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『ENDSCAPE vol.18』 2022.9.9 IN 新宿LOFT

まずは・・・・
なんやかんやバタバタしててこんなに日が経ってしまいました。

本当はライブレポートだけ書こうかと思っていたのですが、
自分あくまでライターさんではなくてブッキングの人なので
せっかくなので公演までの云々込みで
アフタートーク的な感じで見届けて頂けると嬉しいです(滝汗

ついにこの日がやってきました。
2022.9.9『ENDSCAPE vol.18』IN 新宿LOFT公演

解禁してからのこの夏はとにかくライブハウスを駆け回ってました
おそらく人生で一番発汗量がとんでもない夏でした

この場を借りまして、
まずは各会場でフライヤーを受け取って頂いたお客様そして限られたスペースの中、
快く別店舗の公演にも関わらずフライヤーを置いて下さったライブハウスの皆様本当にありがとうございました。

音楽を通じて人の優しさに触れられる機会を頂きました。。
そのおかげでめげずに駆け抜けることができました。

コロナ禍でよりライブ情報の発信方法がSNSへほぼ移り変わっておりますが、
自分自身やっぱり汗かいて「見に来てください!」っていう気持ちを伝えるのは
こういう目に見える形で伝える事がとても大事だなと気付かされました。

色々な場所で言っていたのですが、
個人的な話になりますがこの『ENDSCAPE』というイベントは
2014年の9月から当初アルバイトとして働いていた新宿LOFTで開催してきたイベントになります。

そこから2017年の3月に新宿LOFTを卒業する事となり、
卒業イベントとして開催したぶりに今回5年半ぶりに帰ってきました。

どんなイベントにしようかな〜と考えてる時に、
今までやったことのなかった全出演者女性ボーカリスト
といったメンツでやってみようと思い、
結果今回このような豪華ラインナップとなりました。

偏見とか差別とかそういうのでは大前提ないのですが、
自分自身が戸籍上女という事もあり、
同じ女性がステージ上でめちゃくちゃかっこいいライブしてる姿見ると
やっぱすごく刺激になるし、
こういう業界で戦っていく上でとても励みになるんですよね
「まだまだやってやろう!!」ってなります。

自分がこの空白の数年間からアルバイトでなく
ロフトプロジェクトのブッキングとして帰ってきたのも
この業界でまた戦いたいというのがあって帰ってきたので、
今回の『ENDSCAPE vol.18』はそんな一緒に戦って行きたい
かっこいい女性ボーカリストの方達にお力添えいただきました。

イベントに向けて各出演者のボーカルの方々にインタビューもご協力頂きました。

ライブ後でも面白い内容になっているので、
是非読んでみてください。

やっぱり自分のイベントがLOFTの看板にどーんと書いてもらえるのは
何回開催しようととても嬉しいことです。

出演者の方々が続々LOFTに入ってこられ、
リハが始まるんですが(当たり前
個人的にフロアに座ってリハ見てる時間がとても好きです。

これだけは主催ならではの贅沢ですね、
お裾分けできずにすみません、許してください。。

そしていよいよオープン・・・

💐1st ACTLucie,Too 💐

この日のタイムテーブルを考えてる時に
1秒も迷うことなくトップバッターを飾ってもらおうと心に決めていたのがLucie,tooでした。

持ち味のアップチューンからのスタートではなくて
女性目線のちょっとソワソワしつつ、
一歩踏み切りきれない感じで遠くいるお相手を見つめてる感じ
セトリの流れとしてもとてもこの日のイベントを
Lucie,Tooの音楽でストーリーを表現してくれます

Vo/GtのChisaさんがぴょんぴょん跳ねながら演奏したり
歌いながら弾けんばかりの満面の笑顔になったり、
かと思いきや一瞬でキリッと変わる表情も
曲中にピックスクラッチ入れてくるのも
女性同士でもとってもキュンとさせられます。

その傍らではBaのヒカリさんが凛とした表情で
よりLucie,Tooの世界観に説得力を色付ける
どんと構えて全体を支えるベースの音と
Chisaさんの歌声の魅力をより引き立てるコーラスを奏でます。

