっけ?」と、走るのを止めてから2021シーズンの稲垣選手のページへアクセスしました。

2021シーズン 稲垣選手ページ

そうなのです。当時の稲垣選手は、ONE OK ROCKの『カゲロウ』を好きな曲に挙げていたのです。

私は2022年までこの選手アンケートを7年間担当していたので、選手と好きな曲が同じだと嬉しくて、そうそう忘れるようなことは無い、という自信があったのです。なので、どんちゃん2ndさんのポストを目にした時、先述の「稲垣選手ってエルレ好きなんだ」という第一印象を抱いたという訳です。

次に、いつからこの『風の日』を好きな曲に挙げていたのだろうと、ルヴァン優勝の翌年2022シーズンの稲垣選手の選手ページへアクセスしました。この年は、無回答でした。

2022シーズン 稲垣選手ページ

次に、2023シーズンの稲垣選手の選手ページへアクセスしました。

2023シーズン 稲垣選手ページ

この年から『風の日』を好きな曲に挙げていたようです。稲垣キャプテンがその腕章を巻いての2年目のシーズンです。そのことに気付いた刹那、先日グラサポ内で話題となった、公式のある映像を思い出しました。

36秒の辺り、この試合で決勝ゴールを決めた吉田温紀選手へ、稲垣キャプテンが「温紀!(サポーターのもとへ)行って来い!(声援を)浴びて来い!」と声がけしているシーンです。

この姿と、稲垣選手がキャプテンを務められた2022シーズンと2023シーズンの奮闘ぶりを頭に思い浮かべていただき、もう一度『風の日』の歌詞を読んでみてください。

“こんな顔を見せるのは ほんとは好きじゃないけど
僕だって いつも ピエロみたいに 笑えるわけじゃないから

雨の日には濡れて 晴れた日には乾いて
寒い日には 震えてるのは 当たり前だろ
次の日には忘れて 風の日には飛ぼうとしてみる
そんなもんさ”

ELLEGARDEN “風の日”

私は目から溢れる涙を止められませんでした。しかし、祝日の6時台の久屋大通。しがない中年の男が泣きながら突っ立ていても、すれ違う人はおらず、横を走る車の運転手さんも私の顔までは目にすることはなかったのではと思います。

「今日の試合、キャプテンの重荷から解かれた稲垣選手を目一杯の拍手でサポートするんだ」、私はそう心に誓いました。

9:10 - CBCラジオ『城所あゆねのグランパスタイム』

Runから帰ってきてシャワーを浴びた私は、昨晩放送されていた城所あゆねさんのラジオ番組をタイムフリー視聴しました。

この日の放送はJリーグ開幕前日ということで、Jリーグ野々村芳和チェアマンがゲストという神回!!聴き終わった後に下記ポストをしました。

しかし私は、野々村チェアマンのある言葉が引っかかってしまったのでした。それは後ほど…。

11:30 - 身支度 & グランパス応援きっぷ

Runから戻り、試合観戦の身支度をしました。事前にスタンド観戦の先輩方に教えていただいていたアイテムを揃え、持ち物を確認しました。

準備万端の私は、ランチはhiroさんに教えてもらった梅坪の「麺屋八丸」に行こうと決めていたので、正午過ぎに家を出て、最寄駅から電車に乗りました。

いつも通りスマホを改札にかざして電車へ乗車した後に、「グランパス応援きっぷ」を買うのを忘れてしまったことに気付きました。Twitterで検索すると、グラサポの皆さんはしっかり購入されています。一年目サポーターの初現地観戦、いきなりの失態でした…。

一点、グランパスさん。応援きっぷの新エンブレム モノクロver.の白黒反転は、逆なのではないでしょうか…🤔

12:30 - 鶴舞線 / 豊田線の車中にてテンションが爆上がる

梅坪へ向かう電車の中で、次々とグラサポの仲間による素敵なポストがタイムラインへと流れて来る中で、特に心揺さぶられたのが下記3つ。それぞれ「心の10,000いいね!」をしました。

グランパスさん、グッジョブ👍

公式、ナイスタイミング👍

アイシン様のお名前を背負って、私は今シーズン最後の一秒まで闘います🔥

13:30 - #グラサポラーメン部 in 麺屋八丸

13:00を少し過ぎた辺りに梅坪駅に到着、ホームへ降り立った私はその雨風に心が折れそうになりました。

ここ一週間の名古屋は2月にしては過ごしやすい気候で、それに慣れてしまっていた私は、ホーム試合にも関わらず、いきなりの洗礼を浴びせさせられた気分でした。

そんな気分のまま歩くこと10分、お目当の「麺屋八丸」に到着しました。

とっても美味しく頂き、テンションの上がった私は、私の着ているユニフォームに気付いてくれた店主の方に、こう伝えました。

今日の試合後、グランパスのサポーターがたくさん押しかけますよ!

