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主に読書記録、展覧会鑑賞記録、マラソン・ウルトラマラソン完走記録など。その他の興味分野は、ヴァイオリン、オーケストラ、ビーズ、観劇、ガレット・デ・ロワ、顔ハメ、乗り鉄など。

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    過去に訪れた美術館や美術展の記録を残しておこうと思ってマガジンにしました。

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このnoteについてなど(eneoの簡単な自己紹介とインデックス)

(2022年8月2日これを記す) noteを始めたのが2018年10月だったので、4年近くたちました。 昔はウェブ上のホームページで毎日日記を更新していて(ホームページビルダで書いていた)、その後SNSに移り(当初mixi、その後Facebook)、友達だけ公開で身近なことを書いているのですが、本の感想などは、友達以外にも読んでもらえるといいな、と思って、noteのサービスを使ってみることにしました。普通のブログと違って、画面がシンプルで、使い勝手もいいのですが、過去記事

    • 三浦しをん『墨のゆらめき』(毎日読書メモ(531))

      三浦しをん『墨のゆらめき』(新潮社)を読んだ。すっかり職業小説の達人となった三浦しをん、今回の職業はホテルマンと書道家である。 筆耕、という言葉を知ったのは、社会人になって数年目、陶磁器の展示会を開催するにあたって、展示品の品名を和紙の札に筆耕士さんに書いてもらうよう依頼したときだった。その時に、結婚式の招待状や席札などを書いているのも筆耕士さんであることを知った。更にリアルに筆耕士の仕事を感じたのは(これはワンオブゼムで、すべての筆耕士がこんなという訳ではないが)三谷幸喜の

      • 吉村昭『漂流』(毎日読書メモ(530))

        ちょっと遠出をするときに、道中の読書用の本、何冊も持っていけないから、と、父の本棚から取ってきた、吉村昭『漂流』(新潮文庫)を荷物に入れて行った。大正解。物語世界にぐっと引き込まれ、眠気もきざさず、途中で寝過ごしたりする心配もなく、手に汗握りつつ読み進める。 家に帰って、面白さを家人にとうとうと語っていたら、「君はこういう、極限状態にいる人が、どうやってその運命から脱出しようとする小説が好きなんだね」と言われる。確かに前にも、アンディー・ウィアー『火星の人』の面白さをとうとう

        • 井上荒野『照子と瑠衣』(毎日読書メモ(529))

          年を経てきた女性たちの小説、江國香織『シェニール織とか黄肉のメロンとか』で堪能して、続けて井上荒野『照子と瑠衣』(祥文社)で更にワクワクする。『シェニール織とか黄肉のメロンとか』の登場人物たちが57歳くらい、照子と瑠衣は当年とって70歳! 照子と瑠衣、語感だけでもイメージできるように、ふたりの名前はリドリー・スコットの映画「テルマ&ルイーズ」から来ている。って、わたし見てないのですが、逃避行をする2人の女性のロードムービー。ドライブ旅行に出かけたテルマとルイーズ(照子と瑠衣よ

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          江國香織『シェニール織とか黄肉のメロンとか』(毎日読書メモ(528))

          江國香織『シェニール織とか黄肉のメロンとか』(角川春樹事務所)を読んだ。色んな書評で好意的なコメントを見た作品で楽しみにしていたが、なるほど、年をとっていくことを肯定的に作品に反映させる、一つの試みだ、と感心する。 作家の民子、大学時代の同級生で、最近イギリスから帰国して来たばかりの理枝、専業主婦の早希。たまたま出席番号が隣り合わせで、一緒にいる機会が多かったことから「三人娘」などと呼ばれていたのが、それから数十年、境遇はバラバラだけれど、一番気がおけない付き合いが出来てい

          江國香織『シェニール織とか黄肉のメロンとか』(毎日読書メモ(528))

          安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』(毎日読書メモ(527))

          安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)を読んだ。昨年(2023年)の本屋大賞第2位(1位は凪良ゆう『汝、星の如し』)。チェロが重要な役割を果たすと聞いていて気になって、買ったまま1年間積ん読してしまったが、ようやく読めた。 子どもの頃、習っていたチェロを、ある事件をきっかけに失い、なんとなく屈折した育ち方をした主人公橘樹。全日本音楽著作権連盟という会社に就職した樹は、社内の派閥抗争のとばっちりを受け、ミカサ音楽教室でチェロのレッスンを受けろという上司命令に従うことにな

          安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』(毎日読書メモ(527))

          畑中幸子『南太平洋の環礁にて』(毎日読書メモ(526))

          先日、友人の勧めで有吉佐和子『女二人のニューギニア』(河出文庫)を読んだのだが(感想ここ)、その際に有吉が寄宿した(寄宿なのか?)文化人類学者が畑中幸子さん。有吉と同い年だが存命、現在93歳。中部大学名誉教授。 有吉がニューギニアの畑中の家に滞在したのは1968年だが、元々畑中の研究テーマはオセアニア研究で、1961年から64年にかけて、実地調査を行ってきた島々の中で一番長く滞在した、フランス領ポリネシアのトゥアモトゥ列島のあるプカルアという環礁の島での記録を書いたのが、『南

          畑中幸子『南太平洋の環礁にて』(毎日読書メモ(526))

          2024/3/10名古屋ウィメンズマラソン

          このあいだの日曜日、3月10日に名古屋ウィメンズマラソンを走ってきた。現地で走る名古屋ウィメンズマラソンは5回目(2017,2019,2022,2023,2024年、2020年はオンラインマラソン)。コースの変更がないので、どの辺でどういう展開になる、というのが予測しやすい大会だ。そして基本的に平坦で走りやすい。 過去の記録:2017年 2019年 2022年 2023年はわたしとしたことが、マラソン日記を書いてない...。東京マラソンの次の週で、記録が望めなかったこともあり