Chisaさんとヒカリさんは
本当に太陽と月みたいな一見対照的な存在に見えつつ
根っこの部分で相通じる不思議なコントラストが
本当に素敵です。

中盤のMCでChisaさんが今回のインタビューについて語ってくれました。

「4つO&Aがあるうちに私には聞いちゃいけない質問があって・・」
お返事を頂いて回答を読んだ時に、
逆に自分としては「やった!」と思いました。笑

本当に一部ではありますが、
音楽のコミュニケーション以外に見つけたり、
感じられる人柄と言いますか
自分的に納得できるきっかけになりました。

「私が一番男前だと思ってもらいたくて、女性に寄り添える曲を」
後半戦は宣言通りファイティングポーズ構えながら
転びながらも走り続ける
一人の女性の屈強な姿が目に浮かびました。

「色んな事があったけど、私もやりたい事がやりたい」
迷いや悩みや、辛さや苦しみを乗り越えるというよりも、
向き合って、受け入れて、力に変えたラスト2曲。

あくまで個人的な見解ですが、
Lucie,Tooの今日のライブは一人の女の子の姿を描いたステージだったように感じました。
毎度毎度主人公はきっと変わって、
ただ今日にしかないストーリーを描いて頂きました。

最高の幕開けでした、
自分の思いを全部ぶつけてもらった気がします。

ご出演頂き本当にありがとうございました!

💐2nd ACT尾崎リノ 💐

続いて2組目は尾崎リノさん。

空気は一変して、深海にいるような漆黒の世界
時間が止まったかと錯覚するような
静と動の間の空間
そこに水面の波紋のように拡がるリノさんの歌声
淡くて、儚くて、
繊細な一粒一粒の音のかけらが注がれます

空間の流れが目に映るようで、
そこに居心地のよさと不思議と
潜在的な精強さを感じてしまうから
この世のものと思えない神秘的な妖艶さを感じます。

人が変わったかのように次々と描かれるリノさんの世界。
”表現者”という言葉が一番近い気がします。

絵本の読み聞かせのような、
温もりを感じる空間
日常に聞き馴染みのある言葉がぽんと頭に流れ込んでくると
一気にこの場が新宿である事に気付かされます
東京の喧騒の中の、
秘密の空間にある
更に小さな隙間を覗き込んだような気分。

ラスト2曲は立ちながらの演奏。
最初の静と動の空間から、
動の空間へ誘ってくれます。

堂々と、凛凛しい姿と歌声が至極の世界へ

この日唯一の弾き語りでのご出演のリノさん
日頃バンドでステージに上がられている時とは全く別人のようで、
ただどのリノさんも人として、
とても不思議な魅力を持っていて
自然と惹きつけられてしまう方だなあと

個人的には曲間の「ありがとうございます」の時の
控え目な笑顔の感じが最高です(

ご出演頂きまして本当にありがとうございました!

💐3rd ACTクレナズム💐

この日3組目は福岡からクレナズムの登場だ。

凄烈に鳴り響くSEに反して
群青色の光に照らされ、
表情は見えないが涼やかに凛とした雰囲気をまといステージに現れる4人。

ライブハウスのステージから拡がる
まるでリアルなおとぎ話、
神話のような時間が目の前で一瞬一瞬刻まれるこの絶妙な”違和感”が
クレナズムのライブの持ち味です。

歌詞の言葉一つ一つも泡のようにパッと弾けて
瞬く間に消え去ってしまいそうな儚さがあって、
そこに気泡のような音の粒子が
一面空間にじわじわと溶け込んでいく

ただ音楽からだけでは想像できないような
烈々としたステージングのモーションといった
その光景が拍車をかけて
会場に居る一人一人の心拍を上げていくのが伝わってきます

9月に入って一時に比べて大分暑さも和らいでいた時期ではありましたが、
まだまだ夏の余韻を引き摺っていたような時期。

そんな夏の夜ならではの一曲も披露。
「今年の夏は花火見れなかったな〜」
なんて思いつつも、
目の前の景色がそれこそ花火が打ち上がる夜空を連想させました

「私たち今日福岡からやってきたんですが、
この『ENDSCAPE』めちゃくちゃ気合い入れてきました」
Vo/Gtの萌映さんの言葉の温度はいつも明瞭的だ。

だからこそ限られた言葉の放つ時間の中で
一つ一つの選ばれた言葉によって感じる温度差を見つけられると心嬉しくなっちゃいます

一見映画のワンシーンのような世界なのに、
小さな小さな隠されたポイントを
実はこっそり忍ばせてるのが
クレナズムのライブですね

リアルなおとぎ話。

序盤にもそう書いたんですが、
個人的にはクレナズムという存在はそう表現するのが一番しっくりくる。

イヤホン越しだけには感じられない
目に映る世界が合わさるとその言葉がふっと頭に降りてきた

やはりライヴハウスで一緒に息をするというのは
こういう事なんだなあと

「新宿LOFTまたお会いしましょう」
そう告げて初の新宿LOFTのステージの幕を下ろした。

ご出演頂きまして本当にありがとうございました!