この後の試合が、あんなことになるとは露とも知らずに…。

14:40 - 豊田スタジアム到着

麺屋八丸から豊田スタジアムへ徒歩で向かった私は、豊田大橋の手前を横切り、久澄橋へ。私は両橋の間の道から見る豊田スタジアムが大好きなのです。本当にかっこいいと思っています。

ちなみにこの道の途中にはクローバーが生い茂っているスポットがあり、グランパスに在職していた時の私は、試合毎に四つ葉を頑張って探してました。しかし、いつも見つからないままスタジアム入りの時間が迫り、「試合前に幸せの四つ葉のクローバーを見つけました🍀」のポストをする私の夢は、ついに叶うことがなかったのでした…。

2/23 筆者撮影

2016ホームG大阪戦のバス待ちは一生忘れることはないでしょう…

15:00 - グランパス70's

開幕戦の3日前、私はTwitterにて下記のようなポストをしました。

コミュ障の私がこんなポストをするなんて、恐らく10年前の私が見たら感動して泣いたことでしょう…。

そのような私が、何故上記のようなポストができたかと言うと、下記ポストに触発されたからでした。

この他にも「90年代生まれで集まりませんか」のようなポストも目にし、しかも双方ともに年齢ラベリングが主目的ではなく「他の年代の方もぜひ」というピースフルな発信もされていて、なんて素敵な活動なんだろう、と思ったのでした。

そして、下記のような呼びかけをしたのでした。

おかげさまで10名の方々と直接お顔を合わせることができ、乾杯させていただくことができました。

もちろん、私の姿を見て「やめておこう…」と思った方もいらっしゃると思います。それでも、勇気を出して開催して良かったと思っています😌

その皆さんと乾杯させていただく中で、ひとつ驚いたことがありました。
最初の数人で集まって乾杯しようとした時、皆さんがご自身のバッグから缶ビールや缶チューハイを取り出されたのです。私は目がテンになってしまいました。

閑話休題 - 提言:スタジアムビールへのダイナミックプライシング導入

その皆さんの行動を目にして、スタジアムでビールを買うべきだ、などとここで問いたい訳ではありません。私はこれまで、来場者の皆さんはスタジアムで購入しているだろう、と思い込んでいただけの、無知だっただけです。

そして、皆さんのそのような行動を咎めるようなことを考えるどころか、私もそうするかも、と思いました。

「グランパス70's」の間に私が消費したビールは4杯、そしてその後にスタグルと同時にもう一杯買ったので、料金にして「5 × ¥800 = ¥4,000」です。

コンビニでグランパスパートナーである「アサヒビール」様の「アサヒスーパードライ 500ml」を買っておけば、「5 × ¥292 = ¥1,460」で半分以下ですみます。

決して、料金の高低やその価値を問いたい訳ではありません。そして、マーケティングクラブを自認されるグランパスとしてどのような戦略があるのか、を聞いてみたい訳でもありません。

パートナーだから、業界の通例だから、他クラブもそうだから、そのような答えは返ってくるはずはないと思いますし、正当な理由があるのだと思います。そして、その答えに私は興味はありません。

では何故ビールの値段について、こんなに文字数を費やしているのか。それは、ビールの「ダイナミックプライシング」を提言したいからです。

“ダイナミックプライシングは需要と供給の状況に合わせて価格を柔軟に変動させる仕組みです。

〜中略〜

需要が刻々と変化する時、価格を上手く変更することで、固定価格システムに比べ全体収益を増加させることができます。”

ダイナミックプラス社「ダイナミックプライシングとは?基本から解説!!」より

昨日、私が最初に購入した14時台は、列に並ぶ必要はありませんでした。翻って17時台は、購入するのに15分かかりました。混む前は並ぶ必要がないので、次から次へとビールを購入してしまいました。

つきましては、手始めにビールからダイナミックプライシングを導入するのはどうでしょうか。皆さん、缶ビールを持ち込まずに、スタジアムで購入される機会が増えるのではないでしょうか。

という素人による飛躍に溢れた意見でした。

17:30 - オフィシャルグッズ売店

試合前ウォーミングアップをスタンド席で観ることを諦めた私は、前日から狙っていたニットマフラーを購入するために、西広場のオフィシャルグッズ売店へ足を運びました。

店内に見当たらず、売店スタッフの方に伺うとソールドアウトということでありませんか…。しかし、店員さんの爽やかで優しい対応に、気分が落ち込むことはありませんでした。そんな素敵なスタッフの皆さんを束ねているグランパスのグッズ担当さんに、試合2日前にあった素敵なポストをシェア♻️

「グランパス」のエゴサーチでは絶対に引っかかることのない上記ポスト。私が分人時代において如何にファン・サポーターの皆さんの声を拾えていなかったかを、SNSプライベートアカウントを復活させてからのこの一ヶ月間で本当に痛感したのでした…。

閑話休題 - 雑感①:グラサポの皆さんのポストについて

例えば、試合後翌日のRun後にオススメタイムラインに流れてきた、とっても素敵過ぎる下記ポスト。

アカウント主さんは、小野雅史選手がモンテディオ山形在籍時より応援されている方で、恐らく小野選手には届いていると思われます。しかし、グランパスのスタッフに届いているかは、私には分かりかねます。

かくいう私の分人時代、SNSからの発信に届くリプライや引用ポスト、書き込み等のリアクションには全て目を通していましたし、エゴサーチやメルマガへの返信、赤い掲示板や5chへの書き込み、Yahoo!ニュースへのコメント等、その全てに目を通していました。

しかし、私の担当時代は未だイーロン・マスクがTwitterを買収する前。今ほどオススメタイムラインが全面に押し出されておらず、私は常に「時系列」でタイムラインを設定していて、且つ温かい言葉を発してくださるグラサポの方々のアカウントばかりをフォロー&リスト化し、自らフィルターバブルに囲まれ心を癒してもらい、エコーチェンバーの温室空間の中に止まっていました。