          2024/3/10名古屋ウィメンズマラソン

          米澤穂信『可燃物』(毎日読書メモ(525))

          米澤穂信『可燃物』(文藝春秋)を読んだ。「オール讀物」に連載された、群馬県警の警部葛を主人公とした連作短編。主人公、といっても、葛の人間ドラマが主題ではない。逆に、単行本化する際に、雑誌掲載時には若干含まれていた葛の心情的な描写を意図的に削ったとのこと。 群馬県内で起こったさまざまな事件に葛がどうアプローチし、ぱっと見判然としない真相をどう明らかにしていったかが描かれる。 警察なので、被疑者を逮捕しなくてはならない訳だが、葛の視線はフーダニットではなくホワイダニットに向いてい

          米澤穂信『可燃物』(毎日読書メモ(525))

          2017/3/12 名古屋ウィメンズマラソン

          今年も名古屋ウィメンズマラソン走ってきた。現地で走ったウィメンズマラソンは、2017年、2019年、2022年、2023年に続き5回目(2020年はコロナでエリート・準エリート大会になってしまったのでオンラインマラソンに、2021年はエントリーしたのにドクターストップかかってDNS)。今回の記録も近日中に書くが、最初に出た2017年大会が自己ベストだったので、当時mixiに書いておいた、マラソン記録をこちらにもあげておく。 名古屋ウィメンズマラソン、第6回大会で、初めて参加

          2017/3/12 名古屋ウィメンズマラソン

          恩田陸『夜果つるところ』『鈍色幻視行』(毎日読書メモ(524))

          恩田陸『夜果つるところ』『鈍色幻視行』(集英社)を続けて読む。というか、この2作は、関連を持って書かれているので続けて読まなくてはならない。たまたま『夜果つるところ』を先に読んだが、正解だった。『鈍色幻視行』の中でネタバレされちゃうので。ただし、『鈍色幻視行』を先に読んじゃっていても、テキストが膨大すぎるので、ネタバレの部分を読みながらスルーしちゃっていて、気づかない可能性もあるか、そんなボーっとした読者はわたしだけか。 近刊だが近作ではない。『夜果つるところ』は2023年

          恩田陸『夜果つるところ』『鈍色幻視行』(毎日読書メモ(524))

          オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期(麻布台ヒルズギャラリー)

          麻布台ヒルズギャラリー開館記念展:オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期(2023/11/24-2024/3/31)にようやく行ってきた。オープン直後の麻布台ヒルズに行くのが気ぶっせいだったので、ちょっと落ち着いてから、と思って、1月くらいにチケット予約サイトに行き、《終わりなき研究》体験付チケットを購入。 (一般チケット1800円、体験付きチケット2800円) オラファー・エリアソンの名前を知ったのは、2020年に東京都現代美術館でオラファー・エリア

          オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期(麻布台ヒルズギャラリー)

          村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会

          2024年3月1日、早稲田大学大隈記念講堂で開催された、「早稲田大学国際文学館主催 村上春樹ライブラリー募金イベント Authors Alive!~作家に会おう~特別編 『村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会』に行ってきた。 イベントの開催について友達が教えてくれて、速攻申し込み。というか、詳細を知らないままサイトにアクセスしたら、早稲田大学国際文学館 村上春樹ライブラリーへ寄付して、その返礼品として朗読会のチケットが送られてくる、という趣旨だった。 寄附金15000円

          村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会

          村上隆 もののけ京都(京都市京セラ美術館)

          「村上隆 もののけ京都」展は、2024年2月3日~9月1日、京都市京セラ美術館新館 東山キューブにて開催。 京都マラソンに行くので、これは絶対見てこなくては、と、あらかじめ電子チケット購入。特に日時指定はないが、そこそこの混雑。会期後半はかなり混む可能性があるかも。京セラ美術館は、京都マラソンエキスポ会場のみやこめっせの隣で、ゼッケンを受け取ってから美術館へ。 本館を通り抜けるところに巨大な阿吽像。ここは入場料払わなくても誰でも見られる。 そして、新館に向かって歩いていたら

          村上隆 もののけ京都(京都市京セラ美術館)

          京都マラソン2024

          2024年2月18日(日)、京都マラソン2024を走ってきました。 2012年3月11日に第1回京都マラソンが開催されたときに参加し、それがわたしの都市型マラソン初体験だった。それまでに走ったフルマラソンは、湘南国際マラソン、つくばマラソン、大田原マラソンと、田舎の応援の少ないさびしい道を、殆ど応援もなく走り、エイドも殆ど水とスポドリだけ、というものだった(その分当時のマラソンは参加費が今とは較べものにならない位安かった)。家族を置いて泊りがけでマラソンの大会に行くのも初めて

          京都マラソン2024

          『わたしのなつかしい一冊』から、『オオカミに冬なし』、そして『時の旅人』へ(毎日読書メモ(523))

          池澤夏樹・編 寄藤文平・絵の『わたしのなつかしい一冊』(毎日新聞出版)、先にシリーズ3冊目の『みんなのなつかしい一冊』を読んでいたのだが(感想ここ)、1冊目に戻ってきた。毎日新聞に毎週土曜日に連載されている「今週の本棚」という企画をまとめたもので、それぞれの本に50冊の「なつかしい本」が紹介されている。 『わたしのなつかしい一冊』で取り上げられた50冊のうち、読んだことがあったのは15冊。そしてこの本で紹介されていたのをきっかけに、もう2冊読んでみた。企画人池澤夏樹が紹介し

          『わたしのなつかしい一冊』から、『オオカミに冬なし』、そして『時の旅人』へ(毎日読書メモ(523))