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えんがおにかける想い「応援する人の価値」(随想原稿)

ー以下、下野新聞、随想の原稿文です(最後にあとがきがあります)ー

えんがおにかける想いを書きました。


人と全く話さない。そんな時間が、皆さんにはどのくらいあるだろうか。また、どのくらいであれば苦ではないだろうか。栃木県には、一週間に一回も人と話せない高齢者が5000人以上いると言われている。丸1日、することも話し相手もいなく、ずっとテレビを見て過ごす。それが、一週間以上続く人が増えている。
 地域でそんな方々と実際に出会った。あるおばあちゃんから「一週間に一回、電話でいいから話し相手になってほしい」という言葉も聞いた。表面上の解決ではなく、根本から変えるしくみ作りが必要だと思った。 悩みながらいろんな人と一緒に出した結論は、会社を立ち上げて、誰も孤立しない社会の仕組みを作ることだった。
 人とのつながりが希薄な人は、生活で困っても頼る相手がいないことが多い。若者の力を活用した生活支援などを始めた。社会経験を積みたいと思う若者と、会話頻度の少ない高齢者がつながる形を日常の中に作り出すことを目指した。依存の防止や、継続性を持たせ他の地域に広めていく狙いから、少し高めの料金設定を意識しているが、それでも依頼は増加傾向にある。単に困りごとの対応が目的ではなく、つながりが希薄な生活の中に、困った時に頼る相手がいる、という安心感を作り出したい。利用した方の感想が「えんがおを知ってから、夜ゆっくり眠れるようになった」などの言葉をいただいて、目指すべき道を改めて教えられた。
  活動に対して、よく意欲の原点を聞かれる。答えの一つに、応援してくれる人たちの想いに応えたい、と話す。設立時、数え切れない不安と向き合い続けた。事業開始後も、色々な場所でつまづいたり、周りに迷惑をかけてしまったりした。前例がなく、正解がない中を進んで行く作業で、様々な感情に何度も一人で押しつぶされそうになった。応援してくれる人達と、ついてきてくれる仲間だけが支えだった。
 地域にも、当時の職場にもその周りにも、多くの場所で支えてくれる人に恵まれた。言い尽くせない感謝と、その想いに応えたいという気持ちが、個人で出せる総量をはるかに超える原動力となってここまで走ってこれたと思う。子供から高齢の方まで、対面でもインターネット上でも、数え切れないほど多くの人が力を貸してくれる。自分の能力ではなく、周りに恵まれたのだということを強く感じる。個人としても法人としても、常に周りに支えられてきた。
 言葉では伝えきれないから、これからも、私たち「一般社団法人えんがお」を見ていてほしい。応援した甲斐があったと思ってもらえる動きをしていきたいと思う。そしてついてきてくれる仲間には、ついていく価値があったと、そう思える時間を作り出したい。
 立ち上げたり、動き出したりする人も必要だが、そこに「応援しよう」と思う人がいないと成り立たない。そう思ってくれる人が、最大の社会資源なのかもしれない。動く人と支える人。そんな単純な構図に、日々助けられている。


ーあとがきー

提出期限で焦りながらも、夜中に事務所で必死に筆を走らせ、、、キーボードに指を走らせて書いた原稿です。笑
まとめると、応援してくれる人ありがとうございますって言いたいだけなんですけどね。
応援してくれる人、否定してくれる人、どっちも必要ですね。
なんだかんだ不器用だから、否定してくれる人はそのままでいてもらって、応援してくれる人にエネルギーを注ぎたいなあ。

でも、応援って難しいですよね。良かれと思ってもってこともたくさんあるし。

「応援」
1.力を添えて助けること。加勢。 「資金を出して―する」
2.(競技で)拍手をし声をかけて、味方やひいきの選手をはげますこと。 


うん。深いなあ。深い。




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