ですので、当時は「グランパス」のワードが入っていないこのようなクラブにとって有益なポストをことごとく見逃していたのだと思います。

消費財メーカーの公式アカウントが、万単位でフォローしているのをよく見かけます。いつもよくやるなと思い、「担当者の矜持なのだな」という冷めた目で見ていましたが、お客様の声を一つも漏らすまいというマーケターとして当たり前の行為であったことにに気付き、私の覚悟の無さを思い知った時、ただただ情けなくなるばかりでした。

今の担当者さんやグランパススタッフの皆さんは、ひょっとしたら未だ「グランパス」でエゴサーチしている可能性もあります。ですので、このnoteを読んでくださっているグラサポの皆さんの中で、クラブへ伝えたいことがある場合は、「#グランパス」や「#grampus」を加えてポストすると、より届きやすくなると思います。ぜひ実行していただけると、私たちのクラブがより良くなるのでは、と思います。

17:35 - スタグルの購入

続いて、スタグルを買いに。この日のメイン「麺祭り」のメニューはスタンド席まで運ぶ自信が無かったので、外花屋さんの「ネギ塩タン丼」に決め、購入するために列に並びました。

私の前に並んでいたのは、鹿島サポのカップル。とても仲睦まじく、ほっこりしたのと同時に、アウェイ遠征して来たのか、県内の珍しい鹿島ファン同士なのか、あれこれ思いを馳せている間に商品を受け取ることができました。

話は変わって、開幕戦に参戦することを決めてから、他クラブのプロモーションも何とはなしに見たりしていました。その中で、スタグルの告知に関し秀逸だったのがFC東京でした。

こういうのが作りたかったんですよ…。私の能力不足を声高に叫ぶようで情けなく恥ずかしいですが、全然全然予算が下りないんですもの…。今思い返しても、本当にお金の使いどころの判断が疑問でした。

なので、サポーターとしてできることはクラブへお金を落とし、他クラブの事例を積極的に紹介していくこと。いつかグランパスの試合告知がもっともっと良くなることを心から祈っています。

ネギ塩タン丼を手にし、もう一度「GRAMPUS BAR」に立ち寄りビールを買ってから、W2ゲートへ向かいました。

17:55 - スタジアム入場 & 光の演出「Wind of NAGOYA」

初めてグランパスサポーターとして観戦するこの日、私は奮発してロイヤルシートを購入しました。座席位置は前から2ブロック目、経度的には鹿島ベンチの延長線上の、通路右から3席目に位置する席でした。

私が席に到着した時、右隣の2席のお二人ともピッチで行われていた光の演出『Wind of NAGOYA』の撮影に夢中だったので、私は階段通路で撮影が終わるのを待ちながら、今シーズンの選手紹介映像を見逃したことに気付いたのでした。

コロナ禍以前まで、グランパスは選手紹介映像音楽には映像に合った楽曲を採用しており、2020シーズンはMIYAVIさんの『She Don't know How To Dance』を起用、なかなかスタジアムに足を運べないファン・サポーターの皆さんに少しでも観ていただきたいと、MIYAVIさんの事務所にご協力いただき、Twitterでのポストが実現したのでした。

しかし、それなりのコストがかかったのも事実。この経験があって、翌シーズンからのQaijff内田さんプロデュースによるオリジナル楽曲制作へと繋がったのでした。

2024シーズンも内田さんが担当されると思っているので(違うのかな?)、SNSで素材を展開することにハードルはないはず。公式さん、アップロードを首を長くして待っております…。なお、Qaijffさんによるオフィシャルサポートソングのご紹介はとても感謝しております🙏

※2/26追記:「光の演出」についての感想を忘れてました。めちゃくちゃカッコよかったです!海外から来られた(?)アジア系の方は目を輝かせてスマホで撮影されてました!

※2/29追記:選手紹介映像が公式YoutTubeチャンネルにアップされました!感謝です🙇

しかし、そのスタジアム演出時の鹿島のブーイングには、全く共感でず、全く理解できませんでした。

閑話休題 - 雑感②:エンターテイメントとしてのJリーグ

その鹿島が行なった試合前のスタジアム演出に対するブーイングについて、

その理由は? 目的は? Jリーグ開幕を盛り上げようとすることになぜ水を差す? 自分たちがやられたら怒るでしょ? なぜ人の嫌がることをするの? オンザピッチで闘い、オフザピッチではサッカーを愛する仲間、で良くないですか?

と問いただしたいです。31年目を迎えたJリーグの栄えある開幕戦において、前近代的なJリーグの悪しき慣習が残っていることに、本当に辟易しました。本日の東京ヴェルディ vs 横浜F・マリノスの試合前において、同様の醜態が現われないことを祈っています。

私は昨年末にグランパスを退職してから、他のエンターテイメントに触れる機会が格段に増えました。その中でJリーグの、他エンタメと比べて劣っている点がどうしても目についてしまいます。