💐4th ACTレイラ💐

まず、自分がこの『ENDSCAPE vol.18』を開催する覚悟をくれたのはレイラだった事はちゃんと書き残しておきます

レイラが居なければこの4組が揃うことはなかったし、
『ENDSCAPE vol.18』がこの日に開催される事もきっとなかったです

5年半ぶりの開催!なんて勢いのいい事を各所で言ってきたものの、
実際は何度も挫けそうになったし
落ち込む事もたくさんありました

それでも信じて最初の一歩を一緒に踏み出してくれたレイラは
この『ENDSCAPE vol.18』の締め括りの30分をお任せしました

この日のリハでレイラが繰り返し練習していた曲が
先日できたばかりの新曲

数日前のロフトヘブンでの弾き語り企画の際に披露したものの、
バンドセットではもちろん初公開となる訳だが
10/4に横浜F.A.Dで自主企画を控えており
自分としてもそのタイミングで初披露という流れだろうと思っていたので
リハで入念にチェックをしていて
正直「今日やっていいの!?」と逆に心配になりました。。

ただVo/Gtの有明さんが
「ヨコミゾさんにとって今日が特別な日なら、
私らも何か特別な事したいなと思って!」
と笑いながら言ってくれました。

とにかくレイラの勢いがすごかった。
数えてはいないものの
この1年間で一番ライブを見に行ったバンドがレイラだと思う。

もちろんいろんなフィルターがかかりまくってるせいもあるが、
今日のレイラのライブは今まで見てきた中でも
ダントツにとにかく気持ちがすごかった。

「LOFTのブッキングに出たいって話をしたら呼んでもらって」
と言ってくれていたんですが、
私からすればようやくレイラを呼べるところに近づけたと言った所です

自分もですがレイラもこの一年で環境がガラッと変わってきた訳で
ブッキングとして、バンドとして、
それぞれ近しいフィールドにはいるのに
なかなか交れなかった線がようやく交れました

結果論でしかないですが
今の自分にとって最も必要なタイミングであり、
今のレイラだからこそ一緒に歩けた先の最高のゴールが今日だった

そんな風に勝手に思ってしまいました

バンドのスタンス的に添ってライブを見た人の特別にしたいものの、
一曲だけ。

いつだかのライブに行った時に
「めちゃくちゃいい曲やな〜」と思ったもののサブスクにもなくて、
頭に残ってた歌詞をどうにかググって
”カバーしてみた”みたいな動画で初めてタイトルを知った曲で、
そのタイトル見た時に自分で言うのもあれですが
自分みたいだな・・・・・歳は行ってるけど・・・
と思った曲があって、

有明さんに結構前に
「レイラの曲で一番好きな曲とかあります?」
って聞かれて答えた曲なんですが、

イベントで自分が好きな曲っていうのを
本編ラストなんていうめちゃくちゃいいところに
演奏してもらったのなんて初めてだったので
本当に嬉しかったです。

一生忘れないです

タイトルはあえて出さないので
是非ググってみてください。

あと当日ご来場頂いたお客様は
裏方がでてきすぎですみません・・・・

名前だけめちゃくちゃ独り歩きしてるので、
どこかライブハウスで実物見かけたら声かけてください。笑

と言った感じでマイペースにつらつら書いてたら
三週間以上経ちました。

忘れたくはないですが、
立ち止まっている時間もないです。

今日が一番人生で最高でした。
でもみんなはバンドマンであって、
自分はブッキングの人なので
それぞれ別々の道を歩いて行った先で
またこんな1日が一緒に作れるように
まだまだ走り続けていこうと思います

改めまして
ご出演頂いた出演者の皆さま
そして当日足を運んでくださったお客さま
本当にありがとうございました

またライブハウスで会いましょう

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