プロモーションの拙さなどこれから改善できるので一旦傍に置き、

  • コスト(金・時間・生活など)を費やすのに、約束されることのない幸せ

  • 一定の割合で敗戦があるので、同じく一定の割合で辛い経験をする可能性

上記2つのような競技性にまつわるネガティヴ要素も、改善が難しく致し方ないことなので、傍に置かせていただきます。

私が指摘したいのは、Jリーグサポーターの中に巣くう「これが俺たちのやり方だ」という、至極前近代で、至極自分勝手な考え方とその行動です。

それらの “文化”(彼らはそう自称する傾向にあります)のせいで、正直「推し活が楽しい」と感じている他エンタメ愛好者の方を、Jリーグへ引き込むことはかなり困難で、ハードルが高いと私は感じています。逆に、Jリーグを愛する者が他エンタメになびくことは、それほど難しくなく、むしろ簡単なくらいです。現に私がそうなりそう、です。

それなのに、同じサッカーを愛する者同士、対戦相手だからといって啀み合うことが “文化” として通ってしまっているようなエンタメに、誰が進んで入ってこようと思うでしょうか。そこに未来はあるのでしょうか。31年目を迎えたJリーグは、本気で、この他エンタメにはないネガティヴ要素に、際立ってしまっている差異に、目を向ける必要があると思います。クリエイティヴ向上と同時に、やることがあると思います。

私にはJリーグが30年間、臭いものとして蓋をし続け、目を背けつづけて来たように思えてなりません。昨年の天皇杯「名古屋 vs 浦和」で起こった問題も、主管者が日本サッカー協会であることを隠れ蓑に、どこか他人事として捉えてはいないでしょうか。同じサッカーを愛する者同士、決して対岸で起こっている火事ではなく、サッカーの現場で燻り続けている火事です。浦和レッズが天皇杯での事象だけでなく、過去の問題にも切り込んだ上でシンポジウムを開催し、且つJリーグの開幕前のタイミングで全文文字起こしをリリースしたその姿勢とその想いを、Jリーグも汲み取るべきだと、私は考えます。

昨日の試合前の鹿島のブーイングに、スタグルに並んでいたあのカップルは加わってなかったらいいなと思いながら、本章を締めさせていただきます。

17:58 - 着席 & コレオ掲出

光の演出が終わり、私の右隣2名のスマホ撮影が終わったタイミングで声をかけさせてもらい、着席することができました。そしてコレオ掲出には参加することができました。

コレオシートを掲げながら、初めてスタンドから目にする選手のピッチへの登場シーンから視線を離すことができませんでした。おっ、選手たちはお子さんを連れているのか!ケネディ選手はお子さんがいるのか!そんな風に選手たちを見ていると、ふと5年前の苦い思い出が蘇って来たのでした。

2019シーズン、選手たちのたっての強い希望で、私がグランパスへ入社してからは初めての、お子さんを連れ立っての選手入場が実現しました。

その試合での私の役目は、記念撮影が終わった後にシミッチ選手の愛娘を授かり、ピッチ横の奥様へお渡しすること。私は無事大役を務め終えたと思っておりました。

その直後、鬼の形相の先輩スタッフが私の前に立ちはだかりました。「○○ちゃんは首がすわってないんだから、もっと優しく抱かないと!」

私は恥ずかしながら、赤ちゃんを抱っこした経験が片手を数えるくらいで、シミッチ選手の愛娘ちゃんをしっかり抱っこできていなかったのでした。今思い返しても、恥ずかしく、情けない限りです。

そんな苦い体験を思い出しながらコレオシートを掲げていたのは、36,000人の中で私だけだったのではないでしょうか…。

18:22 - 鹿島先制

キックオフ後、良い流れを保っていたグランパスは、一瞬の隙を突かれ、鹿島に先制を許してしまいます。その瞬間、私を囲む360°の方々が突然沸き上がったのです。なんと私は、グランパスサポーターとしての初観戦の記念にと奮発して購入したロイヤルシートだったのに、鹿島サポの方々に囲まれている席だったのでした…。

正直、憤りを一番強く感じました。
グランパスのチケット担当は、「勝てるスタジアム」を標榜して彼の入社した2015シーズン以降、業務に邁進していることを知っています。2018シーズンのホーム鹿島戦の逆転劇は、正にその想いが結実した試合の一つであると思っています。

しかし、そんな彼の推進するグランパスのチケッティング施策を知っている身として、センターラインからほんの少し南側に位置するだけで、相手クラブサポーターに囲まれながらホームの試合を観なければならないとは、想像することができませんでした。

色んな要因が重なったのかもしれませんし、たまたま開幕戦において私が滅多にない体験をしてしまっただけかもしれません。しかしこれからも “勝てるスタジアム” を標榜されるのでしたら、これからチケットが発売される4月以降の試合については、私のような思いをする人が出てこないよう、チケッティングを頑張っていただきたい、そうサポーターとして思います。

19:55 - 試合終了

鹿島は先制後も、往年のJ1 3連覇を果たした時のようなふてぶてしいまでのプレーに徹し、「ザ・鹿島」としか表現できないようなチームでした。

私の席からの視線の先には常に鹿島ベンチが存在していたので、試合中はピッチ内の選手たちを鼓舞するスタッフの方々の姿が、ゴールシーンではスタッフ全員で抱き合っているその姿が目に入り、鹿島の団結力を垣間見た気がしました。

試合終了のホイッスルが鳴った時の虚無感は、正に虚無感としか表現できないものでした。それでも、公式のTwitterアカウントによる試合結果を伝えるポストへは絶対にポジティブな引用ポストかリプライをするぞ、と心に誓いました。いくら罵詈雑言に近い言葉が並ぼうとも、私はクラブへポジティヴな言葉を投げかけるんだ、と。

しかし、公式からポストされ、そこに秒で投げかけられる余り目にしたくない言葉の数々に、私は怯み、対抗軸のポジティヴな言葉を発信することはできませんでした。そして、私の相互フォローさせていただいたいるグラサポの皆さんやオススメタイムラインは建設的な意見が多くを占めていましたが、ひとたび検索欄に「グランパス」と打ち込んだり、クラブを退職してからはアクセスが遠のいている赤い掲示板を覗くと直ぐに、なかなか見るに耐えない言葉が目に飛び込んでくるのでした。

公式の試合結果ポストはそのクールな文面も影響したのか、サンドバック状態のまま。私はただただ眺めることしかできませんでした。

閑話休題 - 雑感③:果たしてクラブは開幕戦の重要性を理解していたのか。

鹿島との開幕戦を如何にJリーグが期待していたか、何より開催日時が祝日の金J、且つナイトゲームであることに表れているかと思います。

私は開幕戦の豊田スタジアムへの電車での移動中、広島 vs 浦和の試合をDAZNで観ていました。新スタジアム「EDION PEACE WING HIROSHIMA」の高揚感だけでなく、三年目を迎えたスキッベ監督率いる広島と、へグモ新監督率いる下馬評高い浦和との試合はとてもスリリングで面白く、広島の勝利に終わった後も、私は「広島やるな」「浦和は負けこそしたが、やはり難敵だな」と両クラブに好感と敬意を感じつつ、今シーズンも我々の前に立ちはだかるクラブだな、という思いを強くしました。

同時に、私のようなJリーグファンが、金曜夜に一試合だけ行われる名古屋 vs 鹿島に注目してくれると思うと、次は自分たちの番だと、ワクワクが止まりませんでした。

実際、Jリーグのそういった狙いや思惑通り、その注目度の高さは、DAZNや各メディアのポストにおいて見て取れました。

加えて、グランパス担当時代にその愛溢れる記事でグラサポの皆さんを魅了したスポーツ報知の岡島智哉記者も取材してくれるとポストされていましたし、その冷静沈着なアジアカップにおける記事が記憶に新しいフリーライターの河治良幸さんの取材も決まっているようでした。

他クラブのサポーターも各メディアも注目する金Jナイトゲームでの開幕戦、ここで魅力的なサッカーを展開し勝利すれば、優勝への最高のスタートダッシュとなるだけでなくアドバンテージにもなりますし、事業部的には2024シーズンを左右する最高のプロモーションになるだろう、そう私は期待していました。

しかし、クラブの一連の発信に触れてみて(発信です。スタジアム装飾やスタグル、おもてなし活動など、現地の頑張りは一旦傍に置かせていただきます。なぜなら、最大36,000人以上にリーチすることはできないので)、クラブがこの開幕戦の重要性を理解していたのか、甚だ疑問に感じてしまいました。

改善点を上げるようなことは致しません。私が担当者なら、前任者に公の場で指摘されたら顔から火が吹くと同時に、憤りで身体が震えると思います。

しかし、私はサポーターの一人として情報発信に触れた中、758発進と煽り映像以外に、正直ワクワクを感じられませんでした。

事前もそうですし、試合前後もそうですし(先述の通りの選手紹介映像 ※2/29に公式YouTubeにアップされました。クラブの発信に感謝です)、事後プロモーションも敗戦後とは言え、サポーターに寄り添っているように感じられませんでした。

※来場感謝メルマガにも言いたいことがたくさんありますが、一点だけ。「LOSE」の表記、要らないと思います…。受け取る側は「WIN」の表記だけで満足される方が多いと思います。

開幕戦 来場感謝メルマガ

正直最近のグランパスの情報発信、お高く止まっていませんか?

無敵の笑顔で荒らすメディア
知りたいその秘密ミステリアス
抜けてるとこさえ彼女のエリア
完璧で嘘つきな君は天才的なアイドル様

今日何食べた?
好きな本は?
遊びに行くならどこに行くの?
何も食べてない
それは内緒
何を聞かれてものらりくらり

そう淡々と だけど燦々と見えそうで見えない秘密は蜜の味
あれもないないない
これもないないない
好きなタイプは? 相手は? さあ答えて

「誰かを好きになることなんて私分からなくてさ」
嘘か本当か知り得ない
そんな言葉にまた一人堕ちる
また好きにさせる

YOASOBI “アイドル”

私は担当時代、ファン・サポーターの皆さんにグランパスをより好きになってもらおうと努めるだけでなく、グランパスはリーグの盟主になるべきだと、他クラブのサポーターも意識して発信をしていました。なので風間八宏監督時代はその成績と相反しようとも人物像にフォーカスし続けましたし、マッシモ監督時代は「ウノゼロ」を全面的に打ち出していました。

そのような「リーグを引っ張っていくんだ」という気概が今のグランパスの情報発信からは余りに感じられないことも、私が残念と思ってしまっている要因なのかもしれません。そんな中、一昨日の開幕戦はまたとないチャンスだったと思うのです。

そしてもう一つ、開幕当日の00:00からスタートしたグラポンによるSNSキャンペーンについて。少し厳しい物言いになってしまいます。

私は担当時代、営業部のメンバーに、SNS上でのキャンペーンを考えている際は、必ず事前に相談してほしい、と伝えてました。きっかけはある年のマスコット総選挙において、他クラブのサポーターの方の勘違いを誘発してしまったとあるキャンペーンがあり、そのようなことを二度と起こさないようにと、営業部へ呼びかけていたのでした。

しかし、このグラポンのキャンペーンは、恐らくSNS担当への事前相談はなかったのではないか、と思われます。その結果が、「グランパス」で検索した場合の下記タイムラインです。

グラポンの担当営業には、提案時の時からジョインさせてもらい、グラサポの皆さんへグラポンがご挨拶することになったローンチまで、共に行動させていただいてました。そして、グラポンがグランパスを応援してくれるようになった後も、竹中玲央奈さんにお願いして、「Azrena」にて記事にもしていただきました。

そんな私が愛するグラポンとロイヤリティ マーケティング様ではありますが、今回の開幕日に合わせた「グランパス」のワードを用いたタイムラインジャックとも言える施策は、少し独り善がりではないか、と感じてしまいました。

ロイヤリティ マーケティング様の願いが叶うことが一番、そしてグラポンのファンも笑顔になって、グランパスのファン・サポーターも幸せになる、そんな三方良しのもっと良い企画が創れたのではないか、と思ってしまいます。ここにもグランパスの発信力の何かが顕れているように思えてなりません。

閑話休題 - 雑感④:果たしてグランパスはマーケティングのリーディングクラブと呼べるのか。

グランパスのマーケティングとは

最早、開幕戦の観戦記の様相ではなくなってきました…。お付き合いしてくださっている皆さん、ありがとうございます。

さてここで、先述した野々村チェアマンの、城所あゆねさんのラジオ番組での発言に登場いただきます。

野々村チェアマンは番組内において城所さんからグランパスへの印象を問われた際に、

“マーケティングとかクラブが上手く一生懸命やっているのでお客さんの数とかも圧倒的に増えている。伸び率もリーグの中でもお手本のようになっている”

CBCラジオ『城所あゆねのグランパスタイム』

と発言されました。

もちろん野々村チェアマンのリップサービスと捉えることができるかもしれませんが、実際にグランパスのその入場者数を導き出す「チケッティング」が素晴らしいことは揺るがなく、確実にファン・サポーターの数が増えている実感があります。そして、昨年最多の会員数を記録した「ファンクラブ」も内容が充実していて、サポーターにとっても嬉しいものばかりです。間違いなくサッカー業界ではお手本になるでしょう。

ただ、その2つの領域だけで “マーケティング” を語ってしまうのは余りにも不遜な態度であると思いますし、他業界のマーケターに対しても失礼に当たるかなと思います。

この野々村チェアマンの発言一つ触れてみても、私には、2018年にそれまでの努力が実ったような気がしてクラブの社内中が沸いた『footballista』の連載記事が業界内で広く知られることで、グランパスのマーケティングのある種の到達点になってしまい、その時以降はどこか停滞しているような気がしてならないのです。

2019年はシーズン途中での監督交代がありました。そして、2020年から2022年までは未曾有のコロナ禍にありました。その中でも2021年10月には初のルヴァンカップ優勝を果たし、2023年12月にはファン・サポーターに百点満点の回答を突きつける新エンブレムの発表もありました。それを停滞と呼ぶには、それこそ不遜な態度なのかもしれません。

しかしそれでも、チケッティングとファンクラブ、この2つだけの実績が一人歩きし、数字だけが目標になっていませんか、と問いかけたいです。

数字だけが全てなのか

昨日の開幕戦に36,933名が集まった豊田スタジアム。あの地上波で放送されていた2015シーズンの開幕戦「vs 松本山雅」を上回った、とても素晴らしい観客数であると思います。そして、そのうちの一人は私です。

ビートたけしさんが週刊ポストで発せられた有名な言葉があります。

“人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。”

“2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、その悲しみに今も耐えてるんだから。”

『NEWSポストセブン』“ビートたけしが震災直後に語った「悲しみの本質と被害の重み」”

不謹慎ですが、グランパスのクラブスタッフの方々には、上記のたけしさんの言葉の中の「死」を「グランパスへの想い」に置き換えてみて欲しいです。粒々のマーケティングを実行されているグランパススタッフの皆さまには釈迦に説法ですが、開幕戦の数字を見る時の、パラダイムシフトになるのではないか、と思います。

拝啓 小西工己社長

2018年5月のホーム柏戦でのスピーチ、本当に胸が震えましたし、私はその後何度も同録を観返し、その都度チカラを頂いていました。

そしてそのシーズンにおける夏以降の反転攻勢、及び最終節での奇跡のJ1 残留。私が唯一、スタジアムで涙してしまった試合です。

ただ、あのシーズン以降、小西社長の魅力や、その神通力がなかなかファン・サポーターの皆さんに伝わっていないように感じるのは、私だけでしょうか。2022年まで広報業務を授かっていたので、もちろん私にも責任の一端はあります。

それでもやはり、2023シーズン最終節のセレモニーにおいて、小西社長のご挨拶がなかったことも気になります。私はいちスタッフに過ぎませんでしたので、詳細は分かりかねます。キックオフ時間が遅れてしまったあの試合、他県の長良川に足を運んでくださったファン・サポーターの皆さんに少しでも早く帰っていただけるよう、セレモニーの時間を短縮してくださったのでは、と私は推測しております。

もしそうであれば、その旨をお伝えすべきだったのではないでしょうか。そうすれば、ファン・サポーターの皆さんの間で勘繰られるようなこともなかったのではないかと思います。その発信はマーケティングとして言えば、顧客のナーチャリングという意味で、欠かしてはならないマーケティング施策の一環だったのではないでしょうか。

重ねて申し訳ございませんが、新体制発表会でのフライング発表も、ユニフォームプロモーションにおいては毀損とも言える愚行であったと私は思います。クラブ内で指摘するものがもし居ないのであれば、外部から「裸の王様だ」と指摘するしかありません。

“あの経営者が好きだから買ってみよう”

“SNSであんな発言をする
経営者の会社の商品なんて買うものか”

そんな例は世の中に枚挙に暇はありません。小西社長が率いるグランパスだから応援する、そんなファン・サポーターの方がもっともっと増えるよう、言葉をたくさん届けていただきたいです。

小西社長は、Jリーグ理事に任命されるほどの人物です。そして小西社長がクラブのことを度外視して、Jリーグの発展に寄与される姿を容易に想像できます。

しかし、ラジオでの野々村チェアマンの発言を聞くにつけ、リーグもグランパスのチケッティングだけを目当てにしているのでは、とつい邪推してしまいます。

決してそうではないと思いたいですし、小西社長のこれまでのご経験を理事の期間中において如何なく発揮され、Jリーグを発展に導いてくださることを、いちJリーグファンとしてとても楽しみにしています。

現状は、象牙の塔に籠ってしまっているように感じます。もっともっとその言葉を届けてくださることを期待しています。

20:00 - 元同僚の頑張っている姿を目にする

試合終了後、W2ゲートへ向かうまでの間で、元同僚を見かけました。恐らく関係者の方と立ち話されていたようで、その顔には笑顔がありました。

その時、私はこう思ってしまった自分に、びっくりしました。

笑ってんじゃねえよ

今思い返しても本当に自分は嫌な奴だなと思いますが、これは偽りのない、その時に感じた私の本心なのです。不甲斐ない敗北を目の当たりにし、帰りにその敗北したクラブのスタッフが談笑している姿を目にし、クラブの内部の人間へとそう感じてしまったのです。と同時に、昨年までは私もそう見られていたのだと思うと、とても身体がゾクっとしました。

もちろん、そのスタッフの取り巻く状況は分かりませんし(落ち込むお客様を勇気づけていたのかもしれません)、その時の私の感情がファン・サポーターの皆さんの気持ちを代表するものであるなどとも思いません。そして、敗北したらスタッフは全員しおらしくするべきだ、と言いたいのでもありません。

ただ、スタッフの何気ない笑顔によって一人でもそう感じてしまうファン・サポーターがいるとしたら…ということに、一度思いを馳せていただけると良いのかな、と思い書かせていただきました。

20:52 - 名鉄豊田線

豊田スタジアムの場外で、開幕戦を観に来ていた仕事でお世話になった方と合流し、ひとしきりくだをまいたところで、残念会へ向かうために豊田市駅へと歩みを進めました。

聞きしに勝る豊田大橋の徒歩渋滞を体験し、つくづくファン・サポーターの皆さんのことを理解していなかったと反省しましたが、その後その渋滞を上回る体験をすることになるとは、この時は想像しておりませんでした。

グランパススタッフ時代、ナイトゲームの場合は、いつも豊田市駅発の終電で名古屋市内まで帰っていました。試合後の取材対応及びSNS発信、公式サイトとINSIDE GRAMPUSの更新を終えると大体その時間になってしまってました。遅いキックオフ時間の場合は、豊田線の中で仕事を続けることもありました。もちろん、車両内の乗客は少なく、先頭車両を選べば、誰かにその仕事を見られるリスクはありませんでした。

そんな帰宅スタイルに慣れていたので、満員の名鉄豊田線にはど肝を抜かれました。ただでさえ観戦で疲れている身体に鞭を打ち、混み合う電車の中で立ち続ける。このような苦行を試合毎に体験しているファン・サポーターの皆さんの姿を初めて知りました。本当に何も知らず、理解しないままの8年半だったと、後悔と恥ずかしさを感じています。

2.24(土)8:00 - 心を鎮めるためのTwitter徘徊

翌日の朝、前日の試合観戦が余程疲れたのか、少し遅めの8:00に起床しました。同時に、前日の敗北を消化しきれていない自分にも気付きました。

いくつかのニュースメディアをチェックして、前日のJリーグ開幕の扱いの小ささに悪態を突きつつ、敗北だったから逆に良いかと自分を慰め、Twitterでグラサポの仲間のポストを見ることにしました。

普段は冷静沈着な方の想いが溢れたポストにいいね!をし、決して私では到達し得ない神様のような悟りとも言えるポストにいいね!してと、段々と心が鎮まっていくのを感じられました。

10:41 - 心を鎮めるためのRun

クサった心への極めつけは、なごやまさんによる久保藤次郎選手の試合後の写真でした。

なごやまさんの写真に元気を貰った私は、より心を鎮めるためにRunへ出発しました。

しかし、走れども走れども、昨日の敗戦の悔しさが沸々と思い出され、身体を侵食して来るようでした。終いには「俺があんなに走ったのに💢」というような理不尽な気持ちさえも思い浮かび上がり、自分でもびっくりしてしまいました。

この一方的な思い込みについて、ある封印していた事象を思い出してしまうのですから、Runの効果ってすごいと思います。

今から17年前、当時27歳で未だ社内で若手と呼ばれていた私は、初めての新入社員の部下が出来ました。未来ある新米社員、一刻も早く会社の戦力に育て上げようと息巻いていました。

会社のマニュアルだけでなく、自分でまとめていた資料も授け、それまでの社会人生活で感じたことを伝え、初めての社会人生活を精一杯サポートしました。

しかし7月になったある日、その新入社員から退職するとの報告を受けました。今や送別会を開いたのかさえ、思い出すことができません。あの時も私の一方的な想いが先行していたのだろうなと、走りながら苦い記憶に想いを馳せつつ、グランパスには決してそうありたくないなと思いながらも、こうして歪んだラブレターを懲りずに書いてしまっているのです。

11:30 - 横浜F・マリノス戦 一般チケット発売告知

帰宅してシャワーを浴びた後、LINEをチェックしていると、グランパス公式からの横浜FM戦の一般チケット発売に関するメッセージが届いていることに気付きました。

グランパス公式LINEアカウントより

私はいつも、敗戦後のチケット告知の発信が苦手でした。いくらお客様にとって有益な情報でも、受け手にとってはバッドタイミングである可能性があるからです。そして今回に関してはタイミングに加えて、そのコピーについてもバッドタイミングであったように思います…。

このことについて、何度か担当と意見を交わしたことがありました。しかし良い議論にはならず、「売上が最大化するから」といつも丸め込まれていたように記憶しています。

しかし、最近他エンタメのチケット発売日を見ると、必ず「土日発売」かと言われば、そんなことはないことに気付きます。例えば先日大盛況のうちに終わったテイラー・スウィフトの日本ツアーは、昨年「7/22(火)19:00から」先行販売が始まったようですし、今年になってからの追加チケットの発売日は「1/26(金)18:00から」でした。

一度、ファン・サポーターの心理やライフスタイルに寄り添った発売日を検討してみてもいいのでないでしょうか。

11:45 - 名古屋の良心と、選手の発信と、昨日気付かなかった選手の姿と、未来の希望

名古屋の良心💊🍀

パトリック選手の日本語👏✨

森島司選手のイメージが⏫⏫

成瀬竣平選手も榊原杏太選手も三井大輝選手も吉田温紀選手も鈴木陽人選手もアレックス選手も、黙っていないでしょう🔥🔥

最後に

一昨日もし勝っていたら「楽しかったぜ!ウェーイ」という観戦記になっていたと思います。ただ、余りにも敗北がショックで、クラブへの妬み嫉みも加わってしまい、文字数は18,700字を超えてしまいました。卒論を夜通しで書いた計算です…。なので、それだけ書けるということは、私の想いの根底には愛しかないことを信じていただけますと幸いです。歪んでしまった愛かもしれませんが…。

第二節の町田戦もチケット購入して、一昨日と同じようにビールを飲んで、スタンドから精一杯選手たちをサポートしたいと思います。ですのでグランパスの皆さんには、チームと事業部共に、開幕戦の経験を随所に活かしてくれることを期待しています。

そうやって1試合ずつ、残り37試合を重ねていって、最後に皆で頂点に立っていることを願って…。

しかし、このラブレターによって、私は第二節を迎えること無く、出禁になる可能性もあります。その場合の観戦戦績は下記と通りとなります。

グランパス生涯通算観戦戦績:1勝2敗

※初勝利は、たまたま仕事の後で観に行った2015ナビスコカップアウェイ川崎戦。神奈川での打ち合わせの帰りにビール飲みながらサッカーを観たくて、どうやら立ち寄ったようです。奇跡的に写真を撮っていました。

筆者撮影 @ 等々力陸上競技場

※初敗戦はグランパスへの転職を考えていた際に足を運んだ2015アウェイ湘南戦。試合前のシュート練習で全然ネットが揺れなくて、笑ってしまった記憶があります。

でも、ラブレターってこういうものだと思うのです。目一杯の愛を伝えても「ごめんなさい」と言われてしまう可能性があるわけで…。

人はそれを「破局」と呼ぶのでしょう。と言うより、このnote自体、ラブレターではないかもしれません。受け取る方がそうと捉えてくれないという可能性もありますので。

ですので、下記のように訂正させてください。

“わたしはただ、存在するひとになりたい。
〜中略〜
これはわたしのささやかな社会運動であり、
抵抗運動である”

永井玲衣『水中の哲学者たち』「存在のゆるし」

そんな「ただ、存在するひとになりたい」と願う私のこのnoteにおいて一番言いたいことは、冒頭で記させていただきましたように、このnoteの諸悪の根源は「筆者である私」に在るというより「敗北」に在る、ということです。人によっては、それを責任転嫁と呼びますが…。

つまり、一番悪いのは「敗北」であり、「敗北」こそが一番憎まれるべき存在なのです。

しかし、そうであっても大事な開幕試合に「敗北」してしまった私たちの事実を変えることはできません。ですので、下記の言葉にて、このnoteを締めさせていただければと思います。

“僕らは敗北からたくさんのことを学んだんだ。
勝者になるためにね”

ネイマール・ダ・シウバ・サントス・ジュニオール